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「共同参画」2025年6月号

特集2

共同参画令和7年6月号 [PDF形式:159MB]

特集2

第69回国連女性の地位委員会の開催

内閣府男女共同参画局総務課

第69回国連女性の地位委員会（CSW）が、３月10日から21日までニューヨークの国連本部で開催されました。日本政府からは英利アルフィヤ外務大臣政務官を首席代表に、大崎麻子日本代表、外務省、内閣府、厚生労働省、文部科学省、国立女性教育会館、国際協力機構、NGO代表及びユース代表からなる代表団が参加しました。

第69回CSWについて

第69回CSWは、1995年に開催された第４回世界女性会議（北京会議）から30年目に当たることを記念し、「北京宣言及び行動綱領」と第23回国連特別総会「女性2000年会議」成果文書の実施状況のレビュー及び評価を主要テーマに開催されました。

会合では、政治宣言の採択、我が国を含む各国代表や国連機関等の代表によるステートメント発表、閣僚級円卓会合、一般討論、インタラクティブ・ダイアローグ等が行われました。

会場の様子①

閣僚級円卓会合

英利外務大臣政務官は、３月12日に閣僚級円卓会合においてステートメント^※１を行いました。ステートメントでは、ジェンダー平等の達成に向けた日本政府の取組として、「男女共同参画基本計画」及び「女性活躍・男女共同参画の重点方針」の策定、民間セクター及び市民社会との協働、また女性・平和・安全保障（WPS）の推進について説明しました。

一般討論

また、英利外務大臣政務官は、３月12日に一般討論においてもステートメント^※２を行いました。ステートメントでは、日本社会での女性活躍の動きが拡大していることを紹介しつつ、UN Womenへの拠出等を通じて日本がWPSを推進していくことを強調しました。さらに、女性に対するあらゆる差別の撤廃に向けた日本のコミットメントは不変であり、日本は引き続き、国連機関、市民社会を始めとした様々なステークホルダーと連携しながら、日本及び国際社会のジェンダー平等及び女性のエンパワーメントに貢献していくと述べました。

一般討論でステートメントを発出する英利政務官

政治宣言

会合で採択された「第４回世界女性会議30周年における政治宣言^※3」は、1995年の第４回世界女性会議で採択された「北京宣言と行動綱領」のコミットメントを再確認し、すべての女性と女児の人権と基本的自由を守る必要性を強調しています。「北京宣言及び行動綱領」の実施の進捗が遅く、不均衡であることを憂慮し、紛争予防・平和構築・紛争解決の全段階への女性の参画、あらゆる形態の貧困の根絶、ジェンダー統計とデータへの投資、オンライン・ハラスメントなどの新たな形態を含めた女性と女児に対する暴力の撤廃、CSWの活性化を含む国際的メカニズムの強化等について、効果的かつ加速的な実施を確保するための更なる具体的な行動をとることを宣言しています。

政治宣言に関するステートメントを発出する大崎日本代表

また、大崎日本代表は、３月21日に閉会式において政治宣言に関するステートメント^※４を行いました。ステートメントでは、成果交渉における加盟国のコンセンサスを重視する姿勢について述べるとともに、宣言において国連安保理決議1325号及びWPSへの言及がなかったことは残念であるものの、国家行動計画、平和構築、紛争後の復興、人道的行動への言及があったことを歓迎しました。同時に、SRH（性と生殖に関する健康）についての言及がなかったことは残念であると述べました。最後に、日本は引き続き国連機関、市民社会を始めとした様々なステークホルダーと連携しながら、日本及び国際社会のジェンダー平等及び女性のエンパワーメントに貢献していくと発言しました。

サイドイベント

会期中、各国、国連機関、NGO等により様々なサイドイベントが開催されました。

日本からは国際婦人年連絡会、国連NGO国内女性委員会、JAWW（日本女性監視機構）、国連日本政府代表部の共催により「『女性、平和、安全保障』を世界に訴えるのにNGOができることは何か？」と題したイベントの開催などがありました。

NGO・ユースとの連携

第69回CSWでは政府代表団にNGO及びユースから４名の参加を得ました。また、会期中、CSWへ参加している日本のNGOに対して２回のブリーフィングを行うなど、NGO等との連携に努めました。

会場の様子②