「共同参画」2025年6月号

巻頭言

女性起業家が熱い!地域と未来を動かす力に

年初から三原じゅん子女性活躍・男女共同参画担当大臣が主催する「地域で輝く女性起業家サロン」が各地で開催されています。滋賀、東京、神奈川、福島、福岡などで実施され、大臣ご自身が現地に足を運び、女性起業家のリアルな声に耳を傾けておられます。こうした現場との対話は、政策づくりにもつながる貴重な機会であり、女性起業家たちを勇気づけています。私もコアメンバーの一人としてサロンに参加し、多様な声や熱意から刺激を受けています。

私は、約20年女性経営者の事業継続支援に携わってきました。2007年に「女性社長.net」を立ち上げ、女性起業家のネットワークづくりや広報支援を続けています。2013年以降は地域展開にも注力し、都市部だけでなく地方で挑戦する女性たちを後押ししています。近年は自治体や男女共同参画センターによる支援も広がり、2023年女性版骨太の方針では女性起業家(J-Startupにおける)の割合を20%に引き上げる目標が掲げられました。しかしながら、支援の地域差は依然として残っています。それでも、分野を問わず挑戦を続ける女性たちの姿を数多く見てきました。

女性起業家の活動は多彩です。地域資源を活かした商品開発、育児や介護と両立できる働き方支援、インバウンド対応や海外展開まで幅広く、雇用創出や社会的包摂にもつながっています。最近では、経営経験を活かし上場企業の社外取締役として活躍する方もおり、企業の多様性にも貢献しています。また地域密着の女性起業家と自治体・大手企業の協働が増えることで、持続可能な地域づくりへの動きが一層強まっていくでしょう。

起業は誰にとっても身近な選択肢となってきましたが、続けていくには困難も伴います。すべての人が起業する必要はありませんが、挑戦する人に「応援してるよ」と声をかけたり、少し手を差し伸べたりすることが、社会の変化につながっていきます。

起業は、働きがいや自信を育む手段であり、地域を動かすエネルギーでもあります。女性起業家は、男女共同参画の実現に向けた大切な推進力です。社会の変化をしなやかに受け止め、形にしていく力に、大きな期待が寄せられています。

三原大臣の「女性起業家サロン」は、そうした女性たちの今を知り、つながり、未来へと広げていく貴重な場です。地域で働きがいを持ち、応援し合える環境の中で、女性たちがますます活躍していくことを楽しみにしています。

わたしたち女性社長.netも、地域で輝く女性起業家を応援し、女性たちが地域と社会の希望となるよう、歩みを進めてまいります。

横田 響子
横田 響子
Yokota Kyoko
株式会社コラボラボ
(女性社長.net企画運営)
代表取締役

内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)
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