第9回男女共同参画基本計画に関する専門調査会議事要旨

(開催要領)

  • 開催日時: 2005年4月8日(金) 16:00~19:00
  • 場所: 内閣府3階特別会議室

出席委員:

会長
岩男 壽美子 武蔵工業大学教授、慶應義塾大学名誉教授
委員
石川 哲也 神戸大学教授
猪口 邦子 上智大学教授
鹿嶋 敬 実践女子大学人間社会学部教授、前日本経済新聞社編集委員
桂 靖雄 松下電器産業株式会社常務役員・東京支社長
神田 道子 独立行政法人国立女性教育会館理事長
桜井 陽子 財団法人横浜市女性協会 横浜女性フォーラム館長、男女共同参画相談センター長
佐藤 博樹 東京大学教授
庄司 洋子 立教大学教授
林 誠子 日本労働組合総連合会副事務局長
原 ひろ子 城西国際大学大学院客員教授、お茶の水女子大学名誉教授
広岡 守穂 中央大学教授、佐賀県立女性センター・佐賀県立生涯学習センター館長
古川 貞二郎 前内閣官房副長官
古橋 源六郎 財団法人日本交通安全教育普及協会会長
山口 みつ子 財団法人市川房枝記念会常務理事

(議事次第)

  1. 開会
  2. 中間整理案について
  3. その他
  4. 閉会

(概要)

○男女共同参画基本計画を策定する際の基本的な考え方の中間整理案について検討が行われた。

(5.男女の職業生活と家庭・地域生活の両立の支援)

  • 育児休業給付については、現在雇用保険を財源として行われているが、一般財源で行うことも含めて検討する必要があることを記述すべきである。
  • 若年のうちに妊娠・出産する女性には、経済的にも医療面からも支援が受けられない者がいるという状況があるので、それについての支援を取組に加えるべきである。

(6.高齢者等が安心して暮らせる条件の整備)

  • 高齢期の所得保障については、低所得の女性に配慮することとともに、高齢期にきちんとした収入が得られるような人生設計を考えることを記述すべきである。

(8.生涯を通じた女性の健康支援)

  • 「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」について、今回「性と生殖の健康・権利(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)」と表記した理由がきちんと説明できることが必要と考える。
  • この章のタイトルには、章の記述内容等から考えて、「女性の」と明記すべきである。
  • 女性特有のがんなどについても記述すべきである。
  • 受動喫煙対策について強調するべきである。

(9.メディアにおける男女共同参画の推進)

  • 女性の人権侵害につながるメディア表現について、諸外国の第三者機関の在り方は、チェック機能機関ではなく、苦情を処理して改善につなげていくような機能を有する機関を研究するとしてはどうか。
  • 「固定的な性別役割分担」と「性別に基づく固定観念」という言葉については、概念としては前者が後者の一部分であるので、「固定的な性別役割分担など性別に基づく固定観念」と表記してはどうか。

(10.男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする教育学習の充実)

  • 人権尊重や男女平等が成立してきた過程への理解を深める記述を加えるべきである。
  • 男女共同参画の視点に立った食育について記述すべきである。
  • 男女共同参画に対する正確な理解が進んでいない現状について、現行基本計画の評価部分に記述すべきである。
  • 国立大学法人だけでなく、私立大学においても女性教員の割合を増やすなどの取組を進めるべきことについて記述が必要である。

(11.地球社会の「平等・開発・平和」への貢献)

  • 紛争地域における平和構築の前提として、軍縮についても加えて記述すべきである。
  • パートナーシップ基金だけでなく、国連婦人開発基金への支援も記述すべきである。

(12.新たな取組を必要とする分野における男女共同参画の推進)

<防災について>

  • 国内在住外国人、特に女性への対応の必要性についても触れるべきである。

<環境について>

  • 「アジェンダ21」についての具体的取組や、「国連持続可能な開発のための教育の10年」の推進体制について記述すべきである。

(III 総合的な取組に向けた計画の推進体制の整備・強化)

  • 連携・協力する国際機関として、国連諸機関やOECDも加えるべきである。( I 取りまとめに当たっての考え方)
  • 重点項目について、女性の正社員化や雇用機会と待遇の均等な確保について記述を加えるべきである。

(以上)