7 女性に対するあらゆる暴力の根絶

7 女性に対するあらゆる暴力の根絶

暴力は、その対象の性別や加害者、被害者の間柄を問わず、決して許されるものではないが、暴力の現状や男女の置かれている我が国の社会構造の実態を直視するとき、特に女性に対する暴力について早急に対応する必要がある。  女性に対する暴力は、女性に恐怖と不安を与え、女性の活動を束縛し、自信を失わせ、女性を男性に比べて更に従属的な状況に追い込むものである。女性に対する暴力は男女共同参画社会を形成していく上で克服すべき重要な課題であり、その根絶に向けて努力を続けなければならない。

これまで、我が国においては、女性に対する暴力は潜在しており、社会の理解も不十分で、個人的問題として矮小化されることもあった。しかし、女性に対する暴力は多くの人々にかかわる社会的問題であるとともに、男女の固定的な役割分担、経済力の格差、上下関係など我が国の男女が置かれている状況等に根ざした構造的問題として把握し、対処していくべきである。女性に対する暴力の問題は、国際的にも重要な課題として位置付けられてきており、女性2000年会議で採択された「北京宣言及び行動綱領実施のための更なる行動とイニシアティブ」においても大きく取り上げられた。こうした状況を踏まえ、女性に対する暴力を根絶するため、社会的認識の徹底等女性に対する暴力を根絶するための基盤整備を行うとともに、暴力の形態に応じた幅広い取組を総合的に推進する。

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