「共同参画」2019年9月号

巻頭言

「学び直しのススメ」

ビジネススクール(経営大学院)で学ぶ女性が増加しています。自分の能力や仕事の内容を棚卸しして未来に備えたいという前向きな姿勢の学生が多くなりました。私の勤務する法政大学経営大学院でも20代後半から60代までの働く女性が学生として学んでいます。自分のキャリアをバージョンアップしたいと思い入学してきた学生達です。卒業生の何割かは起業をして自分の能力を試行錯誤しながら社会に役立てようと頑張っています。

何故勉強するのか。

こう聞かれると私は「人生の成功確率を上げるため」と答えるようにしています。学問は先人達の知恵の結晶です。そこには現在の自分の直面している課題へのヒントが詰まっています。学生時代の勉強は、「試験のためにやらなくてはいけないもの」でした。義務としてやる勉強と比べると、ビジネススクールでの学びは何かの解決方法を知り、新しいビジネスを考える勉強です。やっていて楽しさが違います。これは多くの卒業生達が口にすることです。

自分の人生を棚卸ししたいとか、新たなステージに向かいたいと思う際に、知識と仲間を大学で得ることは、今後にプラスになるのか計り知れません。小さな出会いが人生を変えることは多くあります。現状を変えたいと思うことが第一歩。そして活躍するためには武器が不可欠です。

知識は武器です。あらゆる場面で人を守ります。学びたいときがその時なのです。

卒業式に働きながら学んだゼミ生たちと。一人は毎週北九州から通学していました。


法政大学経営大学院
イノベーション・マネジメント研究科 教授
高田朝子

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