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計画実⾏・監視専⾨調査会(第46回)議事録

  • ⽇時︓令和8年4⽉27⽇(月) 17︓00〜19︓25
    場所︓オンライン会議システム(Zoomウェビナー)にて開催
  • 1.開会
  • 2.議題

      (1)女性の健康について

      (2)成長戦略分野における女性活躍の推進について

  • 3.閉会

【配布資料】

資料1
  内閣府説明資料 [PDF形式:1.02MB]別ウインドウで開きます
資料2
  女性特有の健康課題と取組が期待される事項(星野医師提出資料)[PDF形式:2.08MB]別ウインドウで開きます
資料3
  内閣府説明資料[PDF形式:1.20MB]別ウインドウで開きます
資料4
  日本成長戦略事務局提出資料[PDF形式:2.83MB]別ウインドウで開きます
資料5
  社会における女性活躍の基盤としての学校・大学(文部科学省提出資料)[PDF形式:2.54MB]別ウインドウで開きます
参考資料
  計画実行・監視専門調査会委員名簿 [PDF形式:117KB]別ウインドウで開きます

【出席者】

会長 山田 昌弘 中央大学文学部教授
委員 白波瀬 佐和子 東京大学特任教授
山口 慎太郎 東京大学大学院経済学研究科教授
石黒 不二代 世界経済フォーラム チェア・オブ・ジャパン
井上 久美枝 日本労働組合総連合会参与
大崎 麻子 (特任)Gender Action Platform理事
小林 哲也 小林総合法律事務所弁護士
佐々木 成江 東北大学DEI推進センター教授、
横浜国立大学教授/学長特任補佐「ジェンダード・イノベーション担当」
徳倉 康之 NPO法人ファザーリング・ジャパン理事、
株式会社ファミーリエ代表取締役社長
山本 勲 慶應義塾大学商学部教授
有識者 星野 寛美 関東労災病院働く女性専門外来担当
内閣府 岡田 恵子 男女共同参画局長
由布 和嘉子 大臣官房審議官(男女共同参画局担当)
吉田 真晃 男女共同参画局 総務課長
手倉森 一郎 男女共同参画局 推進課長
新垣 和紀 男女共同参画局 積極措置政策調整官
内閣官房 坂本 里和 日本成長戦略本部事務局 次長
厚生労働省 平田 有美恵 健康課 女性の健康推進室長
中井 麻祐子 大臣官房企画官
文部科学省 松浦 重和 大臣官房審議官(高等教育局及び科学技術政策連携担当)
経済産業省 遠藤 佐知子 経済産業政策局 経済社会政策室 室長補佐

議事録

○山田会長 ちょうど定刻になりましたので、ただいまより、第46回「計画実行・監視専門調査会」を開催いたします。
 本日、桑原委員、治部委員は欠席でございます。また、大崎委員、山口委員、山本委員は遅れての御入室となる予定です。よろしくお願いします。
 それでは、早速議事に入らせていただきます。
 本日は「女性の健康」と「成長戦略分野における女性活躍」を議題に議論を行っていただきます。
 進め方ですが、議題(1)の「女性の健康」については、本日、関東労災病院働く女性専門外来担当、星野寛美様をお招きしております。
 まず、事務局から女性の健康に関するデータ等について説明をしてもらい、その後、星野様より御説明をいただき、委員を交えて意見交換を行っていただきたいと思います。
 なお、関係府庁として内閣官房健康・医療戦略室、内閣府健康・医療戦略推進事務局、厚生労働省に参加していただいております。
 続けて、議題(2)の「成長戦略分野」についてですが、初めに事務局から関連するデータ等の紹介をいただき、続いて、本日参加してもらっている内閣官房日本成長戦略本部事務局、文部科学省の両省から御説明をいただき、その後意見交換を行います。
 それでは、早速ですが、議題(1)に入ります。
 女性の健康に関するデータ等について、事務局から簡単に説明をお願いいたします。よろしくお願いします。

○由布審議官 それでは、事務局より御説明させていただきます。
 資料1ですが、主な論点を2つ掲げております。
 まず1つ目の論点でございますけれども、女性は、心身の状況が年代や月経・妊娠・閉経等に伴う内分泌環境の変化に応じて大きく変化するという特性を踏まえまして、長期的、継続的かつ包括的な観点に立って、月経障害や更年期障害等への対応を含め、性差に由来する健康問題に対する取組や支援をどのように強化していくべきかということでございます。
 2つ目ですけれども、改正女性活躍推進法を踏まえまして、職場における女性の健康課題に関する取組が推進されるとともに、第6次男女共同参画基本計画において健康経営に関する目標が定められている中、企業における健康課題への取組を促進するとともに、働く女性の健康課題に起因する望まない離職を防ぎ、就労継続やキャリア向上が妨げられないよう、中小企業を含め、働く女性の健康支援をどのように強化していくべきかという点でございます。このような論点を中心に皆様の御意見をいただきたいと考えております。
 また、御議論の参考といたしまして、次ページ以降に論点に関するデータ等の資料をおつけしております。
 2ページは、女性特有、男性特有の病気の総患者数の調査結果となっており、女性特有の病気であります月経障害や女性不妊症は、20代から40代前半、子宮内膜症や子宮筋腫は30代から50代前半、乳がんや閉経期及びその他の閉経周辺期障害(いわゆる更年期障害)や甲状腺中毒症(バセドウ病等)は40代及び50代などの働く世代に多くなっております。
 3ページ目は、更年期障害に関わる症状の有無について男女、年代別に見たものでございます。グラフの左側が女性、右側が男性です。男女ともに50代で症状がある方の割合が最も高くなっております。特に50代女性で「症状があり、更年期障害だと思う」、「症状はあるが、更年期障害かどうかよくわからない」とする割合が56%となっております。
 4ページ目は企業の健康経営への取組状況でございます。企業規模が大きいほど、取り組んでいるとする者の割合が高くなっています。雇用形態別に見ますと、正規雇用の労働者に比べ、非正規雇用の方が健康経営に取り組んでいるとする者の割合が若干低くなっており、健康経営に取り組んでいない、または分からないとする者の割合が高くなっているということでございます。
 5ページ目は、女性特有の健康課題に対する職場に求める配慮についてです。20歳~39歳の女性では、「生理休暇を取得しやすい環境の整備」が最も高く、次いで「出産・子育てと仕事の両立支援制度」、「女性の社員全体の理解」、「婦人科健診・検診への金銭補助」の順となっております。40歳~69歳の女性では、「病気の治療と仕事の両立支援制度」が最も高く、「更年期障害への支援」、「介護と仕事の両立支援制度」、「経営陣・トップの理解」の順となっております。女性の上位の項目を見ますと、いずれも同年代の男性と比べて割合に大きな差があることが見てとれます。女性が求めている支援と男性が考える配慮に大きな違いがあることが示唆されているかと思います。
 事務局からの説明は以上です。

○山田会長 ありがとうございました。
 それでは、続けて星野様から御説明をお願いいたします。

○星野氏 星野でございます。
 本日は、このような機会をいただきまして、ありがとうございます。
 私からは簡単に「女性特有の健康課題と取り組みが期待される事項」ということでお話をさせていただきます。
 関東労災病院には、女性医師による働く女性専門外来がありますが、この外来は、2001年に開設し最近までに2,700人程度の方が御利用くださっています。女性外来ということで、「女性医師が診察する」、「科を限定しない」、あと、「女性の患者さん」に対して、「十分に時間をかけて診る」ということをやっております。
 そこで、私は産婦人科の医者ではあるのですけれども、「働く女性専門外来」なので、仕事と症状との関連はどうなのだろうということをアンケートで調べました。あくまでも御本人の判断ではあるのですけれども、「仕事上のストレスが原因となって体調不良となっている」というような方とか、「体調不良が仕事に影響しています」とか、あとは「仕事上のストレスによって体調不良になって、そのために仕事に影響が出ている」という悪循環になっている方が結構いるのだなということが分かりまして、そのようなことを考えなくてはいけないと認識したような次第ではあります。
 皆様よく御存じだと思うのですが、これは横軸に年齢を振っていまして、縦軸、このピンク色が女性ホルモンなのですが、女性ホルモンは思春期の時期にぐっと増えていって、その後一定になる。その後、ぐっと減っていって、あとは老年期に入るということで、このぐっと減っていく途中で閉経を迎えるということになります。
 先ほど事務局の方のほうでお示しいただきましたとおり、女性特有の健康課題は様々ありますが、特に注目されるのが月経のトラブル、あとはがんなどですね。あと、更年期。それと、何といっても妊娠・出産も絡んできますので、その点の配慮があるといいのだろうなというようなことではあります。
 月経関連のトラブルはどんなことがあるかということですが、月経の量が多くて困るということがあります。こういうミーティングをやっても、椅子が汚れてしまわないかしらとか、そのようなことが心配で業務に集中しにくい。あとは、月経困難症と呼んでいますけれども、痛みが強くてつらい。痛み止めを飲んでもまだまだ痛くて、なかなか仕事に集中できません、という方。
 あとは、PMS。委員の先生方はよく御存じだと思いますけれども、月経前症候群ということで、月経前の時期にいろいろな体調不良が現れることがある。これらのことが主に仕事に影響しています。
 内閣府のほうで調査をなさり、先ほど事務局の方が出してくれた調査そのものではありますけれども、示させていただきます。
 月経関連のトラブルについてどんな割合かということですが、女性全体でいくと、「支障があります」という方が8割ぐらいで、更に年代別に見ますと、やはりお若い方がとても多い状態です。
 月経関連のトラブルの内容はどんなことがあるのかというのを見ますと、やはり痛みが一番多くて7割ぐらい、他に、「月経中の痛み以外の体調不良」ということもおっしゃいます。それに次いで多いのが「月経前のトラブル」です。このように多くの女性の方が悩んでいます。
 月経関連で困った経験というのがこちらのグラフですけれども、こちらを御覧いただきますと、月経の状態によって皆様いろいろ困った経験をしています。「月経の漏れが心配で集中できなくてこわい」「生理用品を交換するタイミングをつくりにくい」それから「立ち仕事とか体を動かす業務で困難を感じる」という方が多くなっています。あと、「生理休暇を利用しにくい」。これは事務局さんが言ってくださったとおりです。
 それでは、それに対してどう対処しているか、なのですけれども、一番多いのがサプリメントということで、なかなか病院には来ていただけていないという状況がありますが、どうしても休まなくてはいけないという時には生理休暇以外のお休みを取っていますという方が多い。深刻な場合には仕事の内容を変えるとか、仕事を辞めるとか転職するとか、そんな状況に陥るような方も一定数いるというような状況です。
 次に、更年期の話に移らせていただきます。働く場面でどう影響しているかなのですが、更年期は、先生方もよく御存じかと思いますけれども、象徴的なのはホットフラッシュですね。わっと暑くなって、顔がわっと赤くなって、それに伴って汗がだらだらっと出てしまうというような状況があるのですけれども、「暑いシーズンでもないのに汗が出て、営業先で気まずくなりました」「汗くさいと思われていないかしら」と心配になる、そんな状態です。
 あと、突然動悸が始まり、ドキドキしてしまうというのが、仕事中に出てくる。夜眠りが浅くて、そのせいで日中眠くて仕方がない。あとは、いらいらしてしまうということをおっしゃいます。ここに書いていませんけれども、落ち込んでしまうという症状で仕事に行けなくなってしまうという方も多いです。
 これも内閣府の調査(令和5年度 男女の健康意識に関する調査)の結果ですけれども、「更年期障害に相当する症状がありますか」と尋ねると、40代では5割、50代では6割、「ある」と言います。しかも、「症状がある」という方にどれぐらい仕事に影響するのか、日常生活に影響するのかと聞くと、症状がある方の中ですけれども、9割ぐらい日常生活に支障がある。仕事に影響がある。
 それに対してどう対処するかですけれども、一番多いのはサプリメントということで、なかなか病院には来ていただけていない。症状が重い場合にはお休みする。本当に深刻な時には「家事とか育児、介護などの調整をする」。それに次いで、仕事の量、働き方を変える、という方がいます。あとは、仕事を辞めるような方も少数ではあるのだけれどもあるという現状です。
 これも先ほど出していただいた調査結果と同じものなので、ご説明は割愛します。若い方、あとは40代以降の方はこのような女性の健康課題に対する対応として御希望があるということです。
 このようなケースもありますということで、お示しします。私の診察室においでになった方ですけれども、20代半ばの方、当院は神奈川県内にあるのですが、都内からおいでくださいました。お仕事はシステムエンジニア、就職して3年目。配属されてみたら、自分の課では20人中女性は1人だったという方で、仕事で半年前からパワハラを受けて、PMSがひどくなった。具体的にどんなことなのか、尋ねたところ、「気分の落ち込み」。「パワハラはどんなことなのですか」と聞くと、「仕事を与えてもらえない、ミーティングの時間を教えてもらえない」ということで、この方がおっしゃるには、「上司に相談しても改善されなくて、どうにか耐えていたけれども」、PMSは生理前の時だけであるはずなのですけれども、それが大変悪化してしまいまして、「生理前以外の時期にも不安感が強くなって、仕事が手につかない状態になってしまう」とおっしゃっていました。「先月は3日連続して仕事を休んだ」と。「仕事のことが頭から離れず、眠れない」ということで、PMSが高じてメンタルの不調に陥り、仕事に行けない状況に陥ったというような方でした。
 この方が象徴的だなと私は感じています。職場対応によって就労困難は避けられたのではないかなと思われますし、月経周期による不調がメンタル不調を伴うと就労困難に陥ってしまうということだと思われます。
 あくまでも私見ではありますが、御提案を申し上げます。よく患者さんから言われる言葉としては、「職場に相談しても配慮してもらえない」とか、「職場の中で私と同じような悩みを持つ人もいないし、言い出せない」となると、「仕事を辞めようかな」とか、「転職しようかな」と思うようになります。
 反対に、「汗をかいているのはあの人も同じ」で、「クーラーが効いていても汗が出るよねと話せる人がいる」。これは更年期にありがちな症状ですね。あとは、通院が必要なことを分かってくれているような職場だといいということで、職場での理解の促進が期待されるのですけれども、ただ、こういう理解を進めることに取り組めている事業所と全く取り組めていない事業所があるなという印象があります。特に地域間格差あるいは世代間格差というのがあるということを感じています。
 ではどうしたらいいのでしょうかということなのですけれども、管理職の無理解がどうしてもあるのだろうなと思われますので、提案です。事業団体というのがそれぞれあるかと思うのですけれども、その団体において管理職向けの研修をしたらいかがでしょうか。
 あとは、何と言っても「そのようなことに取り組むような、経営上の余裕がない」という方が多いかと思いますので、そんなところに金銭的な補助を入れていただけるといいのかなと思います。職場理解を進めるための研修、情報発信、産業保健師の手配、研修などに要する時間に充当する人件費の補助もできるとやりやすくなるのではないでしょうか。
 地域間格差はどうしたらいいのでしょうかとなると、地域間交流を促進していただけるといいと思います。ロールモデルを示すといいですよねという議論がたくさん出ていると思いますし、それを踏まえて、インターネット上で既に行われていますけれども、実効性はあるのか、心配ではあります。伴走型の取組が行われるといいでしょうと思います。
 世代間格差については、「若者の声を聞く」というような取組があるといいのではないでしょうか。50代以上の管理職の事業所を対象としたらいいのかなと思います。
 職域での相談体制の不備ということがよく言われます。上司に相談しにくい。特に女性にとって男性上司は言いにくい。あとは、上司が女性であっても、ばりばりで元気で男性中心の社会を生き抜いたような方だと、女性特有の健康課題を経験したことのない女性が上司だったりします。そうすると、なかなか言いにくい。
 あと、「産業医を活用するといいですよ」とか、「産業保健師を活用するといいですよ」と提案するのですが、「産業医も産業保健師もいません」という現場は多いです。あと、産業医の研修とか、私もお話をさせていただきに行くのですけれども、研修中に眠っているような産業医の先生方も多かったり、あと、「アルバイトで、産業医をやっています」という声が聞こえてきたりしますので、産業医を頼りにするのは、なかなか難しそうな印象が強いです。そんな中、産業保健師の方のほうがとても熱心に取り組んでいる印象がありますので、ぜひその点を充実させていただけるといいのだろうなと思います。
 女性の特有の健康課題は、痛みだったり、体が動かなかったり、自覚症状のみのものが多いので、とかく「痛みに弱いのではないか」とか、「怠けているのではないか」と言われてしまうことがあります。あと、更年期障害だと、「治療しなくても時期が来れば治るでしょう」というように理解されたり、月経のトラブルも「月経自体は病気ではないでしょう」というような認識があったりするので、ぜひ病気について理解を進めていただきたいと思います。
 あと、よく言われるのが、「周囲からどう声をかけたらいいのか」です。「男性からは声をかけにくいです」ということもあります。ぜひ産業医、産業保健師を活用してみる、あるいは独自の相談窓口を設けるということをやっていただくといいのですが、ただ相談窓口を設けている事業所と全く設けていない、あるいは設けようとしていない事業所もあるというのが現実でもあります。その点もうまく取り組んでいただくことがいいと感じております。
 何と言っても、さまざまな症状に悩む女性に声をかけられるかどうかは日頃のコミュニケーション次第だと言われます。そんなことを考えますと、ハラスメント対策と同じような取組を促進していただけるといいのだろうと考えます。特に心理に関してうまく対応していただけるといいのではないかなと思います。あくまでも私案ですけれども、メンタルトラブルを専門家の視点から対応するような立場の方を活用して、グループワークなどもやっていただけるといいのではないか、と思います。
 ストレスチェックは、小規模の事業所でもやらなくてはいけなくなってきているのですけれども、そもそも今までやっているところも有効に活用されているのかどうか、私自身が疑問に感じています。患者様からは、「ストレスチェックで正直に書いてしまうと、産業医面談をやらなくてはいけなくなるので、それで時間を取られる」。しかも、「正直に申告していても状況が変わらない」ということもよく聞きます。
 月経も閉経も女性のプライバシーですので、配慮が必要ですし、あとは、各種不調に対して、治療方法はいろいろあるのですけれども、内閣府でも私は話をさせていただいたことがありますが、「治療すればいいのでしょう」という受け止めをしてしまうような管理職の方が多くて、そうではなくて、治療するかどうか悩んでいる女性が多いのだということも理解し、配慮していただくことが必要だろうと思います。いろいろな事業所で取組は進んでいるのですけれども、それをさらに後押しするような施策ができるといいのだろうなと思っています。
 女性特有の健康課題について、理解を促進していただきたいということで、いろいろ提案を出させていただきました。月経に対してのトラブル、あるいは更年期もそうなのですけれども、フレックスタイムだったり、在宅勤務だったりできると、さまざまな症状があっても就労できますので、いいのだろうなということがあります。既に取り組まれているとは思うのですけれども、さらに充実させていっていただけるといいと思います。
 月経関連や更年期の症状以外も女性特有の健康課題はいろいろありますので、その点、治療と就労の両立支援のさらなる充実が期待されます。私がいる関東労災病院も産業保健総合支援センターの系列の一つではあるのですけれども、産業保健総合支援センターでは、なかなか個人からの相談対応はできていないようですので、さらに充実することが必要だろうなと感じています。
 家事、子育て、介護への向き合い方、この辺りは先生方の得意となさる分野だとは思うのですけれども、事業所のみならず、地域を対象とした取組、女性自身が「自分がやらなければ」と思ってしまうようなことが多いかなということもあるので、さらにジェンダーについての取り組みを推進させていただけるといいなと思います。
 健康のみならず、女性のためのこともちょっと入れさせていただきました。「女性の健康への取り組み」ということは、就労促進の視点で大分言われてはいるのですけれども、女性の就労を促進するのは、日本経済のためのみならず、女性自身の経済的自立のためにぜひ進めていただきたいと考えます。経済力がないためにDVの被害に遭いながら、そのしがらみからなかなか抜けられない女性もいます。
 あと、私自身、妊娠SOSのような事業もやっているのですけれども、そんな中で30歳以上で「避妊は男性任せ」と言う女性がいるので、社会人に対してのアプローチが十分に行えていないなということを感じています。その点の取組も進めていただけるといいと思います。
 男性と女性の違い、性差医学の立場から取り組みが必要な、いろいろな病気もありますし、就労していない女性が陥りやすい課題もあるかなと思います。
 最近出た書籍を提示させていただいて、皆様の取組の参考にしていただけるといいだろうなと思います。

○山田会長 星野様、ありがとうございました。
 それでは、ただいまの事務局からの説明と星野様の御説明に関して、御意見、御質問のある方は、ZOOMの挙手機能を使っていただき、挙手をお願いいたします。いただいた御質問については、最後にまとめて回答していただきます。
 どなたからでもお願いいたします。
 よろしいでしょうか。
 では、まず石黒委員、よろしくお願いします。

○石黒委員 ありがとうございます。
 質問ではなくて、全体的なところでの意見という形で述べさせていただきたいのですけれども、今の御説明があって、こういう女性特有の病気がある、それに対してどういう対策を打てるかということでした。そこに女性の体に対する教育という観点を入れていただけるといいのではないかなというのが私の意見です。
 御存じのように、日本は非常に長寿、世界の中でも長寿なのですけれども、これは日本人の体が遺伝や体質により長寿になっているというわけではないと私は思っていて、皆保険だとか、健康診断だとか、常に常に予防医療が他国に比べて発達しているから、ですから、病気になる前に、女性の体に対しての知識を深める状態を、今はどうなっているか分からないのですけれども、つくっていただけるのがひとつ大きな施策になるのではないかなと思っています。
 私たちの年代ですと、例えばキャリア作りに一生懸命で、気がついたら結婚の時期を逃していましたという非常に優秀な女性も多かったし、私が以前属していた政府の委員会で初めて知ったのは、女性の体は25歳が妊娠するためには一番生産性が高いというか、非常に妊娠しやすい年齢である、それが、40歳を過ぎると本当に妊娠しにくくなるという事実も教えていただきました。私自身はそれを知らずにその時まで過ごしておりました。今、そういうことがどういうふうに周知されているかは分からないのですけれども、例えば生理の特徴であったり、更年期障害であったりというのも含めて、あらかじめ知っておくことで、自分の心の安心感とか、なったときにこれはこうなのだなと結びつけていけることができて安心するということもありますし、もう一つ、今の御説明にはなかったのですけれども、キャリアを優先したいという時期の卵子の凍結の問題もあると思います。私は自分自身が1人しか子供を持たなかったので、卵子凍結というものがあるということが分かったときに、周りの人に卵子凍結を勧めてまいりました。それを実行し、それで子供ができました、本当にありがとうございましたということで毎年写真を送ってきてくれる人がいるのです。
 そういうように、女性自身が女性の体の仕組みだとか陥りやすい病気、例えばがん、乳がんなどは40代に多いということも御存じない方もいらっしゃると思います。それをどういった形でどういう機関が周知していくと、しかも、例えば学生時代にこれを学んだとしても、当事者の年齢になってそれを痛感するようなときにリマインドしてもらえないと、なかなか人間というのはそれを本当に理解して実施することができないものだと思いますので、そういった観点を健康という中に入れていただきたいかなと思います。それが私の意見です。
 以上です。

○山田会長 ありがとうございます。
 ほかにありませんでしょうか。
 では、井上委員、佐々木委員の順番でお願いいたします。

○井上委員 ありがとうございます。井上です。
 まず、星野様のお話は賛同するところが多く、私自身も婦人科系の疾患の経験者でございましたので、そういう意味で本当に興味深く聞かせていただきました。
 働く女性が増えて勤続年数が延びていく中で、生理、妊娠、出産だけでなく、更年期障害に悩む労働者というのは、先生の御報告もそうですし、内閣府の御報告もそうですが、増加しています。
 私ども連合の地方組織である連合東京が2022年に生理休暇と更年期障害に関するアンケートを実施しています。そこでも40代以上の働く女性の74.1%が更年期障害の症状があると回答しており、更年期障害が原因で退職した人もいるなど、職場環境の整備が求められています。連合の労働相談でも、働く女性から、妊娠期だけでなく生理時や更年期などにおける体調不良に関しても、上司をはじめ、職場でなかなか理解してもらえず休みにくい、つらいといった声や悩みが寄せられています。
 また、戦略分野などの研究職、生産職で有害物質を扱う女性からは、健康や胎児への影響を懸念して、妊娠・出産期にキャリアが分断されることへの不安の声が上がっています。安全性を確保した上での現場実態に即した制度運用や法整備など、女性が安心してキャリアを継続できる環境を整備してほしいと思っております。
 連合は、春季生活闘争などを通じて、男女の更年期、生理休暇など性差に応じた健康課題の点検・把握、健康支援のための制度の導入等、利用しやすい環境整備に向けて取組を進めています。私たちの努力だけでは限界もあり、現場の取組と国のサポートが必要です。例えば大手の健康保険組合など、保険者の中には女性特有のがん対策として、子宮頸がんや乳がん検診、あるいは骨密度検査、やせ対策、月経困難症や更年期障害など、健康課題に対する周知啓発の取組を行っているところもあります。星野様からもありましたが、保険者が事業主と連携してコラボヘルスがさらに進むように、厚生労働省と連携した後押しをぜひお願いしたいと思います。
 加えて、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの概念を踏まえ、女性の生涯を通じた性と生殖の健康、権利への支援を行うことが重要です。学校、職場、市町村などで健康教育を実施しております。これも先ほどのお話にありました職場の中で、とりわけ管理職や男性におけるリプロダクティブ・ヘルス/ライツの知識あるいは女性の月経困難症、妊娠・出産及び女性特有の疾病などについては、やはりしっかりとした研修をして周知を図っていくべきです。
 星野様の資料の29ページに、女性自身の経済的自立のためという視点も持ってぜひ取組を進めていただきたいとありましたが、まさしく私どもも同意見であります。また、正規雇用と比べて、非正規雇用は大変不安定な面が多く、こうした状況は健康面の課題とも関連しています。安心して治療できるように、女性の健康課題に重点的に取り組む中で非正規雇用労働者の正規化や処遇改善などにもつなげてほしいと思っております。
 以上です。

○山田会長 ありがとうございます。
 では、佐々木委員、小林委員の順番でお願いいたします。

○佐々木委員 星野様、どうも御講演ありがとうございます。
 星野様や皆様のコメントの中でも女性特有の月経や更年期の話題がありましたので、私のほうからは、いつものことになりますが、性差医学、性差医療の重要性をもう少し盛り込んでいただければと思います。
 性差医学では、まず男女比が圧倒的に一方の性に傾いている疾患が対象となります。こちらは日本性差医学・医療学会会長の片井みゆき先生から頂いたものなのですけれども、有病率に2倍以上の性差が見られる疾患のリストになっています。非常に性差があるような疾患は女性に多くみられます。
 また、発症率は同じでも男女間において臨床的に差が認められる疾患、これは非常に対応が重要になってくると思います。様々な分野、疾患におきまして、症状が違ったり、治療法が違ったりということが分かってきています。しかし、それが実際の臨床の中で反映されていないというのが現状です。
 実際に、これは2024年に世界経済フォーラムとマッキンゼーが出したレポートなのですけれども、女性に関するデータ不足、欠落によって女性の健康課題が過少評価されていて、こちらは日本のデータなのですけれども、女性においてどれだけ健康な人生が損なわれているのかというものを調べたものです。婦人科系疾患もあるのですけれども、一番影響が大きかったりするのが心疾患、がんでありまして、日本人の女性のがんの死亡率第1位は大腸がんになっております。これは便潜血検査で便に血が混じっているかどうかの検査ではなかなか女性の大腸がんを見つける感度が低くなってしまっているということがあります。なので、同じ検査でも女性だと見つけにくいというもの、心疾患もそうですが、同じ検査法では見つからないという場合があります。
 こちらは今年の国際女性デーで高市総理がお話しされたことなのですけれども、ここに性差に由来した健康課題への対応を加速すべく、先ほど言ったように婦人科だけでは対応できない、本当に様々な科で対応しなくてはいけません。なので、診療領域を横断した対応というのが非常に重要になってきますし、それが可能な診療拠点の整備というのが非常に重要となってくると思います。
 私からの提案としては、今後、女性の健康総合センターに、データや研究が集積されていくと思いますが、さらに実証・実践する場として女性の総合病院というものを設置することができないか。このような病院は国際的に調べてみましたが、今ないようなので、こういうものを日本でしっかり設置して進めていくと国際的なプレゼンスも非常に高まるのではないかと考えられます。
 また、お薬とか臨床試験に関するアメリカの流れが少し最近進んでいますので、説明したいと思います。アメリカでは1977年に妊娠中の女性を守るために女性を臨床試験から原則排除しました。これで女性の健康に関するデータが著しく少なくなってしまったのですけれども、1993年にそれを解除して、1998年にはちゃんと性別、人種、年齢のデータを提出することを義務化しました。
 ただ、この措置は臨床試験が終わった後の報告なので、やっていなかったらやっていないで終わってしまったのです。なので、2000年には解析不足の場合、治験を強制的に停止する法的権限がFDAから与えられました。つまり、開発のところでストップできるようになりました。
 2016年にはそういうデータを毎年ちゃんと報告するようにということが法律で決められました。しかし、なかなかそれでも進まなかったということで、2022年になって計画段階でちゃんと性別、人種、民族、年齢を確保するためのプランの提出を義務化して、これをしていないとまず進められない。一番最初のところでストップできるようにしました。
 なので、日本もこのような形で開発前にちゃんと性差ということが入るような設計をしていただくことが重要かと思います。この臨床試験、医薬品、生物学的製品以外にも医療機器にも適用されています。トランプ政権以後は生物学的変数のセックスのみ、ジェンダーを抜くということになってしまっていますけれども、そのように日本もセックスとジェンダーを両方入れるか、セックスだけでまずは進めてみるかと。そういうのを検討しながら進めていただければと思います。
 以上です。

○山田会長 ありがとうございます。
 続きまして、小林委員、徳倉委員の順番でお願いいたします。
 小林委員、お願いいたします。

○小林委員 ありがとうございます。
 星野様、ありがとうございました。
 お話を伺うと、そういうことだというのはよく分かるのですが、実際の現場、例えば企業とかで男性の理解が必要だと言われたときに、ではどうするのかというのが分からないというのは結構多いと思うのです。例えば月経の問題についても、調子が悪そうだなと思っても、それ以上の声はかけられないとか、いろいろ問題があるので、特に中小企業に対して、何らかのガイドラインというか、例えばガバナンスコードではなくて、健康コードみたいなものを提示することができないのか。推奨という形になると思うのですが、こういうようなことをやってはいかがですかと。先ほど星野様から産業心理士というようなお話もありましたけれども、そのような何か具体的な提示ができないのかと強く思っております。
 今後、例えば経産省の健康経営優良法人であるとか、それから、えるぼしの認定であるとか、その辺の認定基準に何か入ってくるのかもしれませんけれども、現実問題として内閣府のほうから何らかの働きかけをしていくということは今後できるのかできないのか、その辺をお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。

○山田会長 ありがとうございます。
 では、徳倉委員、お願いいたします。

○徳倉委員 ありがとうございます。
 星野様、御説明ありがとうございました。別のところで何年か御一緒させていただいて、ここで御一緒できて光栄でございます。よろしくお願いいたします。
 私からは、委員ではもちろんあるのですけれども、一経営者という観点で、御存じのように、私、男女共同参画センターを運営している法人の経営者をしておりまして、うちの男女共同参画センターですと正職、パートを含めて18名女性のスタッフがおります。そこで女性、年齢層はもちろん30代から60代まで、パートさんで70代という方がお一人いらっしゃいますけれども、ある程度幅広にスタッフがいる中で、実際にこういう女性特有の問題というところをリアルに経営者や管理職にダイレクトに話をするという空気は非常に醸成しづらい。特に私の場合は代替わりで急遽変わったというところもあって、もちろんコミュニケーション、10年来知っている職員も多いのですけれども、なかなかそれができない。
 そういう中で、今年、この星野様の資料を拝見するときに私も調べましたけれども、いわゆる一般健診ですね。健康診断、法人や会社で行う健康診断の中で、この女性特有の健康課題はどういうふうに取り組んでいるのだろうかと調べましたら、昨年、そして、今年に女性特有の健康課題に対する問診を入れるようにという動きがあると拝見いたしました。この動きは非常に経営者にとっても一般研修を受けていく中で、従業員や職員が不調であり、悩み事を訴えて、それを医師の何かしらのアクションを基に経営者が判断をしながら、どのような配慮が必要かということのワンクッションが大きな一歩だなと思うのですが、実際にこれは御本人がそれをきちんと問診で伝えて、かつ疾患が分かればもちろんそうですけれども、我々、いわゆる経営者や管理職側ではコントロールできないところの部分ももちろんあると思うのですけれども、星野様にお伺いしたいのですが、実はこれだけでは足りなくて、もっとこういう部分が必要なのではないかということがもしおありであれば、日本だけではなく諸外国の事例とかでも結構ですけれども、こういうところまで踏み込んだほうがいいのではないかというところがもしあればお伝えいただきたいなと思います。
 以上になります。

○山田会長 徳倉委員、ありがとうございます。
 ほかになければ、私から2点ばかり、質問というよりもコメントを。男性なのですけれども、社会学者としてコメントをさせていただければと思います。
 私、韓国に少子化対策の調査に行ったときに、いわゆる不妊治療休業というのがあるということで、一部の公務員に限られるそうですけれども、実際に不妊治療休業のインタビュー調査をしてまいりましたが、彼女はまだ成功してはいないけれども、こういうのがあって本当に気軽に不妊治療に行けてよかったというようなことを言っておりました。これは情報提供です。
 あと、第2点は、星野様や井上委員がおっしゃいました格差の問題というものがここにあるかと思います。星野様は地域間格差、企業間格差、井上委員は正規・非正規格差をおっしゃいましたけれども、やはり非正規の中でもアルバイト、さらに自営業とかフリーランスの方、特に私、最近夜の接客業の方の調査等もしておりまして、そういう人は企業、職場に属しているわけではないので、そういう人たち、アルバイトも含めまして、仕事を休んでしまうと本当に収入減になってしまうわけです。
 私、1度、コロナ前でしたけれども、フリーランスの方が調子の悪い子供を連れてフリーランスの方からのインタビューも休むことができないのです、代わりがいないのです、みたいな形で受けたこともあります。
 もちろんそういう自営業、フリーランス、専業主婦の方には市区町村が健康診断等をなさっているのですけれども、やはりそういう人たちへのアプローチというのも今後は必要になってくるのではないかなと思っております。
 あと、ほかによろしいでしょうか。
 では、これまでの御意見、御質問について、事務局、関係府省から何か御回答等あればよろしくお願いいたします。

○手倉森課長 内閣府でございます。
 まず、総論的に少しコメントさせていただければと思います。
 石黒先生から女性の体についての教育というお話がありましたが、年代ごとでの女性の健康についての普及啓発といったものも計画の中に盛り込んでございますし、また、井上委員からあった女性のキャリア継続についての環境整備といった視点も計画の中に盛り込まれておりますので、そういったお話も踏まえながら、女性版骨太の方針(女性活躍・男女共同参画の重点方針)については関係省庁と連携しながら検討してまいりたいと思っております。
 また、小林委員のほうからは男性の理解が職場で必要と、特に中小企業ということで、そういったガイドラインというお話でしたが、職域の話なので、厚生労働省で今後検討されるかと思いますが、計画の中でも事業者向けのマニュアルの中でセルフチェックの重要性でありますとか、女性特有の健康課題に関する啓発を含めて情報提供を行うということで、先生のおっしゃるようなことも今後取り組まれていくということではないかと考えております。
 全体的な話は以上でございますが、各省のほうからまた各論についてお話があればお願いいたします。

○山田会長 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 では、星野様、何かコメント、回答等はありますでしょうか。

○星野氏 ありがとうございます。いろいろな御感想とか御意見とかを頂戴して、ああそうですね、と思いながら聞かせていただきました。
 私自身、えるぼしの取組についてきちんと理解していないので、何とも言えないのですが、現状でもいろいろなお取組があるのだなとは認識しています。
 先ほど徳倉さんに厚生労働省のほうで職域での健康診断の問診に女性特有の健康についての項目が入ったというのも御提示いただきましたが、私もその項目を入れるための検討会に入らせていただいていまして、さまざまな議論の結果、どうにか実施可能だというあたりで取りまとめられました。ただ、徳倉さんも御認識のとおり、問診に何かを書いたからといっても、職場にすぐ反映するわけではなくて、病院経由でというややこしい立てつけになってしまっています。本当のところは、最初に私が示したように、職場での何らかのストレスで体調を崩したなと女性自身が思った時に、それをうまく職場にフィードバックできるようなシステムができると一番ありがたいのだけれども、それはどうやったらできるのか私もよく分からずにおります。
 私どもの診察においでくださった方には、状態に応じて診断書を書いて、職場での対応をお願いしますという内容を渡してています。ただ、厚生労働省で取り組みを推奨するとして出された問診の結果、女性が病院に行って、行った先の病院の先生が、職場にフィードバックするような対応をやってくれるかどうかは何とも見通せないというような次第です。女性特有の健康の課題は職場での対応によっていろいろ現れてくるのだということを多くの方に知っていただいて、そういうことはあってはいけないねと、男性の方にも言いやすいような日本国内の状況をつくっていけるといいと思っています。それはどうしたらいいのかというのは、なかなか名案が出ないような状況ではあります。
 あと、国外の状況を知りませんかという御質問を頂戴しましたけれども、あいにく私は国内しか存じ上げず、国外の情報をお知らせすることができません。
 あと、山田会長から、市町村での健診が充実したらいいという御提案を頂戴しましたけれども、がん検診でさえ、職場で取り組むとある程度検診率をアップできるのだけれども、住民健診はさっぱり検診率が低い状態です。ですから、その点、厚生労働省にいい施策を出していっていただけるとありがたいけれども、ではどうしたらという具体的な提案を私は今持ち合わせていません。日本の人は寿命が長いことは長いけれども、きちんと健診に行けるような制度をつくっていかないといけないというのはまだまだ課題だなと感じた次第です。

○山田会長 ありがとうございます。
 ほかにこのテーマに関して、健康課題に関して何かありますか。
 佐々木委員、よろしくお願いします。

○佐々木委員 ありがとうございます。
 健康診断の中にという健康診断の項目自体があまり女性の健康に非常に関わるようなものが抜けがちだということも大きいのかなと思っております。なので、先ほど項目が増えたということですけれども、健康診断の検査項目をもう少し増やしていただけるといいかなと思っております。
 例えば貧血なのですけれども、貧血は女性のほうが男性より10倍以上多いのですけれども、それよりももっと多いのがこの隠れ貧血というもので、女性の半分ぐらいが隠れ貧血になっていると言われています。これはヘモグロビン自体の値は正常なのだけれども、鉄を貯蔵しているフェリチンというのが不足していて、いらいら、不安、疲労が強くなっていて、日本は世界的に見ても鉄欠乏が深刻という状態になっているようです。
 日本はもともとフェリチン濃度が低い状態で、フェリチンの基準値というものが決まっていて、そうすると、その低い状態が正常範囲の値に使われてしまっています。そのため、日本では、正常範囲とされる値は、実は健康を維持できる最適値になっていないというのが大きい課題だと思います。
 フェリチンが低い場合、男性の場合は低いことがないらしくて、低いとすぐ徹底的に検査されるらしいのですけれども、女性の場合は低くても生理があるから低いのが普通となって検査されないそうです。また、健康診断においてフェリチン自体の検査項目がないので、フェリチンは入れたほうがいいのかなと思います。
 あと、非常に甲状腺病が多くて、更年期疾患の15%が実は甲状腺疾患だったというデータも片井先生が出されていますけれども、日本は甲状腺大国らしいです。20人に1人がバセドウ病リスク、10人に1人が橋本病リスク、でも、9割近くが未受診で気づいていないというので、この甲状腺に関する検査というのもやはりしっかり入れていく必要があります。治療をすればかなり症状がよくなるので、そういう後押しも重要なのではないかと思います。

○山田会長 ありがとうございます。
 ほかにありますか。
 白波瀬委員、お願いいたします。

○白波瀬委員 ありがとうございます。
 星野様、今日は本当に大変貴重な情報をありがとうございました。
 すごく基本的な話なのですけれども、非常に重要であると同時に、女性特有のという全体社会の位置づけについてです。この状況自体が非常に女性内でも差があるといいますか、同じ年齢層でも女性特有のという位置づけを特別扱いではなくて、どう位置付けるか。やはり一つの権利として保障するという健康であることというところでは、医療の現場であると同時に、ある意味では社会的かつ政治的な問題ではあると思うのです。そのときに裏返し、今、不妊の話もあるのですけれども、やはり休暇を取る不妊治療、これは女性だけではなくて男性も当然治療としては行くわけですよね。ただ、今、不妊治療をしているのと言ったときに、男女間で発信のしやすさというのはまだ同じではないというところもあり、あとは更年期ということも、今、女性で汗をかきやすいみたいな話も何となくいろいろなところで聞きやすいのだけれども、男性にも更年期はあるのですよと言ったときに、何が女性特有のということであれば男性特有の更年期なのかみたいなのは何かあるのでしょうか。

○山田会長 ありがとうございます。
 佐々木委員、白波瀬委員の御意見に対して、何かコメントはありますでしょうか。
 では、星野様、お願いいたします。

○星野氏 ありがとうございます。
 男性更年期については、私自身が産婦人科の医者なので、男性のことはよく分からないというのが実情で、申し訳ありません。
 あと、佐々木委員のほうから甲状腺のお話をいただいて、ありがとうございました。内閣府での調査とか、あとは先ほど井上さんのほうからも調査をやったという話があったかと思うのですが、アンケート調査で「自分は更年期障害だと思う」と答えてしまう人はとても多いのですけれども、恐らくその中には甲状腺の御病気だったり、あるいは単純に貧血だったり、それこそヘモグロビンが非常に低い貧血だったり、あとは鬱だったりという方が中には含まれてはいると思うので、その点、調査結果の提示の仕方を、私自身も考えなくてはいけないなと思いながら、反省しながら聞いておりました。
 あと、せっかく私にスポットライトを当ててくださったので、もう一言申し上げたいと思います。現状では介護とか子育てとか、あと、妊娠・出産に対しての法整備はたくさん進んでいて、職場だとそういう方たちに対して時短とか休暇を取るということが認められているので、そうしなければならないということがあるのですが、そうなった時に、職場には、介護も子育ても妊娠も何もないような方もいます。男性もそうですけれども、女性もそうです。そういう方たちにいろいろな仕事のしわ寄せが来てしまって、それを非常に不満に思いながら仕事をし、それで体調を崩すというような方も中にはいるので、その点の配慮もできるような施策が今後進められるといいなと思います。こんな話をすると、恐らく徳倉さんからは短時間正社員という御提案が出てくるかと思うのですが、その点もどんどん進められるといいだろうなと思いました。

○山田会長 ありがとうございました。
 それでは、議題(1)の「女性の健康」についてはここまでとなります。
 星野様におかれましては、お忙しい中御出席いただき、ありがとうございました。
 次に議題(2)に移ります。「成長戦略分野における女性活躍」について、初めに事務局から説明をお願いいたします。

○由布審議官 事務局でございます。
 それでは、議題2の「成長戦略に係る17の戦略分野における女性活躍の推進」に関する論点等について説明いたします。資料3ページ目でございますが、戦略的な投資を進めるためには、女性の活躍という視点が重要であるところ、本日御議論いただきたいと考えております主な論点を3つ挙げております。
 1つ目は、理系の能力面において男女で大差はないわけですけれども、女性について、理工系分野への進学や戦略分野での就業が少ないといったところでございます。女性活躍の場をさらに拡げるとともに、危機管理投資・成長投資を実効性あるものとするために、学童期からの女性の理工系人材の育成・確保についての取組や支援をどのように強化していくかという点です。
 2つ目ですが、戦略分野への女性の円滑な労働移動や労働参加を促すために、体力面における負担軽減、作業効率化、職場における女性の健康課題に関する取組、プライバシー確保等の観点も含めて、女性が働きやすい職場環境の整備について取組や支援をどのように強化していくか、です。
 3つ目ですけれども、女性の就業継続を推進するためには、仕事と子育て・介護等を含む生活との両立のしづらさを感じることなく、また、職場で性別を意識することなく働き続け、キャリア形成、さらには管理職・役員への登用につながり、その能力の十分な発揮に向けて取組や支援をどのように強化していくべきかということでございます。
 このような論点を中心に、皆様の御意見をいただきたいと考えております。なお、御議論の参考として、4ページ以降にデータ等をお付けしております。
 4ページ目はOECDによる学習到達度調査でございます。科学的リテラシー及び数学的リテラシー、平均得点について、15歳時点では男女間で大きな差はなく、また、男女ともにOECDの中で1位ということでございます。
 5ページ目でございますが、2040年における職種別・学歴別の需給ミスマッチについての推計でございます。2040年に十分な国内投資や産業構造転換が実現する場合、AI・ロボット等の利活用ですとか、また、リスキリング等による労働需要が効率化され、全体では大きな不足は生じない一方で、職種・学歴では需給ミスマッチが生じるリスクが指摘されております。具体的には事務職や文系人材が余剰となる一方で、専門職や現場人材、理系人材が不足する可能性があるとされております。
 6ページ目ですけれども、関係省庁が行った各戦略分野における主要企業等へのヒアリングを元に、戦略分野における女性活躍に係る主な課題とされるものを記載したものでございます。
 事務局からの説明は以上です。

○山田会長 ありがとうございました。
 続いて、内閣官房日本成長戦略本部事務局から御説明をお願いいたします。

○内閣官房 ありがとうございます。日本成長戦略本部事務局でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 今、由布審議官から論点については御紹介いただきましたが、日本成長戦略本部事務局からは、日本成長戦略会議を中心としたこれまでの議論について、背景、経緯のところも含めて、全体の話をさせていただければと思います。
 資料4をめくっていただいて、3ページ目を御覧ください。
 高市政権が始まりまして、昨年11月に日本成長戦略会議がスタートしております。第1回の日本成長戦略本部におきまして、総理よりこういった形で成長戦略の策定について御指示をいただいております。
 最初にございますように、強い経済を実現するための成長戦略の肝は「危機管理投資」であります。供給力を抜本的に強化していくための官民連携の戦略的投資として、2つ目にあります「官民投資ロードマップ」を策定していきます。各戦略分野、これは後ほど出てまいります、17の戦略分野ごとに官民投資ロードマップを策定していくということでございます。
 3つ目の○にございます縦の戦略分野に対して、これも後ほど具体的に見ていただきます。人材育成、スタートアップ、金融といった横断課題についてもそれぞれ、その解決策をまとめていきます。この縦横両方を合わせて成長戦略を策定していくことが大きな方針として示されております。
 次の4ページでございますが、これは先週の日本成長戦略会議で全体像をお示ししたものでございます。
 一番上にございます国内投資を徹底的にてこ入れするというのが成長戦略全体の大きな目標になっておりまして、この投資をまず拡大し、それによって収益が賃上げの原資となり、所得が増え、消費が改善し、それがまた次の事業収益となって、また、投資と賃上げの循環によって強い経済を実現していく。こういったコンセプトでございます。
 こちらの全体像、左側が先ほど縦と申し上げた17の戦略分野でございまして、色分けしておりますけれども、この箱が17ございます。2つの成長パスとして危機管理投資、経済安保を中心とした様々なリスクに対応することで国内外の市場を獲得していくという点が左側の自律性・不可欠性を起点とした成長ということでございます。右側が先端技術に投資をすることで、イノベーションを通じて、まずは国内で社会実装して海外市場も取っていくことで、この2つのパスで成長させていく。重点的に取り組むべき投資の分野としてこの17が掲げられているということでございます。
 真ん中にグレーの丸が8つ並んでおりますけれども、これがこの17の戦略分野において投資を進めようとしたときに横断的に、共通的に出てくる横割りの課題でありまして、例えば上から5つ目でリスクマネーの供給ですとか、あと、やはり一番多く課題として挙げられているのが下から3つ目の現場人材や専門人材の投資を進めていく上での人の確保というところでございまして、これは後ほどそれぞれ見ていただきますけれども、人材の確保や育成というのが横割りテーマの中で重要な課題ということになっております。
 分野横断的課題として8つのテーマが挙げられておりまして、中でも上から4つ目の箱に入っています人材関連が8つのうち3つを占めているということでございます。人材育成、労働市場改革、家事等の負担軽減の3つのテーマが人材の関係ということで、それぞれ担当大臣が指名されていまして、人材育成が文科大臣、労働市場改革が厚労大臣、家事等負担軽減というところが日本成長戦略担当の城内大臣ということで、それぞれの担当大臣の下に分科会等が置かれて、そこでそれぞれのテーマに対する解決策を取りまとめていくという形になっております。
 次のページ、先ほどの国内投資の状況のグラフを見ていただくために1枚抜粋してきています。真ん中の段の一番左側、民間企業の国内設備投資額の推移でございますが、名目投資額で見ていただくと、ここ数年伸びてきているのですけれども、青色の実質投資額で見ていただくとほぼ横ばいということで、ここが足りない、国内投資が足りないということで、ここを徹底的にてこ入れしていくというのが高市政権の下での成長戦略の主眼となっております。
 次のページが全体の検討体制でございまして、左側がそれぞれ縦の分野で投資を進めていくということで、それぞれにワーキングが置かれております。
 右側が8つの横断的課題ということで、こちらの②、⑤、⑥が先ほど御紹介した人材関係ということになっております。
 8ページ目以降が17の戦略分野についてでございまして、それぞれ、この17の分野の中でさらに重点的に取り組むべき対象領域というのを絞り込んで、後ほど出てきますが、17分野で61の製品・技術領域というのが設定されていまして、その61の製品ごとに官民投資ロードマップを作っていくという形になっております。
 その次のページで、官民投資ロードマップの策定に当たって示されている5つの基本的な考え方、こちらの5つ目のところで戦略17分野と先ほどの8つの分野横断的課題の間で戦略的な相互連携を図るという考え方が打ち出されておりまして、この考え方に基づきまして、17分野から出てきた投資を進めていく上での課題をこちらの8つの横断的課題で受け止めて、課題に対する解決策、必要な施策を取りまとめて成長戦略を構成させていくということになっております。
 10ページ目、11ページ目が先ほど申し上げた17分野それぞれの分野ごとにさらに日本としての勝ち筋領域というのを全体で61品目、1つの分野に1つの品目のこともあれば、多いものだと6つとか7つの領域が設定されており、それぞれごとにロードマップをつくって市場獲得に向けて目標を掲げてやっていくということでございます。
 12ページ、一つのサンプルとして次世代船舶の例を持ってきています。この左下のところで主な課題、ボトルネックということで書いてありますけれども、こちらの上から3つ目が人材に関する課題ということでありまして、この次世代船舶については設計者や技能者が求められると記載されておりますけれども、ほかの官民投資ロードマップにおいても人手不足、現場人材だったり、開発人材だったり、分野によって様々ですけれども、やはり人材確保が課題だと示されているロードマップが少なくないという状況でございます。
 14ページ目以降が8つの分野横断的課題ということで、もう一回8つ並べておりますが、女性活躍という本日のテーマに近いものとして、人材育成、労働市場改革、家事等負担軽減の3つにつきまして、先週、この日本成長戦略会議でそれぞれの横断課題ごとに現状と課題とそれに対する施策案が提示されましたので、そちらの資料から抜粋を持ってきているのが15ページ目以降でございます。
 まず人材育成でございますが、先ほど由布審議官からも御紹介がありました。こちらは文部科学省中心に御議論いただいておりますけれども、2040年の産業構造、2040年に向けて、これからAIの活用や産業構造の変化も踏まえ、人材需要も構造的に変わってくるというところを見据えて、教育改革をどう進めていくかというのがこちらの大きなテーマになっております。
 特に女性の関係で申し上げますと、18ページです。関連の施策を黄色マーカーにしているところ、(ⅲ)の(a)で、黄色マーカーが短めになっていますけれども、アンコンシャス・バイアスの払拭に向けたキャリア教育の推進、また、女子中高生の理系進路選択支援の強化といったことで、リケジョをどう増やしていくかというところで、この普及啓発を進めるという趣旨で施策が掲げられております。
 次のページからが労働市場改革でございます。厚生労働省を中心に検討していただいているものですけれども、こちらは人手不足、労働供給制約下の中でいかに生産性を上げ、円滑な労働移動を進めつつ、健康維持を前提にして労働供給量を確保していくかということで、3つの柱で施策を整理いただいております。
 次のページを御覧ください。
 この3つの生産性向上、労働移動、そして、③のところで黄色マーカーを引いていますが、多様な人材の労働参加を促進するということが3つ目の柱となっておりまして、KPIについては、右下でありますけれども、労働参加については第一子出産前後の女性の就業継続率、これは既に別途設定されているものかと思いますが、成長戦略の中でもKPIの達成に向けて、このKPIをしっかり成長戦略の中でも位置づけていくということでこちらに記載させていただいています。2030年までに80%という案が示されております。
 施策としては、22ページでございますが、この3つ目の労働参加の促進の中で、3つ目の●ですけれども、女性活躍を加速化する企業向けの支援の在り方の検討ということでありまして、従来、予算事業として厚生労働省でやられているコンサルティングの事業といったものの拡充も含めて、夏に向けて検討を進めていただくということでございます。
 また、昨年の改正労働施策総合推進法等に基づく女性の就業環境の改善に資するハラスメント対策等についてさらなる周知啓発も夏に向けて具体策を検討されるということで位置づけております。
 23ページからが3つ目、家事等の負担軽減のパートでございます。こちらは高市総理就任時から非常に総理御自身のイニシアチブで発信され、進めてきていただいているものでございますけれども、こちらの趣旨としては、一番上にありますように、出産・育児、また、介護による離職者数がなかなか減っていないということで、この離職をいかに防止していくかという観点で家事支援サービスやベビーシッターの利用を促進させていくということでございます。
 下にアンケート調査の結果がございますけれども、家事支援サービスについては、例えばなぜ利用しないのかというところで、価格が高いですとか、他人に家の中に入られることへの抵抗感、不安感といったものが挙げられているということでありまして、先週の成長戦略会議でも、高市総理からこういった出産、育児、介護といった負担による離職をどうしても防止したいというところを強く御発言いただきまして、次のページでございますけれども、先ほどと重なりますが、第一子出産前後の女性の就業継続率というのをこちらでもKPIとした上で、具体的な施策としては25ページでございます。
 こちらも総理からの具体的な御指示として、左側、家事支援サービスの方を見ていただきますと、国家資格をつくるということです。今まで民間資格として家政士の資格がありましたが、これをさらに発展させる形で国家資格にしていきます。これを来年の秋をめどにスタートさせられるように関係省庁で検討を加速化していき、この国家資格の創設と併せて、左下にありますけれども、ベビーシッターと併せまして、価格が高くてなかなか利用できない、潜在需要に対してなかなか利用しにくいといった声に対応するために、税制措置を含む新たな支援策を講じるという方向で、今、厚生労働省、こども家庭庁、内閣官房、経済産業省で連携をしながら検討を進めているところでございます。直接女性とは書いてございませんけれども、家事負担軽減でやはり女性の離職の防止というところは非常に大きな問題意識になっているかと思っております。
 私からの御説明は以上とさせていただきます。

○山田会長 ありがとうございました。
 続いて、文部科学省から御説明をお願いいたします。

○文部科学省 文部科学省の高等教育局です。
 資料5に基づいて、先ほど内閣官房の日本成長戦略本部事務局さんから御紹介がありましたように、文部科学大臣の下で成長戦略本部の人材育成分科会を担当しておりますので、そこの人材育成においてメインの担い手である大学中心の現状と今後の取組について御説明します。
 資料5をお願いします。
 めくっていただいて、1ページは全体の概要ですので飛ばして、2ページ目をお願いします。
 これは大学進学率の経年変化ですが、現在、日本全体としては男性は60%で、女性は1990年代ぐらいから短大が4年制大学に転換したこともありまして大きく上昇して、現在、男性より多少少ないですが、大体56~57%の進学率となっております。
 次の3ページをお願いします。
 先ほど男女共同参画局からありましたように、義務教育終了段階の数学的・科学的リテラシーは、日本は諸外国に比較してかなりハイレベルにあります。また、男女ともほとんど変わらないぐらいのレベルにあるという状況であります。
 4ページをお願いします。
 女性の参画がポジティブな効果を現すという事例が幾つかありまして、上は海外の大学の分析ですが、男女混合チームのほうが研究面でも高い成果を出す。あるいは下のほうは女性活躍に力を入れている企業のパフォーマンスがトピックスの株価あるいは売上高の営業利益率、どちらを取っても有意な差を示しているということを表しているものです。そういう意味では、女性の活躍というのは社会経済において非常によい効果をもたらすことは言うまでもないということであります。
 5ページ目を御覧ください。
 理工系を専攻した大卒女性の処遇の状況ですが、理工系を取っているか取っていないかという面では、女性においては理工系を専攻したほうが比較的高い収入、年収水準がある。ただ、理工系を取った男性と比較すると、男性のほうが処遇が高いということで、ここにはまだ格差が存在しているという状況であります。
 6ページ目を御覧ください。
 上のカラフルなところを御覧いただければと思いますけれども、先ほど申し上げましたとおり、OECD/PISAの高校1年生への調査、日本は大体レベル4以上の高い比率が4割ぐらいいる。そこにおいて男女の差はあまりないのですが、その後、高校でいわゆる文理クラス分けがあると、理系の枠が大体2割超になってしまうと。ここで、女性はその中で16%まで落ち込んでしまうと。これが大学に入学すると、理工系の割合というのは大体20%超ですが、女性はここで5%まで落ち込んでしまうという傾向があって、これを是正しないと、やはり成長分野で女性の活躍によるパフォーマンスの向上というのは有意な差があると先ほど申し上げましたように、こういう構造を改善していかないといけないと。
 あわせて、日本全体としては、先ほど成長戦略本部事務局のほうからありましたとおり、需給のミスマッチがあると。ここでやはり理工系の学部をより増やしていこうということで現在施策を講じております。
 7ページを御覧ください。
 これは専門高校、いわゆる工業高校とか農業高校ですけれども、この中で商業高校は女性が比較的半分以上いますけれども、工業は10%超、農業も男性のほうがやや多いということで、ここにも少し男女の格差が存在している。
 8ページを御覧ください。
 今度は大学・高専の分野別の男女比率ですが、青いほうが女性になるのですけれども、人文科学とか、あるいは保健・看護、ここら辺の分野は女性が多い分野になりますけれども、特に工学、理学などは女性の比率が非常に低い。あと、高専も大体女性比率が4分の1ということで、この男女比率をなるべく同数に持っていくというのが目指すところであります。
 次の9ページ目を御覧ください。
 今度は専門学校ですが、これも同じような傾向にありまして、専門学校などで医療系、衛生系、教育・社会福祉、この辺、看護とか介護あたりになりまして、あと、服飾、こういったところはかなり女性が多いのですけれども、工業とか農業になると男性が圧倒的に多くなっていくという傾向がここでも見受けられます。
 10ページ目を御覧ください。
 先ほど申し上げましたとおり、左側の図になりますけれども、高校段階、今、高校を卒業する卒業生は年間95万人ぐらいいまして、ここの文理の比率的には、時点が違っているので、先ほどの資料と数字が若干違いますけれども、大体理系は3割に満たないところになります。今、大学進学率が大体6割弱ですので、これのうち、大体63万人が大学に進学して、大学の理系比率というのは大体2割ぐらいであります。2040年頃には少子化の進行で高校を卒業する者は95万人から65万人まで減る。大学進学者は63万人から46万人まで減る見込みですけれども、相似形で割合を維持していくと、理工系の人材が極めて少なくなっていくと。人数的には理工系の人数を変えず、結果としては、これに伴って理工農、保健も合わせると大学に進学する者の大体半分ぐらいは理工農、保健になるといったところを目指しております。
 右側の図は大学の設置された年代別に分けたものですが、一番上にある第1世代、これは1959年までに設立されたいわゆる伝統校になりますけれども、この中で文系の比率というのが大体6割ぐらいいます。ここの層は、しかも、大都市圏の大学の学生が約9割いて、比較的年収が高い層になる。この中の女子学生の比率というのは大体46%ぐらいです。これが第2世代、第3世代、第4世代と大学が設置された年代が後になるにしたがって、大学の設置自身はだんだん規制が強化されまして、必要と認められる、例えば地方でいう看護系とか介護系といった大学の新設が進んできた。ここになると地方の大学が多いのですが、逆に理系の比率というのが上がっていき、また、女性の比率も上がっていくといった状況であります。ただ、下に行けば行くほど新しい大学で、経営体力が地方にあるということで弱い。これから少子化の進行で大学が淘汰されるようになっていくと、だるま落としのように下から大学がなくなっていって、結局、上の第1世代だけが残ってしまう。こういった状況は何とか避ける必要があるということで、今後いろいろな施策を打っていく。
 11ページ目を御覧ください。
 左側の図は大学の進学時に流入・流出がどういう状況にあるかと。東京には8万人ぐらいが他県から流入してくる。同じように、流入超過のところというのは関西とかあるいは福岡、こういった大都市圏でそれ以外、地方からかなり流出するという状況にあります。
 右側は大学の先生が青森県を例にとってシミュレーションをやったものですけれども、青森県は13歳人口が約1万人いる。これが2040年には5,700人ぐらいまで減る。県内の大学に行く大学の進学者数という4,800人が2,500人ぐらいになってしまう。青森県の県内の留学者数というのは2,000人ぐらいまで減ってしまうと。
 下の推計は偏差値を上からずらっと並べたもので、推計Ⅱというのは一番厳しい条件ですが、これだけ少子化が進行すると大学に入学する者が減り、定員割れを起こしていく。オレンジの部分が定員割れが最もきついところですが、つまるところ、弘前大学の医学部以外はみんな定員割れを起こしてしまうリスクがある。特にオレンジ色の部分というのは厳しいところですが、ここに看護系が4大学ありまして、もしこの看護系4大学が全部潰れると、本当に青森県の医療体制が崩壊しかねないということで、各地域において必要となるエッセンシャルワーカーの育成・供給というのはきちんと考えた上で大学の統合再編を進めないといけないということであります。
 12ページ目を御覧ください。
 下のグラフですが、日本には800大学ありますが、私立大学が約600大学あります。この600大学の財務状況です。緑は資金ショートリスクが低い、色が濃くなるに従って資金ショートリスクが高いといったところです。少子化の進行に伴って、特に2035年ぐらいから急激に少子化が進行していきます。これに伴って、この緑の部分が急激に少なくなり、黄色あるいはアンバー、赤といった資金ショートリスクが高くなっていく大学が増えていく。このままの状況だと本当に大学は突然死して、学生さんが路頭に迷うといったところを防ぐ必要があるということで、今後の施策を考えるのが13ページ以降になってきます。
 13ページ、まず大学への接続という意味で高校が重要ですけれども、高校教育改革ということで理数を中心に学ぶ生徒というのを増やしていかないといけない。
 また、先ほど申し上げましたように、地域の社会や経済を担うアドバンスト・エッセンシャルワーカーの育成のために、特に工業、農業等の専門高校の機能強化をしていくと。
 地域のアクセス・多様な学びの場を確保するということで、昨年度の補正予算で2950億円を措置して、これは都道府県に基金を造成して、こういった高校教育改革をやっていく。
 あわせて、大学の教育構造改革として、大都市の私立大学の理工農・デジタル分野を重視して、理工農の成長分野への学部の転換を図っていく。また、人文社会系の入学定員、これはST比と呼ばれる学生教員数比率が非常に高いのが人文社会系ですので、ここをダウンサイジングして、併せて理数分野の併修とか教育の質の向上を図っていく。
 また、高等専門学校は技術的にも非常に質の高い人材を供給しておりますが、公立の高専をつくろうという動きが各地でありまして、こういったところをしっかり促進していく。
 地域の課題を大学の学長さんと知事、そして、地域の金融機関とか経済団体等と話合いをするプラットフォームの構築を併せてやっていく。
 こういったことを促進するために、成長分野転換基金を昨年度の補正予算で200億円追加しまして、既存の部分と合わせて1000億円でこういった分野を推進していこうということをしております。
 14ページをお願いします。
 先ほど申し上げましたとおり、大学が規模の最適化、そして、統合・再編を図っていく必要があるということで、まず②の量的規模適正化総合施策を2030年ぐらいまでにまずしっかりやる。2035年からは急激に落ち込んでいくので、その前にしっかり処方箋を書くという趣旨でもあります。
 まず、各地域の医療、福祉、産業、インフラ等を支える人材を確保するために、各地域での高校・大学の在り方、規模を各都道府県と関係省庁と連携して把握していく。bにありますように、理工農・デジタル分野への転換を図る施策を推進していく。こういったことをやることによって、日本全体の大学の分野・地域のリバランスを図っていくということを考えております。
 15ページをお願いします。
 特に私立大学に関するところですが、dにありますように、経営体力がなくなってから大学を閉めたり統合しようとすると、非常にコストもかかり、いろいろなリスクが増していく。他方、経営体力のあるうちから大学の閉鎖を決めて、成長力のあるところは他大学に統合していくといったところを進めているというのもあるので、そういったところをどんどん慫慂していくといったところ。
 また、hにありますように、5年制一貫コースとか、いろいろな新たな体制を敷きながら、社会ニーズに即した、リスキリングも含めた学びの場の構築を図っていくといったことを考えています。
 こういったところが科技・イノベ基本計画にも書かれておりまして、後ろのほうは成長分野転換基金、あと、女性参画という意味では、20ページ目にありますように、入学者の中で多様性確保といったことで、大学入試要項にもこういった記載があります。特に例えば女子枠を設ける場合については、選抜趣旨や方法についてきちんと合理的な説明をした上で選抜区分を分けて実施するといったことで、各大学の取組は21ページ目以降にあります。
 説明が長くなりましたが、以上です。

○山田会長 ありがとうございました。
 これから意見交換に移りますが、先ほど事務局から説明があったように、この17の成長分野については非常に幅広い政策分野ですので、個別の分野の課題を取り上げるというよりは、女性活躍・男女共同参画の視点から、どのような取組を進めるべきかについてぜひ御意見をいただければと思います。
 それでは、このような観点も踏まえながら、内閣官房と文部科学省、そして、事務局からの御説明に関して、御意見、御質問のある方はZoomの挙手機能を使っていただき、挙手をお願いいたします。いただいた御質問については最後にまとめて回答していただきます。
 いかがでしょうか。
 では、小林委員、山本委員、石黒委員の順番でお願いいたします。

○小林委員 ありがとうございます。
 まず、成長戦略本部のほうに質問したいと思うのですが、人材育成だとか労働市場改革、家事等の負担軽減というテーマの中で取り上げているというのは分かるのですが、実際に女性活躍推進というのは成長戦略の一つであると思うのです。そうしたときに、17の戦略の中に上がってこないというのは、何となく他の課題に埋もれてしまうのではないかという気がしてしまいます。今から変えるということはできないのかもしれませんが、あえて成長戦略分野として立てなかったという理由があれば教えていただきたいと思います。
 それから、労働市場改革について、女性の就業環境の改善ということでハラスメント対策、女性の健康支援の取組というのが掲げられているのですが、男女間の賃金格差についても就業環境の改善には入ると思うのです。その辺を挙げられないというのは何となく不足しているのかなという気がします。
 それから、これは直接男女共同参画に関係ないということなのですが、よく分からないのが、成長投資であるとかリスク投資であるとかという話が出てくるのですが、これは官民投資という話ですよね。そうすると、民間の投資というのは例えば企業の内部留保について着目した話なのかどうか、その辺がよく分からなかったので、関係ないところですが、教えていただければと思います。
 それから、文部科学省については、確かに理系の女性が今少ないというのは間違いない話で、それを増やしていくというのもよく分かるのですが、実際には人口減少の中で人文社会科学系学部のダウンサイジングという話が出てくるのですが、人文社会科学系を減らせば理系が増えるという関係にはないと思うのですよね。そうすると、下手をすると理工系の定員割れが続出するなどという可能性も出てくる。それに対してどのような対策を打つのか。
 それから、先ほど多様性の確保というところで、合理的な説明をしなさいということは出てくるのですが、逆に言えば、多様性の確保のためにもっと女性割合を増やしなさいというような評価等は出てこないのかと考えました。その辺について教えていただければと思います。
 以上です。

○山田会長 ありがとうございます。
 続きまして、山本委員、石黒委員の順番でお願いいたします。

○山本委員 慶應大学の山本です。遅れての参加で失礼しました。
 まず、戦略分野での女性の人材確保、採用や就業継続について、17の戦略分野を見ると、この分野で女性活躍推進を進めるというのは、もちろん大事なことなのですけれども、なかなか成果が上がりにくいのかなということが懸念されます。というのも、分野、業種で見るとITとか製造業、建設業、物流といったところだと思うのですけれども、比較的労働時間が長い業種になっていますので、そもそも女性がそこで働きたがらないというようなことがあったりするので、ロールモデルの提示とか意識改革とかだけでは難しくて、働き方そのものを変えるというところが採用とか就業継続には必要不可欠だと思います。
 また、最近私が行っている研究では、女性活躍推進の効果は短期的には現れにくくて、一定以上の女性比率が確保されて初めてプラスに働くというようなことが確認されています。さらに、正社員から管理職や役員とつながるパイプラインについても調べてみると、一定以上の女性比率が確保されないと機能しにくいということも分かってきていて、そうすると、今回の戦略分野で女性の比率ももともと低いですので、なかなか効果が現れにくいということは前提にして政策を考えていく必要があるのかなと。例えばすぐに効果が生じることを見越して目標を立てると、かえって空回りしてしまうリスクがあるかなと思いますので、やはり地道な努力を継続して重ねて、中長期的に考えてくださいというようなメッセージを常に出していくことが大事かと感じました。
 2つ目が、円滑な労働移動についても触れられていましたけれども、女性の多くが事務職や非正規雇用で働いていることを考えると、その層から17の成長分野に労働移動を促すというのは決して簡単ではなくて、資料にもありましたけれども、やはりリスキリングというのは重要だと思います。ただ、成長分野に通用するようなリスキリングというのはうまくできるのかというと、なかなか難しいだろうなと思います。その点、特に公的な職業訓練というのが例えば非正規雇用に対しては大事だと思うのですけれども、より企業のニーズとか現場の状態を反映するような形での公的職業訓練というのを改善していくということが必要なのかなと思っています。
 最後に理系の選択に関してですけれども、資料にあったように、理系のほうが女性の場合は高い賃金が得られる、収入が得られるということが分かっていれば、経済合理性を前提にすれば、自然と高校生が理系を選ぶというふうになると思うのです。そうなっていないのは、そもそもそういった情報が届いていない、あるいはそういう情報がゆがむ形で、女性だったら文系ですよねというような形で届いてしまっている。そういう倫理感のような問題もあるのかなと思います。
 その点、ぜひ検討していくべきだと思うのは、やはりキャリア教育ですね。小中高段階でのキャリア教育で正しい情報を届けるということ。そこには教育政策だけではなくて、労働市場でどういうことが起きているのだということを正しく伝えるということが大事だと思っています。
 さらに言えば、キャリア教育だったり、あるいは進路指導を行う教員の再教育というのですかね。再研修といいますか、そこで誤った情報を学生に届けないようにするという取組も大事になるのかなと感じました。
 以上3点、コメントになります。

○山田会長 ありがとうございます。
 では、石黒委員、大崎委員の順番でお願いいたします。

○石黒委員 ありがとうございます。
 理系の学生を増やしていくというか、人口減少に従って、特に女性のいわゆるリケジョを増やしていくということに関して、これは本当に難しいのかなと思っています。ずっと20年ぐらい私はこの話をし続けているのですけれども、やはり大学入試改革が必要であろうと。そもそも理系、文系という区分けがあるのは本当に日本の特徴的な区分けであり、今行われている大学入試、学部入学というのを大学改革においてやめて、○○大学に入学し、1年、2年の間に専門的なクラスを選んで、その結果の学部を選択するべきということをずっと言っているのです。こういう入試改革をするのは難しいとは思うけれども、アメリカでできていて日本でできないということはないと思っています。これはそもそも高校のときに、職業のイメージが湧かないときに理系、文系という大きな選択をしなくてはいけないという現状がリケジョを増やしていくための障害になっていると思うからです。
 それに加えて、大学、もしくはこれはもっと初等教育も含めてになってしまうかもしれないけれども、9月入学という制度を取り入れて、帰国子女とか留学生とかだけではなく、ファカルティーの多様性を考えるときに、諸外国と同じような時期に入学できるような大胆な改革が必要ではないかなと思います。現在、地政学リスクとか、技術がこれだけ速いスピードで進展していく中で、やはり私たちにもアジャイルな対応が必要だと思っています。
 また、ダブルメジャーみたいなものがアメリカにはたくさんありますけれども、理系の科目を選ぶだけではなく、それに対して文系の科目をダブルメジャーにするとか、こういうことも今の制度の中ではほとんど実現できないわけで、やはり将来の職業に通ずる学校制度、それから、学部の選択というのが必要だと思いますので、いま一つ御一考いただきたいなと思います。
 リスキリングに関しては、これはどなたかもおっしゃいましたけれども、今、非常に難しいことに直面しているのだと思います。御存じのように、アメリカでメジャーなGAFAM等を中心に大規模なリストラが行われています。これはいわゆるバックエンドの人たちだけではなくて、その対象の多くはプログラマーです。プログラミングは、昨今のAI、アンソロピックみたいなのはコーディングも本当にすばらしくできるのです。そうすると、プログラマーは要らなくなってしまって、ですから、今、リスキリングで、例えば地方も含めてリスキリングで女性にプログラミングをということを私たちはやってきたわけなのですけれども、この中身も再考すべきなのです。ただ、このAI時代にリスキリングがどうやって変わっていくかを考えるにあたり、どういう職業でどういう業務が必要で何が不必要になってくるかということを考えると、AI時代でも根本的なスキルは変わることはないと私は思っているのです。プログラミングなどは数学的な考え方ができないとできないものです。だから、やはり重要視されるべきなのですが、その上に何が必要で何を無くしてもいいかという足し算や引き算をしていくということが必要になってくるので、ここも根本的なところはきちんとリスキリングをしていく中で柔軟にアジャイルに対応できるような体制が必要だと思います。
 私もこの前OIST(沖縄科学技術大学院大学)に伺ってきたのですけれども、沖縄科学技術大学院大学は非常に大学改革の中ではすばらしい大学改革だと思っています。今の制度を議論するとき、文科省さんがどうのこうのという意味は全くないのですけれども、やはり制度全体が変わりにくい中で、内閣府傘下で大学をつくり、沖縄の復興という形で資金を提供し、そして、大学院大学というものをつくったということで、現在の制度に全く縛られない。しかも、これは私立大学なのですよね。全く制度に縛られない大学院大学が出てきたことで、結果も出ていて、スタートアップも輩出しているし、ファカルティーの50%以上がいわゆるノンジャパニーズで、そして、学生もそうです。
 こういった改革ができるのであれば、こういった例をぜひ増やしていってほしいし、そこの中に女性も非常に入りやすい形で入っていけるのではないかと思っていて、やはり既存の制度の抜本的な改革に時間がかかるのであれば、典型的にいわゆる特区みたいな形でいろいろな改革をしながら、最終的な形に結びついていただけるようなことが柔軟にできないかなと思っています。
 以上です。

○山田会長 ありがとうございます。
 次は大崎委員なのですけれども、時間が押しておりますので、もし7時に退出しなければいけない委員の方がいらっしゃいましたら優先的に扱いたいと思うのですが、いらっしゃいますか。
 大丈夫ですか。その都度おっしゃっていただければと思います。
 では、大崎委員、お願いいたします。

○大崎委員 ありがとうございます。
 先ほど入室いたしまして、文部科学省の御報告からしかお聞きできなかったので、事前に頂いた資料をベースにコメントさせていただきます。
 成長分野に関しては、労働環境の整備、それから、教育など重要な論点が入っているとは思うのですけれども、成長戦略分野や既に進行しているGX推進の取組にどうジェンダー視点が主流化されていくのかということが非常に重要ではないかと思います。その視点があるのかないのかということを後ほどぜひお答えいただきたいなと思います。
 といいますのも、現在の成長戦略の中にはAI、GX、フードテック、バイオなど、日本の産業構造そのものを大きく転換させるものが含まれており、これからの社会の在り方や一人一人のwell-beingにも多大な影響が出ることが考えられます。ですから、その転換のプロセスにしっかりとジェンダーの視点と女性の参画を担保していくというのが非常に重要ではないかと思います。
 女性の参画というのを雇用や教育だけで捉えるのではなくて、ジェンダーの視点と女性の参画が成長分野におけるイノベーションや新たな産業、市場創出の源泉にもなるのだというジェンダード・イノベーションの視点に立った政策、事業を考えていく。そういうアプローチを取ることが大事だと思っています。
 こういう分野に関連したところでの取組を行っている女性がたくさんいることを承知していますので、まずは各地で進んでいる女性の起業であったり、技術分野での実践を把握して可視化してネットワーク化することも重要だと思います。
 例えばグリーン分野では、来年横浜で開催されるGREEN×EXPO2027、そういう機会を活用することも大事かなと。成長分野におけるジェンダー視点の主流化、ジェンダード・イノベーションという観点からは有効ではないかと思います。
 例えばイギリスでは、GREEN×EXPOがカバーしている園芸や都市緑化の分野は、個人と社会のwell-beingの向上とコミュニティーの再生、都市計画と結びつきながら、新しい産業として、今、非常に大きく発展しております。その中で女性起業家や女性の専門職の活躍が広がっているという状況がございまして、それはすなわち女性の経済的エンパワーメントとイノベーションが同時進行で起こっているというようなところでございます。
 ですので、そうした国際的な動きも踏まえて、日本においても女性が主体的に関わるようなグリーン分野やまちづくりの事業やプロジェクトをしっかりと可視化する。同時に、そうした女性の起業家や技術者と、企業、投資家、自治体をつなぐマッチングの場としてGreen Expo2027を位置づけていく。そこに若い女性たち、女の子たちが来て、将来こういう分野に進んでいきたいというような可能性を見せる。そういう場として活用するのも重要ではないかなと思っています。
 最後に、フードテックやGXなどの分野では、第6次男女共同参画基本計画にも述べられていますけれども、地域における女性の新しい産業への参画の可能性も非常に高いので、人材育成、企業支援、金融アクセスというのを一体的に進めていく必要があると思います。
 詳細につきましては後ほど意見書として提出させていただきますけれども、女性を組み込むという発想ではなくて、女性の参画とジェンダー視点によって成長戦略をいかに進化させていくか。そのような発想への転換が必要です。よろしくお願いいたします。
 以上です。

○山田会長 ありがとうございます。
 では、佐々木委員、井上委員の順番でお願いいたします。

○佐々木委員 ありがとうございます。
 文科省の方の御説明で、理系の大学に進む人たちを増やしましょうと。実際にそうやって卵を増やしていくというのは非常に重要なのですが、いつも言っていますが、今の卵の状態の方を鶏にちゃんとするだけでもかなり目標値に近づけるはずで、キャリア形成の時の水漏れ、リーキーパイプがあるということが非常に問題です。
 大学におきましては、文部科学省の方々のサポート事業というのがちゃんと走っていて、女性医師でも厚生労働省が走っているのですけれども、やはり企業における研究者・技術者のサポート事業が走っていないというのが問題です。女性研究者割合が低い原因において、企業のところの理系の女性研究者が少ないというのが非常に問題なので、そこのパイプ漏れをしっかり止めるように、経産省のほうでしっかり研究者、技術者のための女性のサポート事業を進めていただかないと、理系進学者を増やしても結局漏れて終わりというような感じがいたします。
 また、共有させていただきますが、家事等の負担軽減は非常に重要なところだと思います。第6次男女共同参画基本計画の中でも入れていただきましたけれども、私は30歳ぐらいに子供を出産したのですけれども、そうすると、育児が終わったらすぐ介護になるのです。でも、現在、だんだん高齢出産の方が多くなってきており、その方の子供の時代になると育児と介護が一緒にやってくる。かつ少子化で働き手の担い手がいないという中で、やはりAIとかロボット開発で女性が担うことの多い無償労働を代替、支援するようなものを開発していくというのが非常に重要なのではないかなと思っております。なので、ぜひそういう家事を代替、支援するAIやロボット開発というのをしっかり進めていただくということが重要なのかなと思っております。
 先ほど他人に家の中に入られることに抵抗があるというのが家事支援サービスとかでありましたけれども、これも建築の分野で間取りのゾーニングに関して、今までの間取りではない間取りを開発すれば、回避できる可能性もあります。それもジェンダード・イノベーションの一つだと思うのですけれども、そういうこともしっかりやっていくということが重要です。また、最近中学校とか高校に入学された親御さんたちが、お弁当が大変だというお話をよく聞きます。中学校、高校を給食にしてあげるだけでもかなり女性の負担感は減るのではないかなと思いました。なので、そういう全体に支援できるような形というのもつくっていくことが重要です。
 あと、家事支援サービスの国家資格の意図がよく分からなくて、こちらについてどうしてこれが必要なのかということと、幾らぐらいの予算がそのために用意されているのかを教えていただきたいです。また、そういう国家資格を持っている人を使ったときだけ税制措置が働くとなると、今、ベビーシッター割引券を東北大学でも入れようとしているのですけれども、地方になるとそういうベビーシッター会社、ベビーシッター割引券が使えるところが決まってしまっていて、一定以上の基準を超えないと使えないとなると、地方はかなり不利になると思うのです。なので、そういうサポートも、国家資格が必要としてしまうと、逆に地方格差につながるのではないかなと危機を感じております。
 また、金銭的負担ですね。ここで税制措置をするとは書いてあるのですけれども、家事支援を使わない理由が、所得に対して価格が高いというのがやはり一番多いですよね。ここに切り込むべきだと思うのですけれども、大体どれぐらいの金銭負担はオーケーと皆さんが考えているのかというのを調べる必要があって、そこに合わせていく必要があるのかなと思います。そこに合うような支援体制にしていくということが非常に重要かと思います。
 また、ベビーシッター割引券を今回入れるときにいろいろ調べて分かったのですけれども、ベビーシッターに家事支援が入ってしまうと、ベビーシッター割引券が使えないのです。多分この2つは一緒に使えたほうが利用者的にも経済的負担減になるのですけれども、かなりしっかり分けられてしまっているので、この2つを一緒に使えるようなところにもサポートできるというような形にしていくべきではないかなと思います。
 以上です。

○山田会長 ありがとうございます。
 すみません。時間が過ぎているのですけれども、このまま続けさせてください。
 続きまして、井上委員、白波瀬委員の順番でお願いいたします。

○井上委員 ありがとうございます。
 成長分野における女性活躍については、女性をはじめ、現場で働く人の声を丁寧に聞くことが重要であり、ジェンダーをはじめとする多様な属性を持つ人材の参画はイノベーションの原動力です。
 内閣官房から説明がありました戦略17分野について、連合としてこの戦略17分野で働く女性たちにヒアリングを行ったところ、長時間労働の是正をはじめとする男性主体の職場構造の転換、女性の採用拡大、配置、育成、両立支援、キャリア継続、インフラ整備を含めた職場環境の改善が不可欠との声が上がっています。また、職場では依然として性別役割分担意識や無意識の偏見が根強く、女性の経験・機会やキャリア形成に影響を及ぼしています。こうした状況は、女性自身の成功や能力を正当に評価できず、自分が周囲を欺いているかのように感じてしまうインポスター症候群にもつながると考えられます。そのため、公平な業務分担の徹底と意識改革を進め、ジェンダーに左右されない働き方の実現が求められています。
 なお、主に専門職、技術職の女性たちからは、女性は技術職に向かないといった先入観があるとか、採用時点で工学部出身の女性が少ないといった声が上がっております。省庁連携を深め、先入観を生まないための情報発信や学校教育段階からの支援、安心して働き続けられる職場環境づくりを後押しし、女性の職業選択や理系分野への進路選択を狭めない取組を行うべきです。
 これまで見落とされてきたジェンダーをはじめとする多様な属性の視点をポジティブアクションも活用しながら成長戦略分野に組み込むことは、新たな価値を生み出すイノベーションの土台となり、経済成長や安全保障、持続可能な社会を実現することにもつながります。戦略分野への重点投資を通じて女性活躍を阻む構造的課題を解決することで、ほかの産業や地域にも波及させ、日本全体の女性活躍を前進させる原動力とすることを強く求めたいと思いますが、1点だけ懸念を申し上げます。
 例えば内閣官房の22ページの労働市場改革で黄色く引いていただきました女性活躍のことだとかハラスメントについて、さらなる検討や周知啓発の検討とありますが多分こういうものは委託事業で行われるのではないかと思います。私はある一般財団法人の理事をしているのですが、入札の際に大手が参入してくると、今まで地道にやってきた財団法人が入札のポイントで負けてしまって、委託事業を取れないというケースが出てきています。重点投資が大手に偏りを生じさせてしまうことで、弱者が淘汰されないような取組もぜひ行っていただければと思います。
 以上です。

○山田会長 ありがとうございます。
 白波瀬委員、徳倉委員の順番でお願いいたします。

○白波瀬委員 よろしくお願いいたします。
 既にいろいろな重要な点が挙がったのですけれども、2点申し上げたいと思います。
 1点目は成長戦略について、今見せていただいたのですけれども、7ページのこの表はある意味では非常に典型で、ここで本当にどういう形で実現するのかということで、やはり男女共同参画というか人材育成はイノベーションの基礎になるので、これを俯瞰した形での政策でなくてはいけません。しかしながら、やはり各省庁が縦割り的であるというのは今日の御報告でも残念ながら改めて確認したところなのです。
 ここで家事支援ということで何名かの委員からも御指摘がありますけれども、ここの中で大きく投資が中心であるということであれば、その時間的な長さとその結果、評価に対して慎重にデザインをしていく。特に人に関する視点というのはこの成長戦略の御報告を聞いた中であまり感じられなかったので、そこの中での男女のアンバランスに関してどう成長戦略全体の中で展開していくのかということは各テーマごとに横断して共通に議論していただきたいというのが1点目のお願いであります。
 2点目の文部科学省からの御意見なのですけれども、今日お話を聞いていて、どちらかというと大学経営というかダウンサイジング、できるだけ効率的に将来に向けたということなのですけれども、やはり当事者として、大学人であり研究者としては、研究分野というのは安易に融合という形だけではなくて、既存の分野の中でも新陳代謝があり、その新陳代謝の中で新しい産業が生まれて、それで民間との連動というのもあると思うのです。ここで出口政策というのがやはりどうしても文部科学省は弱いところがあって、そこをどういう形で先読みをしながら、若い子たちにどういう職業があり、大学を卒業してから次にどういう将来が待っているのかということを示していくか。キャリア教育ということでもあったと思うのですけれども、慎重にかつ積極的にデザインしていただきたいなとすごく思います。
 そこで、理系が多くなって、その分文系を少なくすることで、結局、その後どうなるのかというのがあるのですけれども、既に情報分野で非常に遅れが生じている日本であるのですけれども、基本的に理系だけの考え方ではなくて、文系とよい意味で連携を取るような人材が非常に必要とされております。それぞれの分野の最適サイズというのはそれぞれ違うとは思いますけれども、強いところに集中投資をするだけではなくて、日本全体のところで、そういう意味では、よい人をいかに取ってきて、労働市場として国を開けたところでしっかり競争できるような、あるいは国内でも競争できるような素地を早急につくっていただくという考え方で見直していただくということも重要ではないかと思います。
 以上です。

○山田会長 ありがとうございます。
 お待たせしました。徳倉委員、お願いいたします。

○徳倉委員 ありがとうございます。時間も押しておりますので、皆さんの御意見を踏まえながら端的にお伝えしたいと思います。
 まず、戦略17分野に関しては、もちろんこの分野に異論があるわけではありません。ただし、先ほど井上委員も非常に強くおっしゃられておりましたが、やはり現場の特に女性やセクシャルマイノリティーの方々の声をどう拾ってこの成長戦略の中に組み込んでいくのかということを同時並行で行わないと、せっかく専門家の方々、この分野で先陣を切っておられる方がこういう社会をつくっていきたい、こういう分野で成長していきたいと言っても、そこで働ける人材が限られていく。人的リソースが限られていくということは目に見えて明らかな部分でございます。
 その前提におきましては、これは昨今の記事になりますけれども、この分科会に関しては若者であるだとか女性というものをある程度加味して分科会委員にしているという記事を拝見しました。私も幾つか拝見したところ、割とジェンダーバランスは保たれている感覚はございました。
 その上で、先ほどのページで言えば6ページとかにもなりますけれども、右側の横断的課題の対応の部分にきちんとジェンダーの規範を持っている者がいるのかどうかというところは少し大きなポイントかなと私自身は感じます。物事をうまく進めていく、専門分野で進めていくけれども、それを担う人材をどう担保するためにジェンダーの部分の観点が必要であるというところは内閣府が強く押していってもいい分野ではないかなと感じましたので、お伝えさせていただきます。
 続いて、文部科学省からいただきました大学の部分に関してのお話ですけれども、この中でどのぐらいの方に当事者がいらっしゃるか分かりませんが、私、長男が高校3年生、次男が中3、長女は中1でございます。長男は高校からヨーロッパにおりますので、ヨーロッパでの進学ということで、彼とは毎日のようにちょうどディスカッションしているところですけれども、どちらがいいとか悪いとかではなくて、先ほどお話にありましたけれども、文系理系という概念が薄い中で自分の主体勉強をどう結びつけていくのかというところを、うちの長男などはそれを海外から得ているというところも見る感じでは、先ほど委員の中にもありましたけれども、やはりある程度入試を含めて大学をどのように選考していくのかというところも一緒に変えていかなければならない時代に来ているかなと思います。
 その上で、小学校、中学校ぐらいからのジェンダー教育も含めて、先ほど何人かの先生からもお話ありましたけれども、キャリア教育の在り方を根本から見直していく。どういう職業に就いていきたいということを子供にヒアリングするということではなくて、教員側や指導者のほうから今後の社会はこういうふうに変わっていくと。こういうふうな中で自分たちがどういう職業をつくっていくのかというところを見定めていく。そういうキャリア教育を専門にしたようなカリキュラムをどうつくって、それを都会だけではなくて地方でも幅広くある程度一般的に子供たち、そして、その保護者に届けるような仕組み、これは子供だけではやはり親のバイアスというものがありますので、親も一緒に教育をしていく。親も同時にその情報を得られて、そうすることによって将来が明るくなっていくとか収入が担保されていくとかというところも一緒に学べる機会がなければ、子供のキャリア教育というところで子供にフォーカスが当たりますが、その親も一緒に巻き込んでいく。
 もっと言えば、地方や都会も含めて経営者も巻き込んでいくというところの俯瞰した大きな意味での社会を育成していく、子供たちを育成していくという考え方が少しないと、これは大学だけの定員をどうするとか、先ほどの小林先生も非常に示唆に富んでいて、私も香川大学に所属しておりまして、社会人大学院ですが、教鞭を執っておりますけれども、恐らく今のままで数を減らすだけをやっていくと、比率が同じになって減っていくということは容易に見てとれますので、ぜひその点を踏まえて様々御検討、なかなか難しいところもあると思いますけれども、大きな方向性を作っていただきたいと思っております。
 以上になります。

○山田会長 ありがとうございます。
 すみません。時間が押しているのですが、私からも一言述べさせていただきますと、昨年、私のゼミの女子学生が就活における企業、職種選びについてインタビュー調査をしましたら、女性は将来結婚して出産したらどうするかというのを考えて職種、企業選びをしているのに、男性は全くそういうことは関係なく経済的合理性だけで選んでいるというようなことに逆に女子学生がびっくりしていたということがあります。そういうことで、なぜ女性だけ進路選択においてライフコースとかを考えざるを得ないのかというところで、女性の進路選択、つまり、経済的合理性だけで進路選択をできない現状というものを思い知らさされたということでございます。これはコメントでございます。
 どうもありがとうございました。
 これまでの御意見、御質問について、時間も迫っておりますが、事務局、関係府省から何かありますでしょうか。
 松浦様、お願いいたします。

○文部科学省 時間もないので、たくさん御質問いただいた中でも特に学部の転換、理系を増やすといったところについてコメントだけさせていただきます。
 我々は大学関係者といろいろ議論を非公式にもさせていただいていまして、先ほどの経産省の産業推計にありますように、社会から望まれていない人材を育成し続けることに対して、やはり大学も自らの経営問題として考えていかないといけないと。そういう意味で、人社系を少し減らして、成長戦略分野の人材育成をしなくてはいけないという問題意識を大学も共有しているところであります。
 当然、人文社会系というのは経営的には非常に効率的だということもあって、逆に理系はコストがかかると。例えば土地の取得とか様々なインセンティブをこの基金事業の中で設けまして、そういったところを支援していこうということで大学側のほうも前向きに考えていると。
 白波瀬先生から出口戦略というのがありましたけれども、学生さんというのは将来を非常に自分事として当然見ておりますので、この大学は将来的に自分のキャリアアップにならないのではないかといったところはシビアに見ておりますので、そういったところを大学側も意識していく必要があるのかなと。そういったところを我々は一生懸命大学と議論しながらやっている。
 入試改革とかも非常に難しい問題ですが、対応入試も多様化してきておりますので、そういった中で引き続き改革に取り組んでいきたいと思います。
 キャリア教育も科学技術振興機構とかが一部取り組んでおりますけれども、そういったところをしっかりサポートしていきたいと思います。
 以上です。

○山田会長 ありがとうございます。
 では、まず成長戦略本部からお願いいたします。

○内閣官房 たくさん貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。
 17の戦略分野のところにジェンダーの視点が十分入っているのかどうかという御指摘が多かったかと思います。本日の御議論も踏まえまして、日本成長戦略本部事務局として、17分野は官民連携で投資を重点的に行っていくべきものとして設定されたものですけれども、それぞれの分野において投資を進めて経済成長につなげていく上で、女性の活躍をどう推進していくのかといった取組についてもしっかりとヒアリングをしながら、必要なものはこのロードマップの中にも位置づけていただくといったことも考えていきたいと思います。
 また、リスキリングについても御意見をいただきました。先ほどの資料の中で21ページに、黄色マーカーはつけておりませんけれども、17分野をはじめとした成長分野において必要とされるスキルの標準をつくっていく、可視化していく。そして、そこに向けてプログラムを開発して、処遇につながることも見える化しながら、教育訓練などの制度の対象にも追加していくといった、厚生労働省、文部科学省、経済産業省と業所管省庁が連携して取り組んでいくリスキリングの推進の取組もやっていきたいと思っておりますので、そういった中で女性も含めて成長分野への労働の移動が円滑化されるようにと思っております。
 また、先ほどの検討体制のところで、女性の視点はその検討の中に入っているのかという御指摘もあったかと思いますけれども、17分野に限らず、8の横断的課題においても、それぞれの分科会の男女バランスについては考慮をした上で構成されているものと思っておりますので、そこでの議論も踏まえながら、本日の議論も関係省庁と共有して進めてまいりたいと思います。
 本日はありがとうございました。

○山田会長 ありがとうございます。
 私も女性活躍なしに経済成長なしと思っていますので、ぜひこの分野での女性活躍推進をよろしくお願いいたします。
 ほかに省庁等はありますでしょうか。大丈夫でしょうか。
 では、最後に事務局から何かありますでしょうか。

○岡田局長 本日も活発な御議論をありがとうございました。長時間にわたりましてありがとうございます。先週は「地域」について、また、本日は「女性の健康」と「成長戦略分野における女性活躍」について、貴重な御示唆をいただいたと思っております。
 内閣府といたしましても、先週と今週で御議論いただいた3点というのは、第6次男女共同参画基本計画を着実に実行していきます上で取組を加速させていかないといけない重要な分野であると思っております。今年度、来年度において特に重点的に取り組むべき政策分野として、「女性版骨太の方針」においても位置づけていきたいと考えております。今後については、改めて事務局から連絡させていただきます。
 以上でございます。今日もありがとうございました。

○山田会長 ありがとうございました。
 それでは、政府においては、先週、また、本日いただいた御意見も踏まえまして、女性版骨太の方針の作成作業を進めていただければと思います。
 ほかになければ、本日の会議は以上となりますが、よろしいでしょうか。
 長引いて申し訳ございません。それでは、本日の会議は以上となります。皆様、お疲れさまでした。