• 共同参画 平成22年9月号 [PDF形式:2.74MB]

男女共同参画社会基本法制定から十年余りを経て今、第三次男女共同参画基本計画の策定が進んでいる。男女がともに社会づくりに参画することが国の政策課題になるというのは長い女性の歴史のなかで初めてであり、まさに画期的なことである。

ところが男女共同参画が女性だけでなく男性にとっても、さらに社会の発展にとっても重要であるのに、なにか表面的にとらえられ、浸透、定着していないように思うことがしばしばある。男女共同参画は「個」としての自他の尊重を基本におき、それを可能にする社会的共通基盤を創るのに男女が同じ立場での参画することを目指している。他の人を視野に入れない自分中心主義や社会への無関心など現代社会が直面している問題解決にとって必要であり、また、日常生活の重視、ワークライフバランス、男性の育児参加など、これまでにない新しい生活や考え方を創っていくものである。

男女共同参画は男性も女性も「個」として尊重しあい豊かに生きられる社会をつくっていくのに不可欠なのであり、それを広め、定着させていくことが、この時代を生きる者がやらなければならないことだと考えている。