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特集3
女性が輝く先進企業表彰
～受賞企業の取組～
内閣府男女共同参画局総務課
「女性が輝く先進企業表彰」は、女性が活躍できる職場環境の整備を推進するため、役員・管理職への女性の登用に関する方針、取組及び実績並びにそれらの情報開示において顕著な功績があった企業を表彰するもので、平成26年度より実施しています。
今回は、先進企業として女性活躍推進を加速している企業の取組についてご紹介します。
内閣総理大臣表彰受賞
SCSK株式会社
働き方改革で女性が活躍できる環境づくりを加速
SCSKでは、女性のみならず全ての人材が活躍するための基盤として、健康経営と効率的な仕事や柔軟な勤務で長時間労働を是正する「働き方改革」を重点経営施策として実施してきました。これにより、女性が活躍する上で大きな障害となっていた長時間労働は大幅に改善しました。
さらに、課長以上の女性ライン職・役員を100人育成すると目標を設定し、2013年より課長職候補者向けに選抜型研修プログラムを実施し、新たなステージへのチャレンジを後押ししています。加えて女性が一層フェアに活躍する機会を獲得していくためには、社会・文化的背景に根ざす旧来の男性中心の企業文化を改革する必要があるとの課題認識のもと、男性を含めた全社員への意識教育なども積極的に進めてきました。その成果として女性ライン職は取り組み開始当初の13人から91人へと着実に育成が進んでいます。
女性が活躍できる風土は、より広義なダイバーシティを実現していくための重要な礎となります。経営トップのイニシアティブのもと、さまざまな違いを受入れることや、無意識のバイアスへの気付きなど、性別や属性に関わらず全ての社員が安心して活躍できる職場環境を目指し注力していきます。
女性ライン職との情報交換会「キャリア・カフェ」の様子
内閣府特命担当大臣（男女共同参画）表彰受賞
株式会社横浜銀行
ファミリーマン」をキーワードに☆
横浜銀行は、地域金融機関として持続的な成長をしていくためには、多様な人財が活躍していくことが必要不可欠であると考えており、その一環として、女性の活躍を推進しています。
最近の主な取組みとしては、企業内託児所の開園と、それに伴うファミリーマン☆プロジェクトの始動が挙げられます。
ファミリーマン☆プロジェクトでは、ファミリーマン（＝性別を問わず家族を大切にする人）をキーワードに、「育児」と「介護」を二本柱とし、職場の風土改革を促す啓発活動を行っています。具体的には11月をファミリーマンス、第3月曜日をファミリーマンデーと称した男性の育児休業や年次有給の取得促進、フレックスタイム制活用の推奨月間・推奨日の設定、ｅラーニングによる全行員への制度周知、プレパパ・プレママセミナーや、「小1の壁」対策セミナー、および介護セミナー等を実施しています。
ファミリーマンになろう、というシンプルで親しみやすい働きかけが、職場の風土改革を加速させています。
今年、当行は創立100周年を迎えます。今後も、受賞企業の名に恥じぬよう、多様な人財の就業継続支援・キャリア開発支援に取り組み、女性の活躍を推し進めてまいります。
プレパパ・プレママセミナーの様子（令和元年開催）
内閣総理大臣表彰受賞
花王株式会社
企業の総合力向上を目指した、女性を含めたダイバーシティ推進
弊社では、企業理念でダイバーシティの尊重を謳っており、企業の持続的成長に必要不可欠と考えています。
経営リーダーが「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」や、女性役員比率向上を目指すキャンペーンに賛同するなどダイバーシティ尊重への取組を率先すると共に、各部門は性別、障がいなど特定の属性の社員の活躍促進や働き方、コミュニケーション等、多様性推進に関する課題をD&I推進計画に盛り込み、実行しています。また、上級管理職への任用や次期経営者候補の育成に関する議論においては、女性の積極的な登用も重要な視点として加味するほか、女性管理職を異業種交流研修に派遣しています。育児支援は男女を対象とし、特に育児休職者復職前セミナーでは、円滑な復帰と更なる活躍に向けた内容に加え、家庭生活やキャリア形成でパートナーとの協力関係を築くことを目的に、パートナー同伴参加を推奨しています。
これらの取組の結果、女性管理職比率は国内グループで21.2%、社員意識調査の「会社は多様性を尊重しているか」との質問への肯定的回答率は、10年以上、向上してきました。
今後も、女性をはじめとして社員1人ひとりが、互いの個性を認め合い、長所を活かしながら、シナジーを生み出し続けられる組織の実現に努めます。
育児休職者復職前セミナー（タツノオシゴトセミナー）
内閣府特命担当大臣（男女共同参画）表彰受賞
株式会社たねや
社会に必要とされる企業を目指して
この度は栄誉ある賞をいただき大変光栄に思います。弊社は和洋菓子製造販売を通じ、国連の提唱するSDGsの「誰一人取り残さない持続可能な社会の実現」へ向けた取り組みに賛同し、これまでも様々な活動を積み重ねてまいりました。特に女性ならではの柔軟で細やかな気配り、想像力などに期待を込め積極的に雇用を進めております。
「子育て支援は企業の責任」と捉え、結婚・出産後も女性が安心して溌剌と働ける環境づくりのため、2004年、企業内「おにぎり保育園」を開園してからは、社内においても女性や子育てへの理解や意識がより深まりました。産休や育休の他、短時間勤務制度や先輩社員のサポート体制、育児休暇中の意見交換ができるママサロンの実施など、復帰への不安を軽減し寄り添うことで雇用の維持にもつながっています。今では女性従業員が74.7％、そのうち女性管理職が47.2％を占めるまでになりました。
今後は女性に限らず介護への支援、ワーク・ライフ・バランスによるテレワークなどの推進、評価を時間から成果へ転換するなど働き方改革をさらに進めてまいりたいと思います。社会に必要とされる企業を目指し、さらに精進してまいります。
企業内「おにぎり保育園」