「共同参画」2009年 11月号
取組事例ファイル/企業編
武田薬品工業株式会社 いきいきと働ける職場環境を目指して
武田薬品では経営理念である「優れた医薬品の創出を通じて、人々の健康と医療の未来に貢献する」ことを実現するために、従業員がやりがいを持って仕事に取り組むことは大変重要であると考えており、性別、年齢、国籍などに関わらず、多様な人材の一人ひとりが持てる力を最大限発揮できるように、制度の充実や環境づくりに積極的に取り組んでいます。
男女ともに仕事と育児の両立を可能にするための育児関連制度を充実
1.育児休業者職場復帰支援プログラム「armo(アルモ)」の導入
2.配偶者の分娩に伴う特別有給休暇(5日)の使用時期を「出産予定日1週間前から育児休暇対象期間内※まで」へ延長
3.育児休暇の一部(5日間)有給化
4.配偶者が育児に専念できる場合でも育児休暇を取得可能
5.結婚、出産、育児、介護などを理由とした自己都合退職者に対するOB・OG再雇用制度を導入
※子が1歳6ケ月または1歳を超える最初の3月末日のいずれか長い期間
これら制度の充実と周知により、男性の育児休暇取得者数も増加しています。また、2009年には2007年に続き、2度目の次世代法による認定を取得しました。
「Life Balance Up Navi」を開設
各種制度を充実させるとともに、社員への周知を進めるため、2009年3月には、社内イントラ内に、育児・介護などのライフイベントと仕事との両立をサポートする専用webサイトを開設しました。サイト内では、両立支援制度とその手続き方法をわかりやすく紹介しています。さらに、出産から復帰までのサポートツールとして、出産予定日を入力すると、産前産後休暇の日程や各種手続きの期日など、職場復帰までの予定表を作成できる「両立応援カレンダー」を設けています。このカレンダーは、制度利用への周囲の理解や男性の育児参加を促すため「上司用」「パパ用」も用意しています。また、ワーク・ライフ・バランスを実現している社員(ロールモデル)を『きらりタケダ人』として紹介しています。
メリハリのついた働き方の推進
メリハリのついた働き方を実現する制度のひとつとして、連続休暇取得制度を導入しています。これは、会社休日と年次有給休暇をあわせて5日以上の休暇を取得する制度です。2008年度の取得率は約65%でした。気持ちよく休暇を取得できるように、お互いに業務をカバーしあえる風土づくりも同時に行っています。
「Takeda Women’s Network」の活動
2006年度より始まった全社プロジェクト「Takeda Women’s Network(TWN)」では、「女性社員がより一層活躍できる環境」についての課題やその解決策をメンバー自らが検討し、提案を行っています。2008年には全社を対象として女性活躍促進に関するアンケートも実施し、このアンケート結果から、部門によって、働き方や意識に違いがあることが明らかとなり、各部門に分科会を設けて実情に合った取り組みを進めています。(人事部)
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●1951年5月1日設立 ●本店所在地:愛知県名古屋市 ●主な事業内容:電気事業およびその付帯事業、ガス供給事業、蓄熱受託事業、分散型エネルギー事業、海外コンサルティング・投資事業、不動産管理事業、IT事業など ●従業員数:(平成21年3月末時点)16,266名(男性14,624名・女性1,642名)