中学の頃までは文系へ進むつもりでいました。高校で理科が生物、化学、物理と分かれるようになって化学にとても興味を惹かれるようになりました。分からないところを放課後化学の先生によく聞きに言ったことを覚えています。それが理系へ進むきっかけでした。

現在の会社への入社も、化学系の技術職ということで迷わず決断しました。

土木というなかなか人には説明しにくい分野ですが、その中で私は構造物で重要な役割を担うコンクリート材料にかかわっています。新しい材料、劣化した材料、それらの機能や仕組みを分析する仕事をしています。出来上がってしまえば同じ灰色の塊ですが、その中では色々な化学反応、現象が起きておりとても奥深いものです（でも人にこの内容を説明するのはとても難しいですね）。

その最先端技術が集まる研究所で様々な材料に関われる仕事に魅力を感じています。

学生時代には想像もつかなかったのですが、3度の出産、育児を経験（こちらは進行中）しながらも、ペースを変えつつ仕事を続けて来ました。その中で働く女性を取り巻く社会や制度の変化も身近に感じてきました。でも、続けてこられたのはやはり好きな仕事を続けていたからかなと思っています。

私の周りでも沢山の女性研究者が活躍し、その数は年々増えています。男性だから女性だからというのではなく、好きな、得意な分野へ向かっていくことが大切だと思います。