「共同参画」2017年6月号

巻頭言

2019年に100周年を迎える国際労働機関(ILO)は、創設以来つねに「仕事と女性」に取り組んできた国連の専門機関です。当初、女性労働者は産休の確保や夜間労働の禁止などもっぱら保護の対象として扱っていました。

第2次世界大戦中、多くの参戦国で、男性の仕事と思われていた業務を女性が行い、また、戦後世界的に男女平等に向けての機運が高まったこともあり、ILOは1950年代に男女平等を進める2条約を採択しました。男女同一価値労働同一報酬条約(第100号)及び性別も含めた差別待遇(雇用及び職業)条約(第111号)です。両条約は基本条約といわれ、加盟国は未批准でもその趣旨を尊重することが求められています。

21世紀になり、ILOは「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)をすべての人に」を主唱し、ジェンダー平等をすべての活動に関わる横断的な目標に据えました。さらに「仕事と女性」を100周年記念プロジェクトの1つに加え、先月来日したガイ・ライダー事務局長が、日本の女性活躍推進法の成立などを、ILOの世界的な活動と軌を一にするものと評価したところです。日本でもILOの働く女性のための活動がさらに理解を得られるよう、広報に力を入れたいと思っています。


国際労働機関 駐日代表
田口 晶子

主な予定

6月16日~17日 ファザーリング全国フォーラム in おおいた(大分県大分市)
6月21日 男女共同参画社会づくりに向けての全国会議(東京都千代田区)
6月23日~29日 男女共同参画週間(主唱:男女共同参画推進本部)
7月1日 食育全国推進大会 in 岡山(岡山県岡山市)
7月中旬~8月末 夏のリコチャレ2017 ~理工系のお仕事体感しよう~(全国各地)

内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)
法人番号:2000012010019