「資格や技術・経験を持っているのにそれを活かして自分らしく働けない女性が世の中に多い。そういう人を講師に起用して講座を開けば地域の役に立つし，女性の就業や自立支援にもつながる。」という思いを胸に，平成12年，有志女性2人が「働きたいおんなたちのネットワーク」を設立した。さらに新聞記事で紹介されたのをきっかけに，「活動に参加したい」という仲間が急増し，同年8月にNPO法人を設立した。まず手始めに，女性講師支援事業をスタートさせたが，子どもを持つ女性が講座に参加する際に一時保育の場を設ける必要が生じ，徐々に子育て応援事業(キッズサポート事業)にも活動を広げる。15年には，商店街の空き店舗を活用して，商店街と協働で「親子広場つむぎ」を開設し，買い物する間の1時間，サポーターが子どもの遊び相手となるサービスを始めた。このほか，健康体操講座など「元気づくり事業」にも力を入れているが，いずれの事業も女性のチャレンジと就業への支援を兼ねているため，有料・有償である。

こうした活動を支えているのは他の地域の活動グループとのネットワークであり，現在は，子育て支援の大きなネットワークを計画中である。男性も女性もすべての人が生きやすい社会をつくるという思いを共有する仲間が集まり，活動の幅は着実に広がっている。