「共同参画」2012年 8月号

「共同参画」2012年 8月号

取組事例ファイル/自治体編

相模原市

“子ども・男性にとっての男女共同参画”をキーワードに

相模原市では、平成24年4月にスタートした「第2次さがみはら男女共同参画プラン21」や「さがみはら男女共同参画推進条例」に基づき、男女共同参画推進センター(ソレイユさがみ)を管理するNPOと市が一体となってさまざまな施策に取り組んでいます。

子どもや男性に向けての特色ある取組を紹介します。


第2次さがみはら男女共同参画プラン21

●子ども(中学生)の“気づき”が大切

個性と能力を発揮できる大人に育つためには、子どもの頃から男女共同参画への理解を深めることが大切です。中学生との対話や男女共同参画についてのアンケートを通して、多くの意見を直接聞く機会をもちました

こうした取組をさらに発展させていくために、平成23年度から市内の公立中学校へ出向いた啓発活動を始めました。講演や生徒との対話を通して、男女共同参画が一人ひとりの生き方に密接に関係している身近なことであると気づいてもらう取組を授業の一環で進めています。


中学校への出前講座

●地域課題を男女共同参画の視点から解決するために

本市は合併に伴い、市域が広がりました。地域が抱える問題は一様ではなく、男女共同参画に対する意識も異なります。公民館事業の中で、「夫婦の在り方」という学習課題に取り組み、「固定的性別役割分担意識」に焦点をあてた【寸劇・講演・グループによる話し合い学習】を行ったところ、参加者から好評をいただきました。

今後は、「子育て」や「ワーク・ライフ・バランス」、「防災」、「セクハラ」、「パワハラ」、「DV」など多彩なテーマを提供できるよう準備を進め、地域課題を男女共同参画の視点から解決する試みを進めていきます。


公民館での話し合い学習

●事業所・男性への啓発事業

条例では、事業者の役割として、その事業活動において、男女共同参画の推進に積極的に取り組むよう努めなければならないとされていますが、なかなか進まない状況です。そこで、事業所の取組をワーク・ライフ・バランスの視点から強化・支援をしていくために、平成24年度から「男女共同参画研修等支援講座」を行うことにしました。

この支援講座は、市内の事業所等が開催する男女共同参画の推進に関する研修や学習会等へ専門家を講師として派遣するものです。

本市の男女共同参画の拠点施設である『ソレイユさがみ』においても、子育て支援、介護支援、健康支援、地域デビューといった内容の「男性向け出前講座」を市内企業の男性従業員を対象に開催していく予定です。

●“呼び込み型”プラス“出前型

職場・地域・家庭などあらゆる分野における男女共同参画の広がりや実践の拡大を目指すために、今後、相模原市では従来行ってきた『ソレイユさがみ』での講座等による啓発活動に加え、地域や学校、事業所などそれぞれのニーズに応じたプログラムを用意し、積極的に出向く形の男女共同参画の啓発活動を展開していきたいと考えています。

相模原市は、平成22年4月に19番目の政令指定都市に移行した、人口約72万人都市です。都心から近く、多くの人達が往来する活気ある街エリアの一方、雄大な丹沢の山並や清流等、すぐ近くに大自然を感じることができるのが特徴です。神奈川の水がめと言われる程の豊かな水に恵まれていることから、“潤水都市 さがみはら”をシティセールスコピーに、「訪れて楽しい」「住んで快適」「企業にとっても魅力的」なまちづくりを進めています。