平成15年版男女共同参画白書

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第6章 生涯を通じた女性の健康

(総じて改善が進んでいる母子保健関係指標)

女性は,妊娠や出産をする可能性があることもあり,ライフサイクルを通じて男性とは異なる健康上の問題に直面する。

母子保健関係の主要な指標の昭和50年から平成13年までの動向をみると,いずれの指標も総じて低下しており,改善が進んでいることがわかる。

(減少傾向にあるものの,若年層の比重が増す人工妊娠中絶件数)

人工妊娠中絶件数・人工妊娠中絶実施率(15歳以上50歳未満女子人口千対)の昭和50年から平成13年までの動向をみると,総数では件数,実施率ともに減少傾向にあったが,実施率については,近年増加に転じている。年齢階級別にみると,20歳未満での増加率が高くなっている(第44図)。

第44図 年齢階級別にみた人工妊娠中絶の推移別ウインドウで開きます
第44図 年齢階級別にみた人工妊娠中絶の推移

(20歳代女性で高い喫煙率)

性別喫煙率の推移をみると,男性の喫煙率が全年齢で低下し,女性全体でもほぼ横ばいとなっている一方で,20歳代女性の喫煙率は昭和50年の12.7%から平成14年の24.3%と大幅に上昇している。

間接喫煙にさらされている子どもは,肺炎・気管支炎などの呼吸器疾患になりやすく,また,身体発育にも影響があるといわれているが,厚生労働省「第1回21世紀出生児縦断調査」(平成13年度)によると,6か月の子を有する父母の喫煙状況は,母17.4%,父63.2%となっており,特に「19歳以下」の母44.3%,父83.8%,「20~24歳」の母34.7%,父83.4%と若年層で喫煙している割合が高くなっている。

間接喫煙を含め,喫煙が胎児,幼児に与える影響を広く周知していく必要がある。

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