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2024年 ペルー

首脳宣言

11月15日及び16日、APEC首脳会議がペルー共和国・リマにて開催され、日本から石破茂内閣総理大臣が出席しました。本年の議長であるペルーが掲げた、「エンパワーメント、包摂、成長」というテーマの下、①包摂的で連結性のある成長のための貿易・投資、②フォーマルかつグローバルな経済への移行を促進するイノベーション及びデジタル化、③強靭な発展のための持続可能な成長を優先課題として議論を行いました。

日本からは「強固で均衡のとれた、安全で持続可能かつ包摂的な成長の実現方法、社会的弱者のニーズへの対応」をテーマとして掲げた第1セッションにおいて、女性の経済的地位向上と能力構築の観点から、官民のあらゆる組織の意思決定の場に女性が参画することは、意思決定の質を劇的に向上させる上で重要であることを指摘しつつ、APECの枠組みを通じ、日本は更なる女性の社会進出を後押しすべく、ジェンダー平等と女性の経済的地位向上と能力構築を推し進めていく旨、発言するなどしました。

また、議論の総括として、首脳宣言が発出され、ジェンダーに関して下記のとおり言及されました。

  • 2024年の分野別閣僚級会合の議論、並びに女性と経済、女性と貿易、貿易、観光、エネルギー、食料安全保障、保健、中小企業、鉱業、財務大臣会合及び閣僚会合でコンセンサス採択された各声明を歓迎
  • 「2024年APEC女性と経済フォーラム(WEF)」及び史上初の「APEC貿易・女性担当大臣合同会合」が実施されたことを認識
  • 「女性と包摂的成長のためのラ・セレナ・ロードマップ(2019-2030年)」の完全実施を加速し、アジア太平洋地域におけるジェンダー平等を実現し、女性の経済的エンパワーメントを推進する取組を歓迎
  • 多様な背景を持つ女性及び女児が直面する多重的で不均衡な障壁とジェンダー平等などに対処するための政策、戦略及び構造改革を発展させ実施する重要性を認識
  • 科学・技術・工学・数学(STEM)分野やクリエイティブ産業、貿易、起業など、幅広い経済分野におけるイノベーション及び成長を推進する上で、女性が果たしている重要な貢献を認識
  • ジェンダーと気候変動に関する協力の重要性に留意
  • 全ての女性及び女児に対するジェンダーに基づく暴力及び差別を防止し、対処するためのイニシアティブ及び戦略の発展を積極的に奨励するための追加的方策を探求
  • デジタル変革とイノベーションについて、経済成長を押し上げる重要な推進力になる可能性があること、また、ジェンダー間を含むデジタル格差の縮小を促し、中小・零細企業が競争力を高め、より専門的かつ革新的な事業体としてグローバル・バリューチェーンに組み入れられるよう支援し、全ての事業体が経済的利益を確保できるようにすることなど、包摂の実現にも大いに寄与し得ることを認識

閣僚声明

11月14日及、ペルー共和国・リマにてAPEC閣僚会議が開催され、日本からは、岩屋毅外務大臣及び武藤容治経済産業大臣が参加しました。

日本からは、「フォーマルかつグローバル経済への移行を促進するイノベーション及びデジタル化」をテーマとする第1セッションにおいて、以下のとおり発言するなどしました。

  • 「フォーマルかつグローバル経済への移行を促進するリマ・ロードマップ」を歓迎。このロードマップが、女性の経済的地位向上に焦点を当て、多くの効果的な提案を通じて目に見える成果を追求するものであることを高く評価する。
  • 世界の多くの地域では、いまだ女性や社会的弱者の多くが不安定な雇用形態や収入に依存し、労働法や社会保障といった保護を十分に享受できない厳しい環境におかれている。持続可能な開発目標(SDGs)にも掲げられているこうした課題に対処するため、日本は、政府開発援助(ODA)を通じ、中小・零細企業(MSMEs)や女性起業家への支援を行ってきている。
  • 日本としては、今後も公正な社会の実現を目指し、女性の経済的地位向上と能力構築を促進するための取組を続けていく。

また、閣僚会議の成果文書として、APEC閣僚共同声明が採択されました。ジェンダーに関しては、下記のとおり言及されました。

  • デジタル連結性を強化し、デジタルと電気通信分野のインフラを開発し、ジェンダー間を含むデジタル格差を解消してデジタル経済に関与・参加できるよう取り組む一方で、新技術の責任ある開発と適用を奨励
  • 「2024年APEC女性と経済フォーラム(WEF)」においてコンセンサス採択された成果文書を称賛し、留意
  • 「女性と包摂的成長のためのラ・セレナ・ロードマップ(2019-2030年)」によって示されている、アジア太平洋地域における女性の経済的エンパワーメントとジェンダー平等などの促進の重要性を強調
  • 多様な背景を持つ女性及び女児に対し、平等な教育・雇用機会、金融サービス、社会保護制度、保育施設などを提供するための取組を強化する重要性を認識
  • 資本、市場、情報通信技術(ICTs)への女性のアクセスを強化し、創造的経済及び科学・技術・工学・数学(STEM)分野への参画を促進することなどによって、経済的課題に直面している女性に特に配慮した包摂的な経済成長を促進
  • 男女別データを含む細分化されたデータを活用することなどによって、有償と無償のケア労働の不平等な配分や家事労働といった、女性の経済への参画を制限し、ジェンダー平等を阻害する構造的障壁に対処する重要性を認識
  • 「ジェンダー平等と気候変動に関するシアトル枠組み」のようなAPECによる関連イニシアティブの貢献を認めつつ、ジェンダー平等と気候変動の重要性に留意
  • 「女性の経済的エンパワーメントを促進するためのAPECジェンダー平等構造改革自主原則及び勧告」を歓迎し、支持
  • WEFにおけるジェンダーに係る予算配分に関するAPEC大臣の議論に留意
  • 観光におけるジェンダー平等と女性・青少年の経済的エンパワーメントの実現を含め、地域全体の生活を守り、文化遺産を保護し、包摂的成長を促すために、不測の事態に耐えうる強靭な観光エコシステムを構築することへのコミットメントを再確認

各会合の詳細及び宣言の全文は、外務省・経済産業省ホームページよりご覧いただけます。