平成27年度 男女共同参画社会づくりに向けての全国会議 開催報告

平成27年6月24日(水)13時から東京国際フォーラム ホールC(東京都千代田区)において、「地域力×女性力=無限大の未来」をテーマに全国会議を開催しました。

ホームページ等を通じて応募のあったおよそ900名の方々に全国各地からご出席をいただきました。

<第一部:主催者挨拶>

開会にあたって、有村内閣府特命担当大臣(男女共同参画)・女性活躍担当大臣から、「地方創生を実現するためには、若い女性も住みたいと思える環境を実現すること、若い世代が結婚や出産の希望をかなえることができ、仕事とも両立できる社会をつくることが不可欠。これがひいては、女性や若い世代だけでなく、誰もが暮らしやすい社会をつくり、我が国の持続的発展につながり、社会全体の活力を維持していくことにつながると確信している」と挨拶がありました。

有村大臣写真

<第一部:基調講演>

基調講演では、東京大学大学院経済学研究科の伊藤元重教授が登壇され、「アベノミクスにおける地方創生と女性の活躍」と題して、ご講演いただきました。伊藤先生は「政府の政策も大事だが国民がどう動くかによってアベノミクスが成功するかどうかがポイントになる。地域経済は厳しい状況にあり経済から見て深刻なのは人手不足。企業が生き残るためには生産性を1割、2割上げて賃金の上昇に対応しなくてはいけない。人口減少、労働力不足をプラスに転じていくのが重要であり女性の活躍は密接に関わっている。ピンチをいかにチャンスにするかが重要です」とお話がありました。

伊藤教授写真

<第一部:特別応援メッセージ>

世界を舞台に活躍されているレーシングドライバーの井原慶子さんから特別応援メッセージとして、「レーサーを目指して5年間の下積みを経て25歳でレースデビューし、海外へ拠点を移したが、人種差別や男性社会で女性がやっていく不安や孤独感を感じたり、男性並みのトレーニングを長年行っていたため病気になるなど苦労の連続であった。病気療養中に自分ができること、地域でできることを考え、子供たちに英語を教えることにした。2-3年すると子供達からパワーをもらい元気になった。するともっとできるのではないかと考え、もう一度復帰した。3回目のル・マンで完走することができた。今までレースをやってきていろいろ学んできたが、感情こそが人生、生きる原動力。女性に機会を与え続ければ本気を出して取り組む。このような女性が地方に散らばってその地方で活躍することによって、次の世代が活躍する社会ができるのはないか」と力強いご講演をいただきました。

特別応援メッセージ(1/4)[PDF形式:1,522KB]別ウインドウで開きます
特別応援メッセージ(2/4)[PDF形式:1,674KB]別ウインドウで開きます
特別応援メッセージ(3/4)[PDF形式:1,792KB]別ウインドウで開きます
特別応援メッセージ(4/4)[PDF形式:1,841KB]別ウインドウで開きます

井原さん写真

<第一部:取組事例紹介>

取組事例紹介では、有限会社COCO-LOの雅樂川陽子代表取締役、農事組合法人きすみの営農女性部「きすみの・ふぁ~む」の黒田亜子取りまとめ役、東近江市商工会の足立進筆頭副会長、特定非営利活動法人子育て支援ネットワークとくしまの松﨑美穂子理事長より、それぞれ女性の力を活用した地域活性化の取組をスライドを用いてご紹介いただきました。

  1. ○取組事例紹介資料
  2. 雅樂川陽子 有限会社COCO-LO 代表取締役[PDF形式:592KB]別ウインドウで開きます
  3. 黒田 亜子 農事組合法人きすみの営農女性部「きすみの・ふぁ~む」取りまとめ役[PDF形式:1,572KB]別ウインドウで開きます
  4. 足立  進  東近江市商工会 筆頭副会長[PDF形式:1,576KB]別ウインドウで開きます
  5. 松﨑美穂子 特定非営利活動法人子育て支援ネットワークとくしま 理事長[PDF形式:1,503KB]別ウインドウで開きます

取組事例紹介写真

<第二部:特別メッセージ>

第二部では、冒頭に石破茂地方創生担当大臣にご登壇いただき、特別メッセージとして、「女性の方々に働いてください、出生率を上げてくださいというのではなく、この日本国をどうしようかと、一人ひとりが、何ができるか女性の方々の知恵とお力を借りないとならない。是非意見を述べていただきたい。皆さんに参画してほしい。この国がどうなるのかということに共に責任を持ち、共に行動していきましょう。」と地方創生にあたっての女性の力の必要性・重要性について、具体的な事例を交えて、お話いただきました。

石破大臣写真

<第二部:パネルディスカッション>

パネルディスカッションでは、伊東敏恵さん(NHKアナウンサー)をコーディネーターに迎え、IIHOE(人と組織と地球のための国際研究所)代表者の川北秀人さんからは、その地域の特性を活かした女性の活躍促進について、株式会社JTB総合研究所コンサルティング事業部の主任研究員である佐藤郁子さんからは、観光分野における女性の可能性について、ランサーズ株式会社の代表取締役社長CEOである秋好陽介さんからは、ITの力で女性と地域を活性化する方法について、三重県の鈴木英敬知事からは三重県での取組を中心に女性活躍のための男性の意識改革の必要性について、それぞれ発表いただき、その後、会場の方々からの様々な質問に対して活発な議論が行われました。

  1. ○パネルディスカッション資料
  2. 川北秀人 IIHOE(人と組織と地球のための国際研究所)代表者[PDF形式:1,463KB]別ウインドウで開きます
  3. 佐藤郁子 株式会社JTB総合研究所コンサルティング事業部 主任研究員[PDF形式:788KB]別ウインドウで開きます
  4. 秋好陽介 ランサーズ株式会社 代表取締役社長CEO[PDF形式:1,644KB]別ウインドウで開きます
  5. 鈴木英敬 三重県知事[PDF形式:1,515KB]別ウインドウで開きます

パネルディスカッション写真1 パネルディスカッション写真2

休憩時には、男女共同参画社会づくり功労者内閣総理大臣表彰及び女性のチャレンジ賞・支援賞・特別部門賞、男女共同参画週間キャッチフレーズの各受賞者をスライドでご紹介したほか、2階ロビーにて関係資料の展示や各地方公共団体のリーフレット等の配布を行いました。

ロビー展示・配布写真