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第3節 対外発信機能の強化
1 国際分野における政策・方針決定過程への女性の参画の促進
我が国は,国際会議への政府代表団への女性メンバーの参加も積極的に進めている。2015(平成27)年の第70回国連総会第三委員会においては矢口有乃氏を日本政府代表顧問に,また,2016(平成28)年の第60回CSWにおいては橋本ヒロ子氏を日本代表にそれぞれ任命し,政府代表団の一員として派遣した。なお,女子差別撤廃委員会では,2008(平成20)年1月から委員を務める林陽子氏が2015(平成27)年2月から同委員会委員長を務めている。
また,日本人女性の国際機関への参画も進んでおり,国連関係機関における日本人の女性職員数(専門職以上)は,1975(昭和50)年の19人から2015(平成27)年は463人と大幅に増加しており,日本人職員の約6割を占めている。
2 NGO等との連携・協力推進
男女共同参画推進連携会議企画委員会主催による情報・意見交換会として,「聞く会」を2回開催するなど,国内NGO等との交流を行った。具体的には,平成27年4月に,「北京+20」を主要テーマとした第59回CSW及び第3回国連防災世界会議の成果報告等に関しての「聞く会」を開催し,また,28年2月には,「女子差別撤廃条約実施状況第7回及び第8回報告」審査に先立ち,女子差別撤廃委員会からの質問事項に対する我が国の回答に関しての「聞く会」を開催した。
また,第60回CSWには,NGO代表を政府代表団の一員として派遣した。
3 国際会議におけるイニシアティブの発揮
2015(平成27)年9月,フィリピンのマニラで開催されたAPEC女性と経済フォーラムでは,「包摂的な成長の原動力としての女性」をテーマに,「女性と包摂的なビジネス(エンパワーメント)」,「女性とグローバル・バリューチェーン(イノベーション)」及び「女性と持続可能な開発(強靭性)」をサブテーマとしてAPEC域内で共通して取り組むべき課題について議論が行われ,フォーラムの結果は「声明」として取りまとめられた。我が国からは内閣府審議官,民間からの代表者等が参加し,我が国がAPEC及び国内にて実施している女性の活躍推進の取組等について発言を行った。
東南アジア諸国連合(ASEAN)は,日本,中華人民共和国及び大韓民国の3か国を招いて女性に関する「ASEAN+3委員会」を開催しており,2015(平成27)年10月にはフィリピンのマニラで第7回会合が開催された。「ジェンダー平等に関する成果への説明及びASEAN共同体ビジョン2025における女性の社会的地位の向上」をテーマに意見交換が行われ,外務省が我が国の取組等について報告を行った。
2014(平成26)年12月,韓国のソウルで開催された「東アジア家族に関する大臣フォーラム」の第6回会合には我が国から内閣府審議官が参加し,2016(平成28)年11月にタイで開催する次回フォーラムより,2006(平成18)年に我が国において第1回が開催された「東アジア男女共同参画担当大臣会合」と統合することが合意された。
4 国際女性会議WAW!(World Assembly for Women)の開催
2015年(平成27年)8月,安倍政権の最重要課題の一つである「女性が輝く社会」を実現するための取組の一環として,我が国は2回目となる国際女性会議WAW!2015(World Assembly for Women)を開催した。42の国と地域,8国際機関から145名の女性分野等で活躍するトップ・リーダー達が参加し,活発な議論を行った。各参加者からのアイディアや提案は「WAW!To Do 2015」として取りまとめられ,国連文書(A/C.3/70/3)としても発出された。