「共同参画」2011年 4・5月号

「共同参画」2011年 4・5月号

取組事例ファイル/企業編

朝日生命保険相互会社

さらなる活躍のステージへ

~職員目線のアクションプランによる主体的なキャリア開発を目指す

朝日生命では、2006年に「朝日生命ポジティブ・アクション」をスタート。社長を委員長、女性職員等を委員とする「女性の活躍推進委員会」が中心となり、女性職員のキャリア開発、チャレンジ支援およびワーク・ライフ・バランスの推進に取組んでいます。現在は、「女性職員自らが一歩踏み出し、活躍するステージへ」をビジョンに、ポジティブ・アクションが全職員に浸透し、積極的に行動できるような取組みを進めています。

「スキルマップ」を軸としたキャリア開発に向けた取組み

女性の活躍が組織の活性化・生産性向上に欠かせないと考える当社は、管理職登用やキャリアアップ支援のためのアクションプランを数多く実施しています。

これらアクションプランを検討、実施するうえで重要視しているのは、各アクションプランが単独のものではなく、「キャリアビジョンをイメージ→必要なスキルを確認→実現に向けた取組み」の一連の流れを後押しするものとすることです。

キャリア開発の軸となるのが、職位別や職場別に必要な能力(知識・スキル)を明確化した「スキルマップ」です。一人ひとりがキャリアビジョン実現に向けて必要となるスキルを具体的に確認できるようになったことで、例えばマネジメントスキル等をテーマとする公募型研修に女性職員の応募者が大幅に増加する等、各職員の主体的な取組みがみられます。

「女性の活躍推進員会」
「女性の活躍推進員会」

未経験の職務にチャレンジ

女性職員の視野拡大、職務領域の拡大を目的とするチャレンジ支援では、「職務体験プログラム」を柱とした取組みを進めています。

職員自らが他所属への異動や新たな職務への登用に応募できる制度を拡充していますが、制度の活用促進を図るうえでは、女性職員一人ひとりが新たな職務についてまず関心を持つことが大事と考えています。そこで、事務職に携わる女性職員約1,000名が自所属内でこれまで経験したことがない職務を一定期間体験する「職務体験プログラム」を実施しています。これにより、これまで経験のなかった営業関係職務に興味を持つ等、自己のキャリアビジョンを考えるうえでの気づきや視点形成に繋がり、制度への応募者も増加しています。

男性職員も積極的に推進

当社はこれまでの取組みで、女性職員の仕事と家庭の両立支援に向けて、ワーク・ライフ・バランスの諸制度を整備してきましたが、対象者が気兼ねなく利用できる職場を作りだすためには、所属全員の協力が必要不可欠です。

そこで、自所属でのポジティブ・アクションの推進を担う約300名の「ポジ・アク推進リーダー」が中心となり、所属内で活発な意見交換を行い、男性職員を含めた所属内の休暇取得促進等、ワーク・ライフ・バランス推進に向け自所属の現状に即した取組みを行っています。これにより、男女問わず働きやすい職場環境づくりを推進しています。

会社概要/朝日生命保険相互会社

●創立1888年、従業員数 17,653名

朝日生命は、「まごころの奉仕」という経営の基本理念のもと、生命保険事業を通じた様々な商品やサービスのご提供はもとより、社会に貢献する企業として当社と社会の相乗的な発展を推進しています。