平成23年版男女共同参画白書

施策 > 第8章 > 第1節 セーフティネットの機能の強化

第1節 セーフティネットの機能の強化

(社会保険の適用拡大の検討)

厚生労働省では,非正規労働者への雇用保険の適用範囲の拡大(6か月以上雇用→31日以上雇用)について,事業主に対する周知等を通じて,着実な実施に取り組む。

雇用保険(失業給付)を受給できない求職者に対し,無料の職業訓練を実施するとともに,職業訓練中の生活を支援し,訓練受講を容易にするための給付(10万円/月)を行う「職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律案」を第177回国会に提出したところである。

さらに,求職者支援制度に係る訓練修了者の早期の就職の実現に向けて,ハローワークにおいて,きめ細かな支援が必要と判断される訓練修了者への担当者制によるマンツーマンの就職支援等を行う。

(就労による経済的自立を目指す仕組みの確立)

厚生労働省では,雇用保険制度において,基本手当の充実や早期再就職のインセンティブの強化によりセーフティネットとしての機能強化を図る。

また,フリーター等の正社員経験の少ない方等を対象に,企業実習と座学を組み合わせた実践的な職業訓練の機会を提供し,企業からの評価結果をジョブ・カードに取りまとめることにより正社員へと導く「ジョブ・カード制度」を着実に実施するとともに,モデル評価シートの拡充等を図る。また,ハローワークにおけるキャリア・コンサルティング機能の強化を図るとともに,公共職業訓練受講者や求職者支援制度における訓練受講者等へのジョブ・カードの取得を推進するため,民間教育訓練機関や「ジョブ・カード企業支援センター(仮称)」へのキャリア・コンサルタントの配置を推進する。