「共同参画」2015年 12月号

「共同参画」2015年 12月号

取組事例ファイル/団体編

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会 行動宣言」賛同者の取組

平成26年6月に「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会 行動宣言」が公表され、現在33名の男性リーダーが本宣言に賛同しています。今月は2名の賛同者の取組を紹介します。

女性が輝くまちづくりの推進

超高齢社会の到来に直面し、人口減への対応が国を挙げてのテーマとなる中、岡山市では、女性の潜在力を引き出し、幅広い分野における活躍を推進しています。また、次世代育成と安心して子育てできる環境整備を進めることが持続可能な都市経営には欠かせないとの観点から、市内企業で働く女性の活躍応援や安心して子育てできるための両立支援、さらには多様な働き方への応援など、「女性が輝くまち」の実現に向けた様々な取組を推進しています。

私自身も、本年5月に全国20の政令指定都市で構成する指定都市市長会の政策提言プロジェクトの一つである「女性の活躍・働き方改革プロジェクト」の担当市長に就任し、他の政令指定都市とも連携しながら、全ての人が仕事と生活の調和を大切にし、充実した生活を送ることができる新たな働き方改革に取り組んでいます。また、11月には岡山市でシンポジウムを開催し、仕事と家庭の両立や女性の活躍等の推進の重要性を広くアピールしたところです。

また、市役所内においても、「隗より始めよ」の精神のもと、育児休業をキャリア形成の妨げとしない人事管理をはじめ、育休代替として正規職員を配置することや、男性職員の子育て休暇100%取得を目指す取組など、女性の活躍促進に向けた「空気づくり」に取り組んでおり、今後とも、市役所をよき先導役として、こうした「空気」を地域全体へと波及させ、「女性が輝くまちづくり」を加速させていきたいと考えています。


大森 雅夫 岡山市長


指定都市市長会「女性の活躍・働き方改革プロジェクト」の様子


「女性が輝く!岡山市戦略研修」の様子


真の共同参画に向けて

当社は東京都を中心に訪問看護サービスを展開しております。国内にいる看護師のうち9割が女性であり、今後の超高齢社会を迎えるなかで、最も不足しているのが福祉医療の人材と言われています。海外からの人材確保や介護ロボットの普及なども模索されていますが、最も効果的なのは潜在化した看護師を掘り起こすことだと認識しています。

現在、国内で就業している看護師は約120万人ですが、潜在化している看護師が55万人いると言われています。

既存の看護師の離職を防ぎ、潜在化した看護師が再就職しやすい仕組みを模索しております。

昨年度、当社は東京都港区からワーク・ライフ・バランス認定企業に選定され、全国のモデル事業となるべく様々な取組に着手しています。育児休暇を取得できる制度も整備し、看護師として持続可能な就業体制を構築しております。

また、訪問看護が終われば会社に戻ることなく、記録や報告などは在宅ワークで完了させています。

在宅ワークの導入に当たっては個人情報保護の観点から、制度の整備に時間がかかりましたが、当社独自のシステムを導入し、本年10月にはプライバシーマークを取得しました。

顧客へのサービスレベルを落とすことなく、いかに看護師が業務に専念出来る環境を整えるかが目下のテーマです。今後は託児所の設置も視野に入れていきたいと考えています。


高丸 慶 株式会社ホスピタリティワン 代表取締役


平成26年10月 港区ワーク・ライフ・バランス推進企業認定


平成27年10月 プライバシーマーク取得