「共同参画」2018年9月号

行政施策トピックス3

男女共同参画の視点からの復興~参考事例集~第16版の公表に当たって
復興庁男女共同参画班

男女共同参画の視点からの復興
~参考事例集~

復興庁男女共同参画班では、東日本大震災からの復興の現場で男女共同参画の視点が一層取り入れられるよう被災地の女性が活躍している事例や女性を支援している取組等を収集し、「男女共同参画の視点からの復興~参考事例集~」として公表しています。住民、行政、NPOなど、多くの方々が被災地の課題解決のために取り組んでいる姿を、わかりやすく紹介するように努めています。

平成24年11月から公表を始め、今年8月に公表した最新版の第16版では新たに8事例を取り上げています。これで第1版~第15版とあわせて107事例となりました。取組には様々な事例が含まれていますが、主な目的に従って、6つのインデックス(まちづくり、仕事づくり、健康づくり、居場所づくり、人材育成、情報発信)に分類しています。第16版の内訳は、「居場所づくり」4事例、「人材育成」2事例、「情報発信」2事例となっています。

男女共同参画の視点からの復興


「子育て支援拠点の復興」
~事例集からpick up~

事例集第16版から「特定非営利活動法人 きらりんきっず」の取組を紹介します。

同団体は甚大な被害を受けた陸前高田市で、震災以前から地域の子育て支援をしてきた団体で、スタッフ全員が被災した中、市最大の避難所に子育て支援スペースを応急的に設け、避難所の母親たちの憩いの場として機能しました。

避難所閉鎖後の平成24年6月、仮設「高田大隈つどいの丘商店街」に移転し、本格的に親子の支援活動を始めました。子育て支援ワークショップ、親子で楽しめる遠足やコンサートなどのイベント、父親が子育て参加する企画、相談事業、預かり保育などの援助事業、中高生ボランティアや国内外からの視察や研修の受入れなどを実施してきています。

地域の親子の憩いの場であり、前向きになるための場として、復興関係などで地域外から転入してきた親子にとっては地域でのネットワークづくりの場として大変喜ばれています。

特定非営利活動法人きらりんきっず


復興における男女共同参画の視点の浸透活動

復興の現場において男女共同参画の観点が一層取り入れられるよう、浸透活動にも取り組んでいます。これまで各地で開催されるセミナーや自治体職員研修などの機会をとらえ、復興の様々な場面における男女共同参画の考え方や参考事例の説明に伺っています。その他に、多くの男女センターにご協力いただき、フェスティバルやフォーラム等の機会にポスターの展示やリーフレットの配布を行っています。

ワークショップ等の開催

平成29年9月には、いわて県民情報交流センター(アイーナ)において、岩手県男女共同参画サポーター養成講座の一環として「復興における地域コミュニティの再生を事例から学ぶ -男女共同参画の視点からの復興-」(ワークショップ)を開催しました。本ワークショップでは、4名の登壇者から、釜石市及び石巻市北上町の地域づくり活動についてお話をいただき、参加者には、地域づくりの活動に「男女共同参画を含めた多様な視点」がどのように盛り込まれているか、自分の地域でのまちづくりに多様な視点を反映していくためにはどのようにしたらいいかを考えるきっかけづくりとなりました。

終わりに

男女共同参画の視点からの復興への取組には他にどのようなものがあるのだろう?と思われた際には、是非復興庁のホームページ(http://www.reconstruction.go.jp/)から「復興に向けた取組」>「男女共同参画」のページをご参照ください。

復興庁男女共同参画班では、引き続き参考事例を収集し公表するとともに、復興に男女共同参画の視点を持った取組を進めるため相談を受け付けています。具体的には、ワークショップ、シンポジウム/パネルディスカッション、セミナー・講演、ポスター・パネル展示、イベントにおける登壇者の紹介などを行っています。

是非お気軽にご相談ください。


復興庁男女共同参画班
03-6328-0274

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