8 生涯を通じた女性の健康支援

8 生涯を通じた女性の健康支援

女性も男性も、各人がそれぞれの身体の特徴を十分に理解し合い、思いやりを持って生きていくことは、男女共同参画社会の形成に当たっての前提と言える。とりわけ、女性は、妊娠や出産をする可能性があるため、ライフサイクルを通じて男性とは異なる健康上の問題に直面する。このため、女性が自らの身体について正しい情報を入手し、自分で判断し、健康を享受できるようにしていく必要がある。これに関し、1994年にカイロで開催された国際人口・開発会議においてリプロダクティブ・ヘルス/ライツという概念が提唱され、今日、女性の人権の重要な一つとして認識されるに至っている。リプロダクティブ・ヘルス/ライツの中心課題には、いつ何人子どもを産むか産まないかを選ぶ自由、安全で満足のいく性生活、安全な妊娠・出産、子どもが健康に生まれ育つことなどが含まれており、また、思春期や更年期における健康上の問題等生涯を通じての性と生殖に関する課題が幅広く議論されている。女性2000年会議においては、HIV/エイズその他の疾病を含む健康上の問題への政策の実施についても提案されている。こうしたリプロダクティブ・ヘルス/ライツの視点から女性の生涯を通じた健康を支援するための総合的な対策の推進を図ることが必要である。

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