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「共同参画」2026年6月号

トピックス2

痴漢撲滅に向けて ~痴漢事犯の実態と被害防止のための取組~

警察庁生活安全局生活安全企画課


痴漢事犯の実態(データ)

令和7年中における各都道府県の迷惑防止条例等に違反する痴漢行為の検挙件数及び電車内における不同意わいせつの認知件数、検挙件数に関する統計は以下の表のとおりとなっています。

このうち迷惑防止条例等に違反する痴漢行為の検挙件数は1,657件(前年1,811件)であり、前年から減少しています。

発生時間帯別の検挙件数をみると朝夕の発生が多く、特に午前6時から午前10時の間で全体の約34%を占めており、発生場所別では電車等を含む乗物内での発生が全体の半数以上を占めています。

一方で、電車内における不同意わいせつは認知件数が618件(前年556件)、検挙件数が440件(前年408件)となっており、ともに前年から増加しています。

通学・通勤ラッシュの時間帯に混雑した電車等の乗物内では、被害に遭った際に身動きをとることが難しく、周囲に被害が発覚しにくいという、犯人にとって犯行に及びやすい状況であることから犯行が頻発している可能性が考えられます。そのため警察では、朝の主要駅で制服警察官が巡回を行うなど、被害防止のための活動を行っています。


■痴漢に係る検挙状況

※ここでいう痴漢とは各都道府県の迷惑防止条例等に違反する行為のうち「身体に触れる行為」又はそれに準ずる行為により検挙したものをいう。


(1)検挙件数・人員

R3

R4

R5

R6

R7

検挙件数(件)

1,931

2,233

2,254

1,811

1,657

検挙人員(人)

1,576

1,906

1,998

1,615

1,405


(2)発生時間帯別の検挙件数

発生時間帯

検挙件数(件)

割合(%)

0~2時

83

5.0

2~4時

25

1.5

4~6時

27

1.6

6~8時

289

17.4

8~10時

275

16.6

10~12時

82

4.9

12~14時

96

5.8

14~16時

128

7.7

16~18時

157

9.5

18~20時

200

12.1

20~22時

126

7.6

22~24時

168

10.1

不明

1

0.1

合計

1,657

100.0


(3)発生場所別の検挙件数

発生場所

検挙件数(件)

割合(%)

乗物内

875

52.8

電車等

804

バス

69

その他

2

駅構内

125

7.5

路上

249

15.0

商業施設等

339

20.5

スポーツ施設

2

0.1

学校

0

0.0

会社・事務所

5

0.3

住宅等

12

0.7

ホテル等

2

0.1

公衆浴場

5

0.3

その他の施設等

43

2.6

合計

1,657

100.0


■電車内における不同意わいせつの認知・検挙件数

R3

R4

R5

R6

R7

認知件数(件)

124

161

318

556

618

検挙件数(件)

110

136

206

408

440

※令和5年7月12日以前に発生した事件については、強制わいせつに係る数値を計上している。


被害防止のための取組

(1)警察が行っている広報

警察では、被害に遭った場合や被害を目撃した場合の対処要領を内容とする痴漢等被害防止啓発用パンフレットや動画を作成し、警察庁ウェブサイトや動画投稿サイト、SNSへの掲載等を実施しています。以下のURLや二次元コードから、警察庁ウェブサイトの痴漢・盗撮事犯対策ページにアクセスすることができますので、ぜひご覧ください。

これに加えて、痴漢撃退機能を持つ防犯アプリの紹介や、SNSを活用した被害防止情報の発信を行ったり、駅周辺でポケットティッシュ等の広報啓発用品を配布したりするなど、被害者が気軽に周りの人に助けを求められるように、また、周囲の人が被害者に声を掛けられるように、痴漢撲滅の社会的機運を向上するための広報を推進しています。


警察庁ウェブサイト
(痴漢・盗撮事犯対策ページ)
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/bouhan/chikan/chikantaisaku2.html


(2)他機関・自治体等との連携

警察では鉄道事業者や学校、企業等と連携した各種キャンペーン等を実施しています。

若年層の皆さんへの働きかけとして、学校の協力を得て、被害防止教室等を実施して被害に遭った場合や被害を目撃した場合に取るべき対処等を伝える、生徒に広報啓発チラシをデザインしてもらい、表彰するなど、痴漢被害について考えてもらうための活動をしています。

また、電車内において痴漢被害が多く発生していることから、夏期(6月)には、鉄道事業者と警察(警察庁、関東4都県警察)が合同で痴漢撲滅キャンペーンを実施しており、また受験期(1月から3月)には、全国警察において鉄道事業者等と連携した広報啓発活動や防犯活動を実施しています。


(3)被害に遭った際の相談窓口

痴漢被害に遭われた方の相談窓口として、各都道府県警察の相談窓口、性犯罪被害相談電話(#8103)があり、また警察以外の相談窓口として、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(#8891)があります。痴漢被害でお悩みがあれば、こちらの番号に相談してください。もちろん、いきなり110番しても大丈夫です。

痴漢被害の相談窓口

・性犯罪被害相談電話:#8103

・性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター:#8891

このほかにも、各都道府県警察の相談窓口があります。

警察が相談・被害の届出を受ける際には、対応する警察官の性別について希望を確認するほか、何度も重複した事情聴取を可能な限り行わないようにする、現場の確認を実施する場合に被害者のプライバシーの保護に配意するなど、被害に遭って心を痛めている被害者の負担をなるべく軽くするための取組を推進しています。


(4)被害者に寄り添い、検挙につなげる取組

警察では、痴漢被害の相談を受けた際に、繰り返し被害に遭わないためのアドバイスを行うほか、相談者の意向に応じて、複数の私服の警察官が相談者と一緒に電車に乗る同行警乗により被疑者を発見・特定・検挙する取組を行っています。


(5)被害に遭った際、被害を目撃した際の対応等

被害に遭った際には、安全を確保するために、声を上げる、防犯アプリを活用するなどの方法で、周りの人に助けを求めてください。声を上げる勇気がなかなか出ない場合には、相手のことをスマホで撮影するふりをするなどの方法もあります。

警察は痴漢被害の通報を受けたらすぐに駆けつけます。被害に遭った後日であっても、必ず相談に乗ります。話を聞いてもらえないだろうと思わずに、勇気を出して声を上げてみてください。

また、痴漢の被害を目撃した際には、被害に遭っている人に声を掛ける、防犯アプリを用いて確認する、席や場所を代わってあげることで加害者との距離を物理的に離すなどの積極的な行動を取ってください。その行動が、被害者の方を救うことにつながります。