平成19年版男女共同参画白書

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第2節 多様な選択を可能にする教育・学習機会の充実

女性も男性も各人の個性と能力を発揮し,社会のあらゆる分野に参画できるよう,生涯にわたり多様な学習機会が確保され,学習の成果が適切に評価される,生涯学習社会の形成を促進するための施策を講じる。

このため,文部科学省では,平成19年度には新たに,地域社会や企業等のニーズを反映した学習機会を提供する取組において,新たなチャレンジをしようとする女性に対し,身近な場所での再チャレンジ支援講座等を実施する。また,大学・短期大学・高等専門学校・専修学校における研究資源や職業教育機能を活用し,産業界や関係団体等と連携することなどにより,新たなチャレンジを目指す社会人(子育て等により就業を中断した女性を含む)等のニーズに応じた専門的・実践的教育プログラムを開発・実施し,学び直しの機会の充実を図るとともに,履修証明を与える取組の普及を図る。

放送大学においても,地域活動や社会貢献活動,仕事や子育てなど様々な分野に関して,それぞれ体系的に学ぶことができるよう科目群を設定し,その単位修得者に対して,学位以外の履修証明を与える科目群履修認証制度「放送大学エキスパート」により奨励を図る。

また,地域コミュニティの拠点としての学校施設,クラブハウス,屋外運動場照明,屋内水泳プール,屋外水泳プール,武道場など,学校開放諸施設の整備を行う。

さらに,青少年が自立した人間として成長することを支援するため,青少年の行動の原動力である意欲や,職業的自立の礎となる社会性をはぐくむ自然体験や社会体験など体験活動の充実を図るとともに,子どもたちの豊かな人間性をはぐくむため,複数の関係省庁と連携し,地域において関係機関・団体等が協働して多様かつ継続的な体験活動プログラムを開発する取組を新たに推進する。学校においては,適切な人間関係を築けるよう長期宿泊体験を中心とした体験活動を充実する。

加えて,児童生徒が個々の能力・適性等に応じて主体的に進路を選択する能力や態度を身につけることができるよう指導・助言を行う進路指導の充実を図るため,児童生徒が望ましい勤労観・職業観をはぐくむキャリア教育の推進に努める。