「共同参画」2015年 2月号

「共同参画」2015年 2月号

行政施策トピックス1

輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会「行動宣言」賛同メンバーの取り組み
内閣府男女共同参画局総務課

輝く女性応援会議ロゴ


女性の活躍を通じた新たな価値の創造に向けて

女性の活躍は今後の日本経済の持続的成長には欠かせません。減少する労働力を補うためではなく、多様な人材の活躍なくして、イノベーティブな製品・サービス・社会の創出はないからです。

経済同友会では、まずトップ層が変わるため、2012年5月に『「意思決定ボード」のダイバーシティに向けた経営者の行動宣言』を発表しました。以降、女性経営者候補の育成研修や、会員所属企業におけるダイバーシティへの取り組みの見える化等、様々なアクションを積み重ねてきました。その結果、少しずつではありますが、進捗も見られます。

男性リーダーの会では、男性の意識変革には男性経営者の発信も重要であることから、座長をお引き受けし、先の行動宣言を取りまとめたところです。

“2030”の実現は一筋縄ではいかないチャレンジングな目標ですが、武田薬品工業では、管理職の女性比率を2015年度に少なくとも5%までにはしたいと考えており、マネジメントが積極的に関与し、職場環境の整備や女性の意識・能力向上などに取り組んでいます。また、女性が活躍する社会の実現のためには、子どもを安心して預けられる環境と、裁量労働やテレワーク等の多様で柔軟な働き方の選択肢があることも重要です。

女性の登用が、異なる価値観や考え方を持つ人財を広く社内外から登用するきっかけとなり、日本企業に新しい価値を生み出す原動力となるよう、引き続き、取り組んで参ります。

女性管理職比率(経済同友会の会員所属企業)
女性管理職比率(経済同友会の会員所属企業)


女性管理職登用に関する企業による数値目標設定(経済同友会の会員所属企業)
女性管理職登用に関する企業による数値目標設定(経済同友会の会員所属企業)


長谷川 閑史 武田薬品工業 取締役会長 経済同友会 代表幹事
長谷川 閑史
武田薬品工業 取締役会長
経済同友会 代表幹事


ワークスタイルムービー「大丈夫」で問題提起

サイボウズは、チームの情報共有を支援するグループウェアを開発・販売している企業です。ダイバーシティを重視していく方針であることを全社で共有し、時間や場所にとらわれない多様な働き方を実践しています。

具体的には、全社員を対象にライフスタイルの変化に応じて働く時間や場所の自由度を選択できる制度や、単発的に時間や場所の制限なく働けるウルトラワークという制度をとりいれています。出産を経て職場で活躍する女性が増え、昨年8月には2人の育児をする女性社員が経営メンバーとなりました。子連れ出勤制度の仮運用も始めました。

改革に取り組むなかで感じるのは、誰もが柔軟に働けるとしたほうが、女性ばかりがキャリアのブランクが空いたり、家事・育児を担ったりする状況に歯止めがかかるのではないかということです。

私は知人にすすめられ育休をとり、その後も育児のため働く時間を短縮するようになりました。私に影響を受けて育休をとる男性もでており、制度策定だけでなく実践や意識啓発が重要だと考えています。

昨年末、働く母親の現実を描写したワークスタイルムービー「大丈夫」を作成しインターネット等で公開しました。育児が女性だけの負担でいいのだろうか?とSNSや職場、TVでシェアされ、それぞれの立場でどうしたらよいかと議論がなされています。

今後も、誰もが個性を輝かし活躍できる社会となるよう働き方変革を支えるツールを提供し、イクメンや育ボスの啓蒙に取り組みます。

ワークスタイルムービー「大丈夫」を公開
ワークスタイルムービー「大丈夫」を公開
▼サイボウズワークスタイルムービー「大丈夫」
https;//www.youtube.com/watch?v=AiTh3PNblo4
▼サイボウズワークスタイルムービー「パパにしかできないこと」
https://www.youtube.com/watch?v=cZPnvo6U6NQ


子連れ出勤制度の仮運用を開始
子連れ出勤制度の仮運用を開始


青野 慶久 サイボウズ株式会社 代表取締役社長
青野 慶久
サイボウズ株式会社
代表取締役社長