女性に関するASEAN委員会(ACW、ASEAN Committee on Women)は、ASEAN(東アジア諸国連合、現在の加盟国はブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)に設けられている事務レベル会議の一つ。ACWは、2009年から、日本、中国、韓国の3か国を招いてACW+3会議を開催している。
「ジェンダー平等に関する立法を通じたミレニアム開発目標(MDGs)達成加速に向けたジェンダー格差是正」をテーマに開催された。日本からは中垣陽子内閣府男女共同参画局調査課長が出席し、日本の取組等について報告を行った。
また、会合では、先だって開催されたACWにおいて、2010年までの前計画に続く2011~2015年のACW行動計画が策定されたことが紹介された。同計画では、ASEANにおけるジェンダー平等の推進状況について、【1】国による差はあるものの概して成果の出ている分野(人口男女比等)と、【2】更なる挑戦を必要とする分野(ケアワーク・無償労働等)が混在している、と総括した上で、人間開発、社会福祉と保護、社会的公正と権利、環境の持続可能性確保、ASEANアイデンティティの構築、発展格差の縮小を優先分野とする今後の具体的な活動が取りまとめられている。
「ジェンダー主流化とジェンダー予算化、その成果、格差、挑戦」をテーマに開催された。日本からは高村静内閣府男女共同参画局男女共同参画分析官が出席し、日本の取組等について報告を行った。
また、会合では、テーマに基づいて、ASEANの会合参加各国から報告がされた。ASEAN諸国からは、女性のおかれた状況に対する認識や女性のニーズ等に対する配慮が、政治分野や司法分野、また経済社会計画の中に取り入れられるよう努力がなされてきたことによって、特に国連ミレニアム開発目標(MDGs)に盛り込まれた教育や健康分野において女性の状況が改善してきた事例などが報告された。課題としては、男女共同参画を定める法的枠組みの欠如や、根強く残る性別役割分担意識、また男女の置かれた状況を把握するためのデータや分析力の不足などが挙げられた。
ジェンダー予算化に関しては、海外からのODA基金の相当部分を男女共同参画支援のために確保・活用し、施策の事前・事後の監査を行う取組(フィリピン)や、男女共同参画の推進のために必要な施策を検討する調査を行った上で、女性の職業能力の開発や育児休業制度導入支援などの重点施策への予算を確保する取組(マレーシア)などが報告された。
「人権に基づいたアプローチによる貧困の女性化の軽減」をテーマに開催された。日本からは武川恵子内閣府大臣官房審議官が出席し、日本の取組等について報告を行った。