平成19年版男女共同参画白書

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第5章 生涯を通じた女性の健康

(低下傾向にある母子保健関係指標)

母子保健関係の主要な指標の動向をみると,いずれの指標も総じて低下している(第28図)。

第28図 母子保健関係指標の推移別ウインドウで開きます
第28図 母子保健関係指標の推移


(総数では減少傾向にあるものの若年層の比重が増す人工妊娠中絶件数)

人工妊娠中絶件数・人工妊娠中絶実施率(15歳以上50歳未満女子人口千対)の昭和50年から平成17年までの動向をみると,総数では件数,実施率ともに総じて減少傾向にある。しかしながら,20歳未満の件数は昭和55年の約1.6倍となっており,若年層の全体に占める比重が以前より増加している。20歳未満を1歳別でみると,19歳は11.6千件で,実施率は約58人に1人に当たる17.2に上っている。

(若年での感染が多いHIV感染者)

平成17年に新規で感染が報告されたHIV(ヒト免疫不全ウィルス)感染者は832人,AIDS患者(HIV感染によって免疫不全が生じ,カリニ肺炎等の日和見感染症や悪性腫瘍が発生した者)は367人で,HIV感染者は過去最高の報告数となった(第29図)。HIV感染者の推定感染地域をみると,全体の82.8%が国内感染となっている。HIV感染者累計数について,感染が報告された時点の年齢をみると,20歳代が全体の38.3%を占めており,若年での感染が多いことがわかる。

第29図 HIV感染者の性別,年代別年次推移別ウインドウで開きます
第29図 HIV感染者の性別,年代別年次推移