平成30年度 男女共同参画社会づくりに向けての全国会議 開催報告

男女共同参画週間の中央行事として、平成30年6月27日(水)に東京国際フォーラム(東京都千代田区)において全国会議を開催しました。

<主催者挨拶・基調講演>

始めに、野田聖子内閣府特命担当大臣(男女共同参画)による主催者挨拶と基調講演が行われました。

野田大臣は、近年の取組により女性活躍が確実に進展してきている一方で、妊娠や出産、更年期といった各ライフステージにおける女性に特有の健康上の課題や、雇用の場における男女間の不合理な賃金格差、ひとり親女性が抱える困難、また、セクシュアル・ハラスメントを含む女性に対する暴力の問題など、いまだに解決されていない課題があると指摘し、「フェアネスの高い社会」の構築が、本当の意味での女性活躍につながる、と述べられました。

基調講演写真

<特別応援メッセージ>

続いて、元プロテニスプレーヤーの杉山愛さんにご登壇いただき、先人の尽力により、現在のプロテニスの世界では大会賞金をはじめ男女格差はほとんどなく、比較的恵まれた環境であるが、指導者の分野では男女間の格差があることをお話しいただきました。そして、出産や子育て等、否応なく大きなライフステージの転換を迎える女性の多様な働き方を柔軟に受け入れる社会が必要であると訴えると共に、「社会に歩み寄ってもらうと共に、女性側からも社会に歩み寄る必要もある。」と述べ、ご自身も一人の働く母として、男女共同参画社会づくりに向けて一石を投じながら、みなさんと共に頑張っていきたいと、力強い決意と応援メッセージを述べられました。

特別応援メッセージ写真

<取組事例紹介>

取組事例紹介では、地域の店舗を展開する形で障害のある人々の働く場を創出する『社会福祉法人シンフォニー』理事長の村上和子さん(大分県)、北海道と津軽の人たちが連携した地域おこしに取り組む『津軽海峡マグロ女子会』北海道側代表の杉本夏子さん(北海道)、出産前後にまつわる様々なトータル的なケア等に取り組む『菜桜助産所』院長の堀田久美さん(静岡県)にご登壇いただき、それぞれの取組について発表していただきました。

取組事例紹介写真

<パネルディスカッション「スポーツを通じた女性の活躍」>

順天堂大学女性スポーツ研究センター長の小笠原悦子さんをコーディネーターに迎え、東京大学医学部産婦人科学教室病院診療医の能瀬さやかさん、国際パラリンピック委員会教育委員のマセソン美季さん、日本オリンピック委員会理事の山口香さん、国際体操連盟会長の渡辺守成さんの4名にパネリストとしてご登壇いただき、「スポーツを通じた女性の活躍」をテーマにパネルディスカッションを行いました。

ディスカッションの内容は、女性アスリートが直面する課題、パラアスリートの課題、女性アスリートのキャリア支援、スポーツ界における女性リーダーの育成、セクシュアル・ハラスメント対策を始めとしたスポーツ分野の男女共同に向けた取組と、多岐にわたりました。そして最後に、各パネリストの考える“2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における女性活躍分野のレガシー”について、キーワードを発表していただきました。

パネルディスカッション写真1 パネルディスカッション写真2

<「明治150年」関連事業『明治期に活躍した女性』パネル展示>

ロビーでは、「明治150年」関連事業として、『明治期に活躍した女性』をテーマにしたパネル展示を行いました

パネル展示写真