「共同参画」2011年 12月号

「共同参画」2011年 12月号

共同参画情報部 News

News 1 <法務省> 法テラス 犯罪被害者支援業務担当職員研修

法テラスでは、平成23年10月20日、21日の両日にわたり、全国の犯罪被害者支援業務担当職員を対象とした研修を開催しました。

研修では、犯罪被害者の遺族による講演が行われたほか、犯罪被害者支援の経験がある弁護士による「子どもの犯罪被害」「被害者支援の事例紹介」をテーマにした講義が行われました。

また、研修参加者同士で、「地方事務所における犯罪被害者支援業務の抱える課題と展望」をテーマに意見交換を行いました。関係機関との連携のあり方などについて、現場での経験を基に、活発な意見交換が行われました。

法テラスでは、今後も、こうした研修などを通じて、各地における犯罪被害者支援の取組について最新の情報を共有するとともに、政府等による犯罪被害者支援の取組の動向を把握することによって、職員の知識とスキルの向上を図り、多種多様な事案にもきめ細かく対応できる体制を整えてまいります。

法テラスの犯罪被害者支援業務について詳しくお知りになりたい方は、法テラスホームページ(http://www.houterasu.or.jp/)を御覧ください。

News 2 <内閣府> 明治大学情報コミュニケーション学部ジェンダーセンターとの共催で「映像メディアの世界における女性の活躍」を開催

平成23年10月24日(月)・25日(火)に、東京国際女性映画祭実行委員会、アジア女性映画祭ネットワークの協力のもと、上記シンポジウムを開催しました。

24日は、「アジアの女性映画人のいま:新たなネットワーク構築」と題して、イ・ヘギョン氏(ソウル国際女性映画祭代表)の基調講演、同氏に加え、ファン・ミヨジョ氏(ソウル国際女性映画祭実行委員)、チェン・ウェイ・スー氏(台湾女性映像学会女性映展代表)、ラティ・ジャファール氏(インド/チェンナイ・サムスン国際女性映画祭代表)、内田ひろ子氏(東京国際女性映画祭事務局長)が、小藤田千栄子氏(映画評論家)の進行のもと、「女性映画人の将来」をテーマにパネルディスカッションを展開しました。

25日は、「メディアで拓いた女性のキャリア:映画とテレビ」と題して、山崎博子監督の映画「女性監督にカンパイ!」を上映した後、同氏と我謝京子氏(ドキュメンタリー映画監督)が、国広陽子氏(東京女子大学現代教養学部教授)の進行のもと、「経験から語る映画界・テレビ界の女性」をテーマに、メディア界の女性の活躍や課題等について話しました。参加者からは「女性監督としての苦労話に、もっと応援したくなった」との感想が寄せられました。

News 3 <内閣府> 男女共同参画に関する「苦情処理研修」を開催

平成23年10月26日(水)、男女共同参画に関する苦情処理研修を女性就業支援センター(東京都港区)で実施しました。全国各地から行政相談委員、人権擁護委員及び都道府県・政令指定都市の苦情処理担当職員等が参加され、熱心に聴講されました。

今回の研修では、内閣府から昨今の男女共同参画の状況、地域における男女共同参画の推進、施策についての苦情処理、配偶者からの暴力の防止対策について説明が行われたほか、総務省から行政相談制度について、また、法務省から人権擁護制度について説明が行われました。

さらに、酒類、清涼飲料等の食品企業で長年お客様相談等の仕事に携わってこられた有識者から企業における苦情処理について講演があり、活発な質疑応答が行われました。

参加者から、「短時間だったが、内容が充実していた。今後はもう少し時間を長くしてほしい。」「具体的で理解しやすかった。」「来年もこのような機会があれば参加させていただきたい。」等の感想が寄せられました。

News 4 <厚生労働省> 「平成23年度女性の活躍推進協議会」を開催

企業が自主的にポジティブ・アクションに取り組むことを促す仕組みとして、行政と経営者団体との連携の下に、平成13年度から行っている「女性の活躍推進協議会」(座長:福原義春(株)資生堂名誉会長)が、11月4日に開催されました。

今年度の協議会では、昨年7月に「ポジティブ・アクション宣言()」を行った各委員からポジティブ・アクションの取組状況や今後の展望等について発表を行うとともに、意欲と能力のある女性がもっと活躍できる職場をつくるためには発想の転換が必要だとする提案等、意見交換が行われました(議事録は後日厚生労働省ホームページにて掲載)。

)ポジティブ・アクション宣言:企業トップからのメッセージをはじめ、女性の活躍推進に向けた各社のビジョン・取組内容等。宣言は、「ポジティブ・アクション宣言サイト」からご覧いただけます。

(http://www.mhlw.go.jp/positive-action.sengen/)

11月4日(金)厚生労働省省議室
11月4日(金)
厚生労働省省議室

News 5 <国立女性教育会館> 平成23年度「女性関連施設相談員研修」実施報告

10月12日(水)~14日(金)、女性関連施設の相談員を対象に、男女共同参画・女性教育・家庭教育の喫緊の課題である、配偶者からの暴力、児童虐待等の予防や解決、関連機関との連携等に必要な知識の習得・相談技能の向上を内容とする研修を実施しました。この研修は初心者から参加でき、女性相談の基礎・基本のプログラムとともに、「相談員ワークショップ」(10/12~13、NWECにて開催。6 News参照)も受講できるものでした。

参加者は、男女共同参画社会形成に向けて解決すべき課題である配偶者からの暴力について理解を深め、配偶者からの暴力相談に当たっての留意点や相談技法を学びました。宿泊研修の利点を活かし、参加者同士の情報交換や交流を促進することもできました。研修後のアンケートには「相談員として、活用できることを多く学びました」「国立女性教育会館ならではの有意義な研修で、内容も濃かった」「関係機関との連携の大切さを痛感しました」「情報交換会では、日頃の悩みを分かち合い、視野も広がりました」等の感想がありました。

講義「配偶者からの暴力の実態と支援に役立つ法知識」番敦子氏
講義「配偶者からの暴力の実態と支援に役立つ法知識」番敦子氏

News 6 <国立女性教育会館> 「配偶者からの暴力被害者支援のための官官・官民連携促進ワークショップ」(相談員ワークショップ)実施報告

「第3次男女共同参画基本計画」の「第9分野 女性に対するあらゆる暴力の根絶」では、施策として相談しやすい体制等の整備があげられています。このワークショップは、内閣府から委託を受け、配偶者暴力相談支援センターや男女共同参画センター等で相談を行う中堅の職員を対象に、配偶者からの暴力に関するさまざまな事象への的確な対応や配慮事項についての専門的・実践的な研修を全国3ブロックに分けて実施しました。10月4日(火)~5日(水)に福岡県男女共同参画センターあすばる、10月12日(水)~13日(木)に国立女性教育会館、11月1日(火)~2日(水)に大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)で開催しました。受講者は、配偶者からの暴力被害の現状や、多様な事例に基づいた相談の受け方などを、相談現場の一線で活躍する講師陣から、豊富な事例を取り入れた実践的な内容の講義や事例検討をとおして学び、ワークショップでは活発に意見交換を行いました。受講者からは「様々な意見が聞け、今後の参考になりました」「相談員としての自分の客観的評価ができました」「スーパービジョンでの講師の助言が、相談者の背景を理解する上でとても参考になりました」等の感想がありました。

News 7 <国立女性教育会館> 平成23年度「男女共同参画のための研究と実践の交流推進フォーラム(NWECフォーラム)」実施報告

10月21日(金)~23日(日)、男女共同参画社会の形成をめざし、研究や実践活動を行っている個人・団体等の相互交流とネットワークづくりを推進するために、平成23年度NWECフォーラムを実施しました。

初日と2日目は「第3次男女共同参画基本計画」に示された施策を参考に設定した5つのテーマに基づき、57件のワークショップを実施しました。また、当会館主催の「アジア太平洋地域における男女共同参画推進官・リーダーセミナー」研修参加者による、「災害とジェンダー」のポスターセッションも行いました。最終日のシンポジウム「災害・震災復興と地域づくり―男女共同参画社会への展望」では、萩原なつ子氏(立教大学教授)のコーディネートのもと、シンポジストの吉村美栄子氏(山形県知事)、中村順子氏(NPO法人コミュニティ・サポートセンター神戸理事長)、鈴木素雄氏(河北新報社論説委員長)より、行政、NPO、ジャーナリズムのそれぞれの立場から、鋭く、切実な問題提起がなされました。

News 8 <国立女性教育会館> 平成23年度「アジア太平洋地域における男女共同参画推進官・リーダーセミナー」・「NWEC国際シンポジウム」実施報告

10月20日(木)~29日(土)の日程で「災害とジェンダー~地域の復興に果たす女性の役割~」をテーマとして、9ヵ国11名の研修生が参加し「平成23年度アジア太平洋地域における男女共同参画推進官・リーダーセミナー」を開催しました。

研修生は、内閣府男女共同参画局や文部科学省を訪問し、日本政府の男女平等施策についての理解を深めるとともに、会館が主催する「男女共同参画のための研究と実践の交流推進フォーラム(NWECフォーラム)」の交流会にも参加し、日本国内で男女共同参画を推進する方々との交流を深めました。

最終日には「災害復興とジェンダー」をテーマとした「平成23年度 NWEC国際シンポジウム」を開催し、第一部では前千葉県知事 堂本暁子氏及びAPWW(アジア・太平洋女性監視機構)代表セパリ・コテゴダ氏による基調講演やパネルディスカッションが行われました。研修生もポスターセッション等に参加し、10日間の研修成果を報告しました。

News 9 <文部科学省> 全国生涯学習ネットワークフォーラム2011

全国生涯学習ネットワークフォーラム2011(まなびピア2011)が、「学びを力とする3.11以降の地域づくり、社会づくり」を開催テーマとして、11月5日(土)・6日(日)の2日間、大学や教育委員会、民間団体、企業関係者など延べ2千人を超える人々の参加を得、文部科学省及び近隣施設を会場として開催されました。

このフォーラムでは、(1)「学びの場を核にした地域の絆づくり」、(2)「これから求められる防災教育への取組」、(3)「希望の高齢社会-新たな可能性への挑戦-」、(4)「ICTを活用した安全・安心な学校の創造」、(5)「震災ボランティアと若者たち~その学びと支援を考える~」のテーマで設けられた5つの分科会で、東日本大震災から見えてきた成果や課題を踏まえた新しい社会づくり・地域づくりについての、講演、事例発表、ポスターセッション、熱心な議論などが行われ、参加者間の絆やネットワークづくりが進められました。

オープニングセッション(全体会)の模様
オープニングセッション(全体会)の模様