「共同参画」2016年9月号

「共同参画」2016年9月号

取組事例ファイル/団体編

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言賛同者の取組

一昨年「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言が公表され、現在130名を超える男性リーダーが本宣言に賛同しています。今月は2名の賛同者の取組を紹介します。

真のKAITEKI COMPANYに向けて

三菱ケミカルホールディングスグループは、「時を超え、世代を超え、人と社会、そして地球の心地よさが続く状態」を表した独自のコンセプトである“KAITEKI”の理念を策定し、その実現に向けて各種の施策を展開していますが、女性の活躍推進はその重要な柱の1つです。

2015年には、芝浦工業大学副学長の國井秀子先生に社外取締役に就任いただきました。女性の活躍推進についても積極的にご意見をいただき、経営層自身の意識改革を促すとともに、採用からキャリア形成支援、管理職への育成・登用といった各段階における施策を展開してきました。まだまだ少数ではありますが、ここ数年で理事・参与といった役員の一歩手前の段階まで女性の登用も進んできてはいますが、全体に見ればまだ満足のいくレベルではないと考えています。

2017年4月には、当社の主要な子会社3社(三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨン)を統合すべく、現在準備を進めており、統合新社においても、介護や育児支援と並んで、女性の活躍推進を主要な検討事項として諸制度の構築を進めているところです。

現在は取締役会長として、日常の業務執行に直接携わる立場ではありませんが、当社を真の“KAITEKI COMPANY”とすべく、今後も積極的に発言・行動をして参りたいと考えています。


小林 喜光
株式会社三菱ケミカルホールディングス 取締役会長


「ダイバーシティ講演会」の様子

女性の活躍のための男性の意識改革を促進し、D&Iの先駆者に

メットライフでは、全世界でダイバーシティ&インクルージョン(D&I)をビジネス戦略の一環として推進しています。日本においても、全ての社員の能力を最大限に活かすことで、生命保険会社として単に商品やサービスをお届けするだけでなく、お客さまの多様化するニーズを理解し、お客さまと社会に貢献できる企業と成るべく取り組んでいます。

日本では文化的背景もあり、育児や家事等の分担と責任が女性により多くかかっています。真の意味での「女性の活躍推進」の実現には、家庭や社会における男性の意識や行動を変える必要があるため、当社では、女性だけでなく男性の意識や職場環境等の改革も進めています。

職場における意識改革の施策のひとつとして、無意識の先入観ワークショップを管理職に展開しています。性別や国籍、文化や背景の違いから生まれる無意識の先入観を認識することで、個人を尊重し多様な意見の受け入れを促すことで、健全な職場環境を醸成することができます。女性の活躍推進においても、女性社員に対する様々な先入観を最小化することができ、意識改革と職場環境の改善に繋がっています。他には女性の意識改革に特化した管理職研修や柔軟性のある働き方の実施、また社会に対する貢献として、2014年より女性の活躍と男性の意識改善を目的としたメットライフジャパン・シンポジウムを毎年一般参加者を対象に実施しています。今後も女性の活躍の加速と実現に向け、男性リーダーのひとりとして更なる意識改革や環境整備に努め、誰もが能力を発揮できる健全な社会の実現に貢献して参ります。


サシン・N・シャー
メットライフ生命保険株式会社
代表執行役 会長 社長 最高経営責任者


D&Iと女性活躍の重要性について主要な3拠点にて社内啓蒙活動を実施


女性の輝く社会の実現に向け2014年よりメットライフジャパン・シンポジウムを毎年開催