前頁 [本文の目次] 次頁


第1部 > 第2章 > 第1節 就業者をめぐる状況

第1節 就業者をめぐる状況



(労働力率は男女とも低下)
 平成15年における労働力人口は6,666万人となり,女性が2,732万人(前年比1万人減),男性が3,934万人(前年比22万人減)となった。労働力人口に女性が占める割合は41.0%で,昭和63年以来40%超となっている。労働力率(15歳以上人口に占める労働力人口の割合)は60.8%となり,女性は48.3%で前年比0.2ポイントの低下,男性は74.1%で前年比0.6ポイントの低下となった。女性の労働力率は,15〜24歳及び65歳以上を除く年齢階級ですべて上昇しており,男性の労働力率が25〜34歳及び35〜44歳でも減少しているのと対照的である。また,15歳〜24歳の若年層,65歳以上の高齢層では,男女ともに労働力率は低下している。

(女性の晩婚・晩産化,少子化を示すM字カーブの変化)
 女性の年齢階級別労働力率について,昭和50年からほぼ10年ごとの変化をみると,現在も依然としてM字カーブを描いているものの,ほとんどの年齢層で労働力率は高くなってきている。M字のボトムの形状の変化に注目すると,昭和50年代は25〜29歳及び30〜34歳の2つの年齢階級でボトムを作っていたが,25〜29歳の労働力率が次第に上がり,平成7年には,ボトムは30〜34歳のみになり,ボトムを形成する期間が短くなった。また,30〜34歳においても,7年から15年の8年間で労働力率は6.6ポイントも上昇し,M字カーブの底は大きく上がり,台形に近づいてきている。この変化は,女性の晩婚・晩産化による子育て年齢の上昇や,少子化による子育て期間の短期化などによるものと考えられる(第1−2−1図)。


第1−2−1図 女性の年齢階級別労働力率の推移

第1−2−1図 女性の年齢階級別労働力率の推移



(女性の約8割が第3次産業従事者)
 産業別に就業者割合をみると,男女ともに第1次産業はほぼ一貫して低下する一方,第3次産業の割合が高まってきている。女性で特にその傾向が顕著であり,第1次産業,第2次産業の割合はほぼ一貫して低下し,平成15年には約8割が第3次産業の就業者となっている。これに対し男性は,女性に比して第1次産業,第2次産業とも低下が緩やかであり,15年においてもその就業者は4割程度を占めている(第1−2−2図)。


第1−2−2図 産業別就業者構成比の推移

第1−2−2図 産業別就業者構成比の推移


 職業別の就業者割合についてみると,男女とも農林漁業作業者の割合が大きく減少してきたことが目立っている。製造・制作・機械運転及び建設作業者の割合は,女性はほぼ一貫して低下しており,男性は近年低下傾向にあるものの,現在でも最も割合が高くなっている。男女とも専門・技術職,事務従事者,保安・サービスの割合は増加傾向にあり,特に女性において顕著であって,平成15年にはこれら3つの職業で6割を超えている(第1−2−3図)。


第1−2−3図 職業別就業者構成比の推移

第1−2−3図 職業別就業者構成比の推移



(就業者に占める雇用者の割合は上昇傾向が続く)
 就業者の従業上の地位別の構成割合の推移をみると,雇用者割合が上昇し続け,自営業者及び家族従業者の割合は低下し続けている。平成15年では,女性の雇用者割合は83.8%,男性は84.9%となっており,雇用者に占める女性の割合は,40.8%となっている(第1−2−4図)。


第1−2−4図 従業上の地位別就業者構成比の推移

第1−2−4図 従業上の地位別就業者構成比の推移



(進む雇用の非正規化と急増する派遣労働者)
 雇用者の雇用形態別構成の推移をみると,女性については,正規の職員・従業員の割合は,昭和60年は68.1%であったが,平成14年には50.9%にまで低下している。男性についても,昭和60年は92.8%であったが,平成14年には85.1%に低下している。これに対し,パート・アルバイトなどの非正規労働者の割合は上昇している。特に女性は,昭和60年の31.9%から平成14年には49.2%にまで上昇しており,女性労働者の非正規化が急速に進んでいる(第1−2−5図)。


第1−2−5図 雇用形態別にみた役員を除く雇用者の構成割合の推移

第1−2−5図 雇用形態別にみた役員を除く雇用者の構成割合の推移


 また,近年,パート・アルバイトという形態の非正規雇用のほかに,派遣労働者の数も急増している。厚生労働省「労働者派遣事業報告書」(平成14年度)によると,年間の派遣労働者数は延べ213万人で前年より21.8%増と大幅に増加し,最近5年間では,約2.5倍に増加している。登録者数も約179万人で前年比23.6%増と大幅な増加を続けている(第1−2−6図)。


第1−2−6図 労働者派遣された派遣労働者数等の推移

第1−2−6図 労働者派遣された派遣労働者数等の推移



(雇用者の高学歴化の進展)
 雇用者の学歴構成については,高卒,中卒は低下傾向にあり,大卒,高専・短大卒の割合は上昇傾向が続いている。男女別にみると,女性の大卒割合は上昇しているものの,高専・短大卒の割合の方が高く,男性は大卒の割合の方が高い(第1−2−7図)。


第1−2−7図 学歴別一般労働者の構成割合の推移

第1−2−7図 学歴別一般労働者の構成割合の推移


 しかし,新規学卒就職者を学歴別にみると,平成12年に女性の新規学卒就職者の学歴は大卒が最も多くなり,15年には44.0%に達している(第1−2−8図)。


第1−2−8図 学歴別新規学卒就職者数の構成比の推移

第1−2−8図 学歴別新規学卒就職者数の構成比の推移



前頁 [本文の目次] 次頁