平成16年版男女共同参画白書

コラム > 地元の食べ物のおいしさを広く知ってもらう(愛媛県内子町)

内子町役場では,兼業農家の多いこの地域での農業経営の在り方や,時代のニーズに合わせた生産・販売方法など,最新の農業経営知識の習得を通して21世紀の内子町を担う農村リーダーを育てるため,「内子町知的農村塾」を昭和60年に開講した。また農業を中心にした起業活動研修や海外研修なども取り入れ,女性がやりがいをもって農業に取り組めるように地道な環境整備が行われてきた。平成8年には農産物直販施設を中心にした「内子フレッシュパークからり」が誕生し,地元産のこだわりと他の先駆けとなる高度情報化システムの導入,女性の活躍等で14年には,出荷者は380人,販売額は3億9,000万円,施設利用者は45万人になっている。

平成13年に完成した「からり」内の農産物加工施設では,町内の農家女性グループ「アグリベンチャー21」が加工品の開発,製造,農村レストランの運営を行っている。原料の農産物は地元で調達し,販売代金は働いた人に働いた分だけ時給として支払われているので,女性たちの意欲を引き出している。また,「アグリベンチャー21」では,加工やレストランのほかに,様々な体験講座も行っている。その中心はかまどでのご飯の炊き方や手打ちうどんの作り方等子どもたち向けの講座であり,食農教育,情操教育の場としても評価されている。さらに,うどんや餅,手作りのケチャップ,タレ等10種程度の品を詰め合わせた年末の小包の通信販売も人気で,女性たちが楽しみながら始めた事業がどんどん広がりをみせている。

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