「共同参画」2020年2月号

トピックス2

女性リーダー育成事業「女性役員の輩出に向けて」
内閣府男女共同参画局総務課

内閣府男女共同参画局では、女性役員の輩出に向けた取組の一つとして、平成28年度に女性役員の育成のための「モデルプログラム」を策定しました。そして、平成29年度から、女性役員候補者を対象にモデルプログラムに基づく研修を実施し、過去2年間で約200名が研修を受講しました。令和元年度は宮城県、広島県、愛知県で開催し、全6回の研修を約100名の役員候補の女性が受講しました。今号では研修の特徴についてお伝えします。

知識の習得と意識づけ

本事業の特徴の一つは、二つの目的に沿ったカリキュラム構成です。一つは、役員としての心構えを持っていただくことを目的とした経営者による講演です。広い教養と豊富な経営経験を持った優れた経営者から、経営に向き合う姿勢や考えを聞くことで、自らの目指す役員像を描きます。また、講演者は主に実施地域の企業の経営者としています。その地域で企業を成長させてきた経営者の経験談は、地域特性を踏まえた経営を考えるための大きなヒントになると考えています。もう一つは、知識の習得を目的とした専門家による講義です。コーポレート・ガバナンスをはじめ、リスクマネジメントや財務・会計といった、経営の監督と執行に必要な知識について事例を交えながら学びます。


講義の様子

ネットワーク構築

本事業のもう一つの特徴として、ネットワークの構築があります。各講義ではグループワークの時間を必ず設けるとともに、全6回の研修のうち第1回・3回・6回に交流会を行います。講義を聞くだけではなく、意見交換の時間を多くとることによって、女性管理職としての悩みを共有し、互いの業務内容を知り、異業種だからこその新たな発見や学びが生まれています。また、講演いただいた経営者や講師とも名刺交換の時間を設けており、このような交流の輪を地域で広げていくことこそが、女性活躍の推進、さらには地域活性化につながると考えています。


ネットワーク交流会の様子

地域への拡大

女性役員の輩出に向けては、本研修の修了者のステップアップはもちろん、役員を目指す女性に広く育成の機会が提供されることが重要です。このため、男女共同参画局では、地域女性活躍推進交付金による、地方自治体が独自に実施する女性役員育成事業への支援も行っています。本モデルプログラムをベースとして、様々な地域や組織、大学等において学びの機会が広がっていくことを期待しています。

※事業の詳細はこちらをご覧ください

http://www.gender.go.jp/policy/sokushin/leaders_training.html/

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