「共同参画」2015年 9月号

「共同参画」2015年 9月号

行政施策トピックス3

有村大臣と日本生命保険相互会社の男性職員との懇談会
内閣府男女共同参画局

7月31日(金)、有村大臣が東京丸の内の日本生命保険相互会社を訪れ、同社の育児休業を取得した男性職員3名と懇談しました。同社は「男性職員の育児休業取得100%」を経営計画に盛り込み、2年連続で100%を達成しています。今回の懇談会は、実際に育児休業を取得した方の生の声を聞きたいという大臣の希望から実現しました。

当日は、日本生命保険相互会社人事部輝き推進室の浜口知美室長の司会により進められ、有村大臣から「優秀な人が欠けることの負担をどのように乗り越えたかを教えていただきたい」との質問を受け、3名の男性職員の方から御自身の育児休暇の体験や感じたことを述べていただきました。

総合企画部課長補佐の小林有太さんは「妻の負担を軽減し、家族と触れ合う時間を増やすことを心掛けた。1週間家事・育児に携わり、その大変さが身に染みて判った。また、子供の新たな一面を見ることができ、家庭に対する愛情が膨らんだ。」と語りました。

商品開発部商品開発グループ担当課長の栗林崇さんは「年末に休暇を取得したため、普段の家事だけでなく大掃除のサポートをしたが、妻の段取り力に感心した。商品開発・サービス企画のチームは女性が多い。育児真っ只中の女性の意見を生かしたい」と述べ、実際に社内プロジェクトにより生まれた商品を大臣に披露しました。

総務部東京総務グループ課長の對馬圭太郎さんは「日頃妻がやっていることを極力自分でやろうと心掛けた。毎日24時間続くことの負担感がわかった。生後8か月という時期の苦労や悩みを共有し、家庭が円満になった気がする。妻も自分の仕事への理解が進み、相乗効果があったのではないかと思う」と語りました。また、「8か月も妻が美容院に行けなかったことに気付かなかった」というお話に対して、有村大臣は「妻が美容院に行けなかったということによく気づいてくれた。大事な絆の一歩として胸を張ってご紹介いただきたい」と応えられました。

さらに有村大臣から「皆さんが考えるワークライフバランスとは何か。また、再度休暇を取得する場合に気を付けたいことは何か。」との問いかけに、小林さんは「なるべく朝早く会社に来て早く仕事を終わらせ、家庭では仕事のことを考えないように心掛けている。また、妻と何事も言い合える環境を作りたい」、栗林さんは「部下が私生活で大事にしていることを聞いた上で、早く帰るために仕事の質を上げる。ひとりで抱え込むことのないよう普段から積極的にコミュニケーションを取っていきたい」、對馬さんは「実生活と仕事の時間のバランスだけではなく、気持ちのバランスが大事。出産直後にも休みをとって夫婦の間の時間を共有したい。」と答えられました。

最後に有村大臣から「ここの分野のノウハウが日本には蓄積されていないので、皆さんには小さな失敗も含めて、先駆者としてご自身の経験を語り続けてほしい。」と述べられ、懇談会は終始和やかな雰囲気の中、終了しました。

有村大臣と日本生命職員との懇談の様子

男性職員に語りかける有村大臣