特集1
女性・平和・安全保障(WPS)フォーカルポイント・ネットワーク東京会合
外務省総合外交政策局女性参画推進室
2月4日から5日まで、国連大学でWPS(女性・平和・安全保障)フォーカルポイント・ネットワーク東京会合が開催されました。WPSは、2000年に国連安保理で採択された決議第1325号に基づき、国際平和と紛争解決における女性の平等な参画、性暴力等からの保護、ジェンダー平等の必要性を示すものです。このネットワークは、国連加盟国のWPSに対するコミットメントの促進を目的とし、現在93か国・10地域機構が参加しています。日本はノルウェーと共に2025年の共同議長を務めています。
オープニング・セッション
オープニング・セッションでは、藤井比早之外務副大臣が挨拶を行いました。藤井副大臣は、WPSに関する国連安保理決議第1325号採択25周年の節目に、ノルウェーと共にWPSフォーカルポイント・ネットワーク共同議長を務めることは光栄である旨述べた上で、防災や災害対応における女性参画を含む日本のWPS推進の取組を紹介し、東京会合の議論を具体的行動へとつなげていきたいと述べました。さらに、アジア太平洋地域のWPS行動計画策定や事務局機能支援のために約200万米ドルを国連女性機関に拠出し、WPSアジェンダの国際的推進を強化すると表明しました。
全体セッション・分科会セッション
4日午前は、オープニング・セッションに続いて全体セッションが行われました。同日午後の分科会セッションでは、「和平調停・平和構築における女性及び人権擁護者としての女性の役割」と「防災への適用推進を含む更なるWPSアジェンダの展開」について議論しました。
5日午前の分科会セッションでは「国家及び地域行動計画の策定及び実施の重要性」をテーマに、様々な国や地域のグッドプラクティスや経験が共有されました。同日午後の全体セッションでは、2日間の議論を踏まえたWPSフォーカルポイント・ネットワーク東京会合のコミュニケ案が発表され、国際社会が取り組むべき方向性や行動が示されました。
大臣主催レセプション
2月4日、岩屋毅外務大臣はWPSフォーカルポイント・ネットワーク東京会合に際し、外務省飯倉公館にてレセプションを開催し、約200名が出席しました。岩屋大臣は冒頭挨拶で、安保理決議第1325号採択から25周年の本年、日本がノルウェーと共にWPSフォーカルポイント・ネットワークの共同議長を務めることへの喜びを述べた上で、東京会合の議論が様々なアクターの更なる行動につながることへの期待を表明し、日本としてオールジャパンでWPSアジェンダ推進に貢献する意向を示しました。出席者は津軽三味線デュオ「輝&輝」の演奏を鑑賞しつつ、和やかな雰囲気でWPSについて意見交換しました。
一般公開シンポジウム
2月5日、国連大学において、WPSフォーカルポイント・ネットワーク東京会合に合わせ、一般公開シンポジウム「女性・平和・安全保障25周年:世代を超えた取組に向けて」が開催されました。
藤井比早之外務副大臣は開会挨拶で、WPSに第一線で取り組む各国の担当者や専門家の方々による講演を踏まえ、この重要なテーマについて皆様と共に考えたい、また、若い世代を含む我々一人一人がジェンダー平等を始めとする国際社会の課題に関心を持ち、それが包摂的な社会、そして、平和で安定した国際社会への貢献に繋がることを期待すると述べました。
続いて、共同議長国であるノルウェー外務省WPS特使のシグネ・グロー・イーレン氏から挨拶がありました。第1部では「WPSの概要及び国際的な潮流」をテーマに、ルーマニア、トリニダード・トバコ、ジョージタウン大学の代表者による共同講演が行われました。第2部では白波瀬佐和子国連大学上級副学長をモデレーターとして「WPSと次世代」と題したパネル・ディスカッションが実施され、フィジー、ソマリア、日本の若者代表が登壇し、国際的なWPSの取組や次世代によるジェンダー平等と国際平和への貢献について活発な議論が交わされました。最後に、カーシー・マディ国連女性機関事務局次長が閉会挨拶を行いました。
オープニング・セッション詳細は、こちらをご覧ください。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_01716.html
大臣主催レセプションの詳細は、こちらをご覧ください。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_01710.html
一般公開シンポジウムの詳細は、こちらをご覧ください。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_01715.html