「共同参画」2020年2月号

特集3

共同参画令和2年2月号 [PDF形式:2.3MB]

特集3

農業女子プロジェクト　次のステージへ
農林水産省経営局就農・女性課女性活躍推進室

農業女子プロジェクトのこれまでの成果

農林水産省では、女性農業者の存在感を高め、職業としての農業の魅力をもっと多くの方に知っていただくため、民間企業等の協力を得ながら女性農業者の活躍を社会に発信する農業女子プロジェクトを行っています。

2013年11月、農業を職業とする農業女子メンバー37名と企業９社でスタートし、2020年1月時点では農業女子メンバー802名、参加企業33社、教育機関７校となり、現在も全国で様々な農業女子メンバーが活動しています。

プロジェクトの活動の１つの柱は農業女子メンバーの知恵やアイデアを生かした商品・サービスの開発です。これまで女性も使いやすい軽トラック、農業機械、作業着、農作業具、レインウェア、インナーなど、女性が農業という職業を楽しめるような商品・サービスを発信してきました。

また、第４期（2016年11月～）からは学生×教育機関×農業女子による「チーム“はぐくみ”」を結成し、学生が農業女子メンバーの農場でインターンシップを行うなど、若い女性の職業選択肢に『農業』を加えるための活動を行っています。実際に「はぐくみ校」から就農した卒業生も誕生しました。

第５期（2017年11月～）からは、メンバーが関心の高い事項について自主的に勉強会等を行う「農業女子ラボ」も開始しています。

2019年も「ジャパンハーヴェスト2019」、「アグリビジネス創出フェア2019」、「実りのフェスティバル」等のイベントに出展し、消費者や農業関係者等に向けた活動紹介を行いました（参考１）。

ジャパンハーヴェスト2019軽トラマルシェ（参考１）

SDGsの取組と情報発信

農業女子プロジェクトの全ての活動は国連の持続可能な開発目標（SDGs）ゴール５「ジェンダー平等を実現しよう」に繋がっています。第６期（2018年11月～）からは、SDGs活動を推進し持続可能な社会を実現するために、農業女子メンバーがそれぞれの地域やコミュニティにおいてできることを考え、2019年７月に“農業者のわたしたちにできる５つのこと”として取りまとめました（参考2）。プロジェクトの公式ホームページSDGs特設ページで公表しています。

それぞれのメンバーの取組も進んでいます。中には農産物を保育園への迎えに合わせて届ける「おむかえマルシェ」「森のようちえん」といった取組や、貝殻や海藻の残渣を肥料とした有機栽培などの取組があり、こうしたSDGsに係る取組事例は前述特設ページで定期的に詳しく紹介し、メディアにも取り上げられるようになってきました。今後も前述５つの視点から農業女子メンバーが取り組む活動を紹介し、女性農業者の活躍と、農業が世界を変えられる素敵な職業であることを発信していきます。

“農業者のわたしたちにできる５つのこと”（参考2）