「共同参画」2019年1月号

取組事例ファイル/団体編

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言賛同者の取組

平成26年6月「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言が公表され、現在200名を超える男性リーダーが本宣言に賛同しています。今月は、賛同者が地域でネットワークを形成し、地元の女性活躍の加速に取り組んでいる事例を紹介します。


「かながわ女性の活躍応援団」

「かながわ女性の活躍応援団」は、平成27年11月、神奈川にゆかりの深い企業等のトップ10名と黒岩祐治神奈川県知事とで結成されました。現在は知事と企業等のトップ20名となっています。平成28年12月からは、自社での女性活躍推進に取り組む「かながわ女性の活躍応援サポーター」制度を新設し、現在27名が参加しています。

【主な取組】

○担当者交流会(平成30年6月)

自社での取組や課題等について、意見交換や懇親を深める会を行いました。参加企業等の横のつながりができたほか、相互刺激により、各社の取組がより一層推進されるなど、社会的ムーブメントがさらに拡大しています。

○ムーブメント拡大ミーティング(平成30年11月)

応援団員や応援サポーターなど、100名を超える方々が集まる中、各団員が女性の活躍を応援する「行動宣言」(バージョンアップ版)を発表、意見交換を行いました。

団長の黒岩知事が、「『女性活躍推進』、『ジェンダー・ダイバーシティ』をSDGs(持続可能な開発目標)達成の主要な柱として、県の果たすべき役割や使命を実行していきたい」と宣言したことをはじめ、他の団員は「特定の課題(リケジョ促進など)での女性活躍推進」、「顧客である女性への活躍推進」、「地域・業界への展開」を進めていくことなど、自社取組を越えた社会的ムーブメント拡大のための取組について、それぞれが発表しました。

応援団アドバイザーである岩田喜美枝氏からは「行政と一緒に、大学と一緒に、他社と一緒にという形で連携すれば、もっと大きな社会的インパクトが生まれるのではないか」と講評をいただきました。

ムーブメント拡大ミーティング
ムーブメント拡大ミーティング

バージョンアップした「女性の活躍を応援する行動宣言(神奈川県知事)」
バージョンアップした「女性の活躍を応援する行動宣言(神奈川県知事)」


○啓発講座の実施(随時)

市町村や経済団体等が主催する講演会等に、応援団員企業等から講師を派遣する啓発講座を平成27年度から実施しており、平成29年度には14回実施し、1,510名が参加しました。平成30年度は、17回実施し、2,200名を超える参加へと拡大を見込んでいます。

啓発講座
啓発講座


○かながわリケジョ・エンカレッジプログラム(随時)

啓発講座の一つとして、県内の中学校、高等学校に応援団員企業等から講師を派遣する出前講座を実施し、特に理工系のキャリア形成に関する意識啓発や将来の研究者、技術者等の育成につなげています。取組の初年度である平成29年度は3校572名の参加でしたが、平成30年度は6校約1,500名が参加予定と広がりをみせています。本プログラムは、講師派遣元である「かながわ女性の活躍応援団」団員企業及び特定非営利活動法人日本女性技術者科学者ネットワークと、神奈川県とのコラボというユニークなスタイルで定着しています。

○取組紹介冊子の作成(年1回)

年に1回、女性活躍の取組を紹介する冊子を作成しています。平成27年度、28年度には応援団員企業等の取組紹介を、平成29年度には女性活躍の好事例を紹介しました。今年度は、「かながわ女性の活躍応援サポーター」等を取材し、「woman act. 2018 女性の活躍推進が企業成長のカギ 引き出そうかながわの女性力」として、経営者の疑問に答える形で県内の注目事例を紹介した冊子を作成しています。


「輝く女性の活躍を加速するちばのリーダーの会」

「輝く女性の活躍を加速するちばのリーダーの会」は、平成29年6月、千葉県内の産・官・学のリーダー7名により発足されました。

【主な取組】

○意見交換会(平成30年1月)

本会に所属する職員同士が業種を超えて「女性のキャリア形成」や「管理職の働き方」等について考えることを目的に、各企業団体より、管理職24名、非管理職21名が参加する意見交換会を行いました。役職、性別、業種が様々な参加者同士が意見交換することで、参加者各自が新たな気付きを持ち帰ることができました。

○女性職員異業種交流会(平成30年10月)

異業種の方々の働き方や取組を知ることで視野を広げ、今後のキャリアアップについて考え、自身の職場の課題等を客観的に考えることを目的に、女性職員異業種交流会を実施し、女性職員38名が参加しました。

普段接する機会のない異業種の女性職員同士の働き方や工夫などを共有することで、明日からの自身の行動変化に繋がったとの声が多く聞かれました。

女性職員異業種交流会
女性職員異業種交流会


「京都女性活躍応援男性リーダーの会」

「京都女性活躍応援男性リーダーの会」は、平成29年7月、経済団体等と行政(京都府・京都市・京都労働局)の連携によって、京都企業の経営トップ等有志69名により結成されました。

【主な取組】

○情報交換会(平成30年8月)

男性経営者が経営戦略の観点から女性活躍に取り組むため情報交換会を開催しました。

参加者からは、「工場等現場においては、早朝・深夜などの勤務形態により女性活躍が進みにくい現状があるため、業種や職種にあった活躍の推進が必要」、「女性管理職登用には、ロールモデルが必要」などの意見が聞かれ、他社の取組や状況を知ることにより、自社の女性活躍の課題を再認識し、女性活躍の環境改善の参考とすることができました。

○講演会(平成30年8月)

経済団体等と行政(京都府・京都市・京都労働局)の連携会議により設置した「輝く女性応援京都会議」と合同で、本会会員、女性役員・管理職、「輝く女性応援会議」関係者(行政、経済団体・女性団体等)を対象とした講演会を実施しました。

今後は、年1回程度、情報交換会などを実施し、更なる女性活躍の推進を目指すとともに、会員企業を増やすための啓発を実施していく予定です。

情報交換会
情報交換会


「どんどん鹿児島女性の活躍応援団」

鹿児島県では、働く女性が多い一方で、結婚、出産・育児を理由に離職する女性が多いことや、管理的地位に占める女性の割合が低いなど、女性が十分に力を発揮できていない状況があります。

女性活躍を加速するためには、組織トップのコミットメントが重要であり、女性がいきいきと働くことができる鹿児島を一丸となって目指していくため、三反園訓鹿児島県知事と経済5団体の代表者により、平成30年7月に「どんどん鹿児島女性の活躍応援団」が結団されました。

今後は、女性活躍の取組を進め、活躍状況の「見える化」を図り、県内全体に拡大するよう取組を展開していく予定です。

結団式
結団式

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