第11回男女共同参画基本計画に関する専門調査会議事録

  • 日時: 平成17年 6月30日(木) 10:00~12:00
  • 場所: 経済産業省別館1111号会議室
  1. 出席者
    岩男 壽美子
    会長
    古橋 源六郎
    会長代理
    石川 哲也
    委員
    神田 道子
    委員
    五條 満義
    委員
    桜井 陽子
    委員
    佐藤 博樹
    委員
    竹信 三恵子
    委員
    寺尾 美子
    委員
    林 誠子
    委員
    原 ひろ子
    委員
    古川 貞二郎
    委員
    山口 みつ子
    委員
  2. 議事
    • (1)開会
    • (2)中間整理についての意見募集、公聴会の結果等について
    • (3)報告書案について
    • (4)その他
    • (5)閉会
  3. 議事内容
岩男会長
お待たせいたしました。おはようございます。
 それでは、ただいまから男女共同参画基本計画に関する専門調査会の第11回会合を開催いたします。大変お忙しい中、また大変不快指数の高い中をおいでいただきましてありがとうございました。どうぞよろしくお願いをいたします。
 それでは、まず資料について事務局から御説明をお願いいたします。
定塚男女共同参画局推進課長
それでは、御説明させていただきます。
 本日、資料1ということで意見募集の結果、資料2ということで先生方にも御参加いただきました各地での公聴会の意見概要、それから資料3ということで前回中間整理を踏まえて行われました男女共同参画会議の議事要旨を入れてございます。
 まずスケジュールを御説明させていただきたいと思います。経過の方は御承知のとおりでございますが、5月13日に中間整理を公表させていただきました。国民からの意見募集ということで6月10日まで行っております。5月17日には参画会議を開催して、中間整理についても御意見を伺ったところでございます。
 その後、5月18日でございますが、自民党の内閣部会女性に関する特別委員会及び男女共同参画推進協議会の合同会議に中間整理の報告ということで、当専門調査会の岩男会長、古橋会長代理並びに女性に対する暴力に関する専門調査会の原会長代理に御出席をいただいて御報告、意見をいただいたところでございます。その後には、公明党の部会にも中間整理の報告をいたしております。
 地方公聴会の方は、5か所で合計6回開催したところでございます。
 今後の予定でございますが、本日お集まりいただきまして、まず御審議をいただきたいと存じます。その後、基本計画専門調査会につきましては7月11日及び20日ということで2回日程を取ってございます。本日を含めて3回開催しなくてはならないかどうかということは、また状況を見て会長とも御相談をしながら判断させていただきたいと思いますが、本日及びもう1回かもう2回は開催をさせていただくということで御理解をいただきたいと存じます。
 なお、その後の予定でございますが、やはり最終的な報告書(案)という段階になりましたら、自民党の部会、公明党の部会等に御説明をした上で、7月中、現在のところ7月25日を予定していますが、男女共同参画会議に報告書ということで報告をする予定とさせていただいております。
 報告を受けた男女共同参画会議は、女性に対する暴力に関する専門調査会の報告書の内容も合わせて、総理大臣あてに基本的考え方という形で答申を行う予定でございます。
 答申の後は、政府において基本計画案を策定し、年内をめどといたしまして閣議決定をする予定でございます。閣議決定に際しては、再度男女共同参画会議に諮問、答申をいたしますが、こちらの方は専門調査会ではなくて参画会議本体に諮問、答申をするという予定とさせていただいております。以上がスケジュールでございます。
 次に、資料1に戻っていただきまして意見募集の結果をまとめておりますので、こちらを簡単に御説明させていただきます。資料1の意見募集の結果という資料でございます。意見募集の方は、総計で5,941件と大変多くの意見が寄せられております。前回の基本計画を最初につくったときには1,000件台でございましたので、それから比べるとかなり件数が多いということになっております。
 分野別の内訳といたしましては下の3のところに書いてございますが、一番多かったのが第2分野でございまして、こちらはジェンダー概念について、あるいは夫婦別氏制度についてといった意見が多く寄せられてございました。
 次に多かったのが10分野の教育・学習の充実という項目でございまして、こちらは女性学、ジェンダー研究の推進であるとか、学校教育についての意見が多く寄せられていたところでございます。
 では、概略だけを簡単に御紹介をしてまいりたいと思います。1ページおめくりいただきまして2ページでございます。まず分野ごとにまとめておりますので、取りまとめに当たっての考え方というところで寄せられている意見でございますが、これはさまざまな意見が混ざって寄せられておりました。(5)の「その他」のところでございますが、現行計画の基本理念を評価し、後退させないように望む、あるいは基本法、とりわけ前文の理念を踏まえた計画改定とすべきといった意見が数多く寄せられておりました。
 次の3ページでございます。第1分野の「政策・方針決定過程への女性の参画の拡大」でございます。(1)でございますが、2020年までに少なくとも30%程度になるという目標につきまして、是非これを進めるよう努めるべきということ。あるいは、年度ごとに目標値を定めて具体的な取組を進めるべきという御意見、「期待」や「協力要請」では不十分であるとか、中には30%では不十分で40%と設定すべきという御意見もありました。
 一方で、数値目標が先にあるというのはおかしいのではないかとか、数値目標は実質的な参加にはつながらないといった御意見も一部に見られました。
 次に、そのページの下から第2分野でございますが、「男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革」でございます。
 次に、1枚おめくりいただいて5ページをごらんいただきたいと思います。その前の税制社会保障制度についてもいろいろな意見が寄せられておりましたが、選択的夫婦別氏制度についても積極的に取り組むべきといった御意見が寄せられておりました。
 それから、その下の「社会的・文化的に形成された性別(ジェンダー)」でございます。こちらの方は賛否両論で、さまざまな御意見が寄せられておりました。「ジェンダー」については、国際社会において認知された言葉であり、定義を明らかにして使用することは何ら問題ないという意見、また、「ジェンダーに敏感な視点」という言葉は大変重要であるという御意見、国際的にも国連婦人の地位委員会等で重要な位置付けが与えられているという御意見等がございました。
 一方で、一番下の行からでございますが、ジェンダーという定義はわかりにくく異論がある、包括的な概念までいろいろと幅がある言葉なので、使わない、あるいは日本語の定義を用いるべきという御意見、男女の特性を認める方向ですべきだといった御意見も寄せられていたところでございます。
 また、これに付随しましてジェンダーフリーということで、ジェンダーフリーという表現は間違っていないという御意見、それから、逆にジェンダーフリーという言葉がおかしい、あるいは言葉を排除しただけではなくてそもそも思想がおかしいといった御意見もあったところでございます。
 次の「固定的な性別役割分担」でございますが、固定的性別役割分担意識は現在においてもさまざまな形で現れるので、このことは問題であるといった御意見。その一方、3つ目のポツでございますが、こういった固定的性別役割分担意識は人間の内面のことなので、政府が介入すべきでないという御意見などもございました。
 7ページ以降は雇用の分野でございます。雇用の分野につきましては、男女間の格差ということで賃金格差をなくすべきといった意見。それから次のページでございますが、男女雇用機会均等法についてさまざまな点において改正を求める意見などが多く寄せられておりました。
 また、「女性の能力発揮、再就職、起業等について」の意見についても寄せられております。雇用分野については、どちらかというと御自分の体験を元にさまざまなことを訴える意見が多く寄せられていたところでございます。
 また、(4)でございますが、「多様な就業ニーズを踏まえた雇用環境の整備」、こちらの中では30人以下の中小企業に対しても諸制度周知、実態把握などをすべきという御意見や、右側のページでございますが、正規労働者と非正規労働者の格差、待遇是正を進めるべき。パートタイム労働者の非正規労働者を含む間接差別をなくすべきといった御意見も寄せられてございました。
 次が第4分野の農山漁村でございます。こちらの方もいろいろな御意見がございまして、例えば政策・方針決定過程では農協、漁協などの女性役員が少ない実態を踏まえて数値目標を立てて努力すべきという御意見。
 それから次のページでございますが、「家族経営協定」につきまして賛成意見が多く寄せられておりました。一方で、家族経営協定に反対するという意見もございました。
 次が第5分野でございます。「男女の職業生活と家庭・地域生活の両立」ということで、育児休業についていろいろな方法で進めてほしいという御意見、それから、男性も女性も労働時間短縮を進めるべきといった御意見など、数多く寄せられておりました。
 また、次のページでございますが、公務員における短時間勤務制度の導入について実効ある制度化を進める必要があるという御意見。また、反対意見として民間企業の感情を考えると反対というものもございました。
 (2)の「多様なライフスタイルに対応した子育て支援策」につきましては、保育サービス等につきまして待機児童がまだあるのでこれをなくしてほしい、もっと保育を進めてほしいという御意見がある一方で、保育についてばかりお金を使うことはどうかという意見もございました。
 申し遅れましたが、4番目のポツでは保育サービスのところに負担を「低負担で」と付け加えてほしいという御意見もございました。
 これと関連いたしまして、専業主婦をもっと支援してほしいという御意見も多く寄せられておりまして、働く女性を支援するだけではなくて子育て専念家庭に十分にむしろ支援をしてほしいという御意見。主婦の社会的地位を確保してほしいという御意見などがございました。
 また、母子家庭につきましては母子家庭収入で安定した生活を送れるようにすべき、右側でございますが母子家庭への支援も大切だけれども、父子家庭への支援が足りないのでこれを講じてほしいという御意見等がございました。
 次の高齢者の項でございます。こちらの方は数はそう多くはありませんでしたが、介護の負担の現実を改善してほしい。それから、所得保障について低所得の女性が増えないように具体的に配慮する取組を求めるような提言がございました。
 次に14ページでございますが、第8分野の女性の健康支援についてでございます。こちらの方は、性差医療についてもいろいろな意見をいただいております。
 それから、そのページの下の(2)の部分でございますが、リプロダクティブ・ヘルス/ライツにつきまして重要であるとか、施策の推進を図るべきなどという御意見が数多く載せられております。基本計画に明記してほしいという御意見もございました。
 右側の15ページの上から3段目にはリプロダクティブ・ヘルス/ライツへの非難、攻撃の内容を分析してきちんと明確に記載してほしいといったものもございました。
 一方で反対意見もございまして、生命に対する畏敬の念より女性の自己決定権を重視するようなことがあってはいけない、過激な性教育はやめるべきという御意見、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの文言はフリーセックスや中絶につながるので削除してほしいといった御意見もございました。
 性教育につきましてはいろいろな御意見がございまして、適切な性教育の実施が必要である、適切という意味もさまざまでございまして、若年妊娠や中絶、性感症が増加している現状のためきちんとやってほしいという御意見や、性教育において生命の尊さ、人を大切にするという視点できちんとした性教育をしてほしいという御意見等、さまざまな御意見が寄せられております。
 それから、性教育が重要であるという御意見がある一方で、15ページの一番下でございますが、誤った性教育観を流布させないようにしてほしい。性教育についての国民の理解を広げて、目に余る性教育の指導はやめさせるべきであるというような御意見もございました。
 次の16ページは、メディアの取組のところでございます。メディアにおいて固定的な性別役割分担にとらわれた表現、その他の問題ある表現が見られるので、ジェンダーに敏感な視点を持つことをきちんと明記してほしいといった御意見や、第三者機関についての御意見などが多く寄せられてございました。
 また、一方でそのページの一番下でございますが、メディア規制というものは余りに不快感が募るものに対して行われるべきであって、固定的性別役割分担の表現規制は思想統制だといった御意見もございました。
 次の17ページ以降は教育の分野でございます。学校教育におきましては男女共同参画の視点での教育の充実を進めてほしいという意見。また、教職員への男女共同参画意識を高めるための研修の強化や管理職試験において女性学の視点を重要視するとか、教員に男女共同参画をもっと進めるべきといった御意見など、さまざま寄せられておりました。
 次の18ページでございますが、行き過ぎた男女平等教育の調査をすべきとか、家庭科の教科書で家族崩壊につながる記述が見られるといった御意見、伝統文化が崩壊する、あるいは、男らしさ、女らしさを教えてほしいといった御意見もございました。
 それから、次の(2)では「女性の登用」ということで、女性教員の登用を進めてほしいという御意見が多くございました。
 また、(3)では「女性学、ジェンダー学等」ということで、女性学、ジェンダー学等の充実を求めてほしいという意見がかなり数多く寄せられてございました。
 一方で、数は少ないのですが、19ページの一番上の行でございますが、大学教育での女性学は女性学者の言うとおりに回答を書かないと単位がもらえないのが現実で、男女特性論に立つ家族論の講座に力を入れていきたいという御意見もございました。
 19ページの下以降は、国際の部分でございます。この部分につきましては、さまざまな方から個別に具体的な取組、その他の記述において、こう記述を改めた方がわかりやすいという具体的な提言を数多くいただいております。一々御紹介はしませんが、後ほど、かなり修文の方に取り入れておりますので御紹介をしたいと思います。
 次に22ページでございますが、「科学技術」の項目でございます。科学技術の項目につきましては、科学技術分野の学会等の方からいろいろな御意見が寄せられております。全般的に見ますと、女性の視点が科学技術研究の場に入ることによる効果は大きいので、是非推進してほしいということで、意識改革であるとか数値目標、採用登用機会を図ってほしいといったこと。それから、具体的な推進体制、推進方法についての御意見。
 それから、23ページの下からでございますが、両立支援が最も大変であって、これによって女性研究者比率が低くなっているという問題意識から、育児支援策等の徹底を進めてほしいという御意見等も数多く寄せられておりました。
 また、24ページのviでございますが、メンター制やネットワーク形成を図ってほしい。研究プロジェクトへの参加が女性研究者が受けやすいような施策を取ってほしい。また、任期付任用やポスドクについて雇用改善を図ってほしい。
 右側でございますが、女子の理工系分野への進路選択支援を図ってほしい。研究者に比べて技術者の方について実態を把握して対策を講じてほしい。
 また、次の26ページでございますが、女性の医師について過酷な職場でさまざまな努力をしているので対策を講じてほしい。研究補助者について対策を図ってほしい。また、セクシュアル・ハラスメントや海外への頭脳流出対策といった御意見が寄せられてございます。
 そのほか、防災、地域おこし、環境についてもいろいろな御意見をお寄せいただいております。
 最後に推進体制、28ページ以下でございますが、国内本部機構について、より一層強化してほしいといった御意見がございました。
 また、29ページでございますが、地方公共団体、NPO、NGOとの連携強化を更に図ってほしい。また、女性のチャレンジ支援について、より一層推進してほしいといった御意見が寄せられております。以上でございます。
 続きまして、資料2でございます。公聴会の意見概要ということで公聴会の意見の概要を取りまとめてございます。こちらの方は各会場ごとにまとめておりまして、概要の中で参加者一人ひとりの意見を概要という形で取りまとめさせていただいております。こちらの方の意見は、おおむね国民からの意見募集の概要に入っていたものに含まれますので、説明の方は省略をさせていただきます。
 それから、資料の3として男女共同参画会議の議事要旨を付けさせていただいております。こちらの方も説明の方は省略をいたしますが、参画会議では中間整理の方向性を支持して更に一層進めてほしいという御意見があったと受け止めております。とりあえず以上でございます。
岩男会長
ありがとうございました。
 それでは、本日は先ほど御説明がございました国民から寄せられた多数の意見を踏まえて参画会議への報告(案)を取りまとめるという作業をしたいと思います。
 まず資料の御説明を事務局からお願いをいたします。
定塚推進課長
それでは、「報告書(案)」を御説明させていただきたいと思います。こちらの報告書(案)につきましては、中間整理でまとめていただいたものから国民の意見を主に反映をいたしまして修正したものでございます。中間整理から変わっている部分につきまして下線が引いてあります。
 まず3ページでございます。「現行計画策定後の状況変化」の中の(5)の「地域社会の変化等」でございます。こちらは中間整理では「経済成長」と書いておりましたが、国民からの意見の中で、この5年間で経済成長という言葉はどうかという御意見がありましたことから「経済構造の変化」という言葉に変えさせていただいております。
 その下が4の「構成と重点事項」というところでございます。2行目の「男女共同参画社会基本法の基本理念を踏まえ」、これは御意見の中で基本法の基本理念を踏まえてくださいという御意見は数多く寄せられておりまして、当然のことではあるのですが、改めて追加をさせていただきました。そのほか、文言上の修正でございます。
 次が、12ページでございます。第1分野の「地方公共団体等における取組の支援、協力要請」の「具体的な取組」の中で「さらに、職務指定委員にかかる法令上の規定を見直す」という言葉を追加をさせていただいております。こちらは、地方公共団体におきまして審議会委員で女性の参画の拡大を進めていく場面で、国の法律によって職務指定委員がかかっているという場合、どうしても進めにくいという御意見が寄せられたことから、そうした法令上の規定を見直してはどうかということで追加をしたものでございます。
 次が18ページでございます。「具体的な取組」の2つ目のポツの中で「婚姻適齢の男女統一及び」という言葉を追加をさせていただいております。こちらは、国民からの意見募集の中で民法の改正に婚姻適齢の男女同一も含めてほしいという御意見がありましたので、これを含めましたものでございます。
 続きまして、20ページでございます。上の方でございますが、男女が有償労働と無償労働をバランスよく担えるようにと書いてあった記述につきまして、「有償労働と無償労働の時間を」ということで「時間を」という言葉を追加させていただきました。
 また、「具体的な取組」の一番下のポツでございますが、「無償労働の数量的把握については」とありましたものを「時間の把握については」と改めさせていただき、「社会生活基本調査における調査を引き続き行う」とさせていただいております。後の方の部分を削除いたしましたのは、前半に「時間」と追加したので特に必要はないということで削除をしたものでございます。
 次が24ページでございます。こちらは文言中の問題でございますが、従来「女性・高齢者起業支援資金」としておりましたが、その資金の名称が変わっておりますので資金の名称を「女性、若者/シニア起業家支援資金」という形で改めております。この資金において、女性も含めた起業家に対して優遇金利を適用するという事業でございます。
 それから、27ページでございます。「評価と問題点」のところでございますが、数値データにつきまして今、説明を省略しておりますけれども、数値について新しい数値があるものは踏まえさせていただいておりますが、御説明の方は省略させていただきます。
 27ページの一番上の段でございますが、こちらの方は新しい数値を入れたところ、従来の書きぶりが適合しないということになってしまったもので、新しい数値に応じてこの書きぶりを改めさせていただいております。
 それから、28ページでございます。「具体的な取組」の1番目のポツに「セクシュアル・ハラスメント対策」というものを加えております。これは、国民の御意見の中でセクシュアル・ハラスメント対策についてという御意見もございましたので、そこに追加をさせていただいております。
 また、3つ目のポツでございますが、「また、女性の意欲・能力の向上のための女性への研修やメンターの設置を呼びかける」という記述を追加をしております。こちらの方も国民からの意見募集でこのような意見があったものに基づくものでございます。
 それから、29ページでございます。下から3行目ですが、「再就職を希望する者が対象となるよう、求人年齢制限の解消をさらに進める」という文言を付け加えております。これも国民からの意見募集に基づくものでございます。
 次が農業分野でございまして、37ページでございます。37ページの「具体的な取組」の一番下のポツに「農山漁村の女性の地位向上に向けた啓発活動を地方公共団体、農協等関係団体と連携して積極的に行う」という記述を追加をさせていただいております。こちらの方は国民からの意見募集で、地方公共団体やJA、農協等、関係団体で啓発活動を積極的に行ってほしいという御意見があったものに対応したものでございます。
 続きまして45ページでございます。45ページの「具体的な取組」の3つ目のポツでございますが、「中小企業、零細企業においても、育児休業の取得が進むよう、育児休業制度についての周知・徹底を図る」という文言を付け加えさせていただきました。こちらは国民の意見に基づくものでございます。
 また、右側の46ページの5つ目のポツでございます。「男性の育児休業の取得等を始めとする男性の子育て促進を進める」ということだけ書いてございましたが、そのほかにも労働者の短時間勤務制度や所定外労働を免除する制度というものを普及していくということが重要であろうという御意見を踏まえ、このように追加をしております。
 それから、その次の(2)の「具体的な取組」の1番目のポツでございますが、保育サービスの方を「低負担」で利用できるということで、こちらも国民からの御意見を踏まえて修文をさせていただきました。
 また、4つ目のポツでございますが、「父子家庭の実態を把握し、引き続き必要な施策を講じていく」ということで父子家庭の記述を、こちらも国民からの意見募集に対応して追加をさせていただいております。
 次が58ページでございます。「生涯を通じた女性の健康の保持増進」の(2)の「具体的な取組」の1番目のポツでございます。こちらは性教育について書かれている部分でございますが、性教育についての御批判の意見があるということを踏まえましてなお書きを追加をしております。「なお、発達段階を踏まえずに行う性教育は不適切であることにつき、学校関係者等に対し周知徹底を図る。さらに、適切な性教育の在り方等については、現場の意見を踏まえつつ、国において検討を進め事例集を作成・配布するなどの方法により、各教育委員会に周知を図る」。この文言を追加をしております。
 次が62ページ、メディアの部分でございます。メディアの(1)でございますが、「施策の基本的方向」の下から2行目のところに「広告等」ということで、広告ということを付け加えさせていただきました。これは、やはり国民からの意見の中でメディア本体ではなくて広告にも問題があるものがあるという御意見がありまして、それに対応したものでございます。
 続きまして、71ページでございます。71ページは教育の項目でございますが、(1)の「具体的な取組」の上から2つ目のポツでございます。こちらの方は、教育の中でジェンダーフリー教育というものについて誤解、御批判があるという点を踏まえまして追加をしたものでございます。「男女の性差を否定しようという考え方は、本来の男女共同参画の趣旨とは全く異なるものであることにつき、教育関係者等に対し周知徹底を図る」という文言でございます。
 続きまして、74ページでございます。「地球社会の「平等・開発・平和」への貢献」の項目でございます。こちらの方は、まず2つ目のポツで「計画期間中に実施した主な施策」の中で「政府開発援助(ODA)」ということで、表現の平仄の統一を図らせていただきました。また、男女共同参画の視点の「重要性」ということで、ODA大綱の表現と平仄を図らせていただきました。以下、政府開発援助についてはODAという記述で統一を図っております。
 それから、76ページでございます。こちらの地球社会の「平等・開発・平和」につきましてはかなり多数の修文を施しております。ただ、その大半が表現の平仄を図る、あるいは表現の適正化を図るという御意見を踏まえた修文でございまして、内容の伴うものはそれほど多くはありません。
 まず76ページの囲み内の「目標」のところでございますが、「国連特別総会女性2000年会議」という表現にさせていただいております。
 それから、その下の方でございますが、従来「開発途上国の女性支援の推進等」と書いてございましたが、こちらを「男女共同参画社会の実現に向けた」という言葉で書き換えをさせていただいております。これは、従来の書きぶりがWIDを意識した書き方であったものに対して、今回GADという考え方に基づいて女性支援ということより、むしろ男女共同参画と書いた方がよいだろうという御意見に基づく修文でございます。
 その下の方は、「国連特別総会「女性2000年会議」」ということで表現の平仄を図ったものでございます。
 次に、77ページをごらんいただきたいと思います。77ページは「具体的な取組」の4つ目のポツです。こちらの方は「批准に向けて」という言葉を追加してほしいという御意見に対応してこれを追加をいたしております。
 それから、その次のポツでございますが、「政策・方針決定者、法曹関係者、その他国民の幅広い層に対しての広報の方策を工夫しつつ進めるとともに、国際規範・基準の翻訳・普及を積極的に検討し、これらに関する機会促進を図る」というもの、これは国民の御意見を踏まえて追加をいたしております。
 それから、国際規範・基準の国内への取り入れ・浸透に当たっては、NGOの意見を聞きつつ積極的連携を図る。こちらも、国民からの御意見に基づくものでございます。
 次の(2)の「施策の基本的方向」の3行目と4行目で、こちらは平仄の表現の適正化を図ったものでございます。
 それから、その後も表現の適正化を図ったものでございます。
 それから、その下の「また、国際協力に携わる者の開発とジェンダーに関する認識の向上を促進する」というもの、「さらにODAの有効な実施・監視体制を整備するとともに、ODA政策及びその実施状況等について、国際機関及び国民に適時適切に説明責任を果たす」といたしております。この辺りは、従来「具体的な取組」に記述があったもので、本来基本的方向に記載すべきものであったものもございましたので、その辺りを含めて整理をさせていただいたものでございます。
 また、その後でございますが、「女子差別撤廃条約等の基本的な国際条約・国際合意や開発途上国自身の開発戦略を十分に踏まえながら、参加型開発手法等の適切な方法を講じるなどして被援助国側の女性の参画が確保されるよう配慮し、個々の援助案件に男女共同参画の視点を盛り込むよう努める。また、このようなODA政策の立案・実施を通じて、国際的な女性の地位向上に積極的に寄与する」といたしております。こちらの方も先ほどの上の修文と同じでございまして、従来「具体的な取組」があった記述で基本的な方向に上げるのがふさわしい記述等を適宜整理をさせていただいたものでございます。
 「具体的な取組」でございます。上の方に入れた部分もございます関係で、こちらの方も若干整理をしてございまして、そうしたことから1行目は削除をしております。
 また、2番目のポツでございますが、「ジェンダーの視点を盛り込んだODA関連施策の推進のため、ODA予算におけるジェンダー関連分野の割合に配慮する」という文言を追加しております。
 しかしながら、こちらの方はPと付けさせていただいて、担当省庁の方とまだ調整中でございます。
 次のポツでございますが、「GADイニシアティブ推進にあたっては、具体的ガイドラインを市民参加の下で検討する。また、GADイニシアティブの評価にあたっては、数値のみでなく、質の評価を行うことも重要である」。これを、国民からの意見を元に追加をしております。
 次のページでございますが、こちらは文言上の修正でございまして、「個々の援助案件の実施に当たっては」という表現の方がわかりやすいということで修正をしております。
 次のポツでございますが、「ジェンダー平等に資する援助案件の発掘及び実施にあたっては、開発途上国が互いの優れた開発経験や技術を学習し、共有することによって、開発を効果的に進めるための形態である南南協力も活用する」という文言にしております。こちらは南南協力の説明が不十分だという御意見がありましたことから、南南協力についての説明を加えたというものでございます。
 その後は、主語や代名詞の関係を整理をしているというものでございます。
 次のポツでございますが、「開発途上国政府におけるジェンダー統計の整備・提供とジェンダー統計にかかる体制づくりを支援する。具体的には、政府としてこれら開発途上国の政府統計機関、国内本部機構、実際の統計使用者、関連する国際機関等の連携をより強化する」という文章にしております。こちらの方も主語や代名詞、それから表現の適正化のためにこの記述の方がよいという御意見でありまして、修文をさせていだいたものでございます。
 その次のポツでございますが、「カンボジア、アフガニスタンをはじめとした途上国における男女共同参画に関する国内本部機構の整備を支援する」という文章でございましたが、こちらの個別の国名を挙げるのは外交上、失礼ではないかといった御意見もありまして、この国名については削除をしております。
 次のポツは、文言上の平仄の統一でございます。
 その次のポツにつきましても、表現を平仄を合わせ統一を図ったものでございます。
 次に79ページでございます。こちらの一番上のポツの方も表現ぶりが不明確であったということを踏まえ、表現を明確化したものでございます。また、研修の内容につきましては「国際的な潮流を意識しつつ改善する」ということで、意見を踏まえて修文をしております。
 その次のポツは、ODA政策だけではなくて「取組の状況」についても広報をしてほしいという意見を踏まえて修文したものでございます。
 その1つ下のポツでございますが、紛争時や「災害時」ということで「災害時」を加えております。これも国民の意見に基づくものでございます。
 それから、「UNIFEM」を入れてほしいという、これも国民からの御意見に基づくものでございます。
 下から2番目のポツでございますが、こちらの方は「国際会議の」ということで表現を明確化したということです。
 それから、「男女共同参画を問わず」ということで男女共同参画に深い識見を有する者については男女を問わずであるという表現の明確化、こちらも国民からの意見を踏まえたものでございます。
 最後のポツでございますが、「女性を被害者の側面で捉えるだけでなく、紛争の予防・管理・解決という場面においても女性の視点を政策決定の場に反映させること及び意思決定に女性が参画することが重要であること等が盛り込まれた国連安全保障理事会の1325決議の内容を踏まえつつ」という文言を追加しています。こちらの方も国民からの御意見に基づくものでございます。
 次に第12分野でございますが、81ページの「具体的な取組」の1番目のポツでございます。科学技術基本計画等に「目標を設定するなど」ということで、目標を設定するということを追加をいたしました。これは、政府部内の担当部局から是非追加をしてほしいということで入れたものでございます。
 次は、82ページでございます。「自主的な取組の奨励及び支援」を行う。各機関等は、数値目標の設定及び達成度の評価等も併せて行う」といたしております。
 また、その次のポツでございますが、「女性研究者・「技術者等」の採用・登用やプロジェクト参加等の機会を確保するための性別や年齢により不当に差別しない人事等の推進、勤務環境の整備等を行う」といたしております。
 また、その2つ下のポツでございますが、「短時間勤務を含む各機関等における柔軟な勤務体制の導入、育児休業取得等に係る研究中断後の再開のための支援措置、託児施設の整備など」、両立支援策に取り組むという形にしております。
 その後には「また、医師・技術者等の研究を主とする者以外の科学技術関係人材についても、その分野の特性や実情等を踏まえた上で、仕事と出産・育児等の両立支援策を検討する」といたしております。
 また、2つ下のポツですが、「研究補助者」を追加をしております。また、「男女別の統計データ」の前に「実態把握とともに」という形で追加をしております。
 一番下のポツでございますが、「研究機関の管理職等を対象とした男女共同参画のための意識啓発活動を行うとともに、男女共同参画の推進のためのネットワーク形成支援、相談窓口、メンター等の活用促進等を進める」という意見を追加しております。これらの修文につきましては、いずれも国民からの意見募集の意見に基づいたものでございます。
 それから、次の83ページでございますが、防災の部分でございます。具体的な取組の3つ目のポツでございます。従来「固定的な性別役割分担意識の解消」としておりましたが、「解消」という言葉は誤解を招きやすいのではないかと考えまして「見直す」という言葉に修正をしております。
 また、5つ目のポツでございますが、「女性リーダーの育成」という言葉を追加をいたしております。
 また、その同じ行の左側ですが、意識の「見直し」と、こちらの方も「見直し」という言葉で統一を図らせていただいております。女性リーダーの育成については国民からの意見を踏まえたものでございます。
 また、一番下のポツでございますが、「NGO」を入れてほしい。これも意見に基づくものでございます。
 それから、89ページでございます。「国内本部機構の組織・機能等の拡充強化」の中の89ページの上から2つ目のポツといたしまして、新しく「男女共同参画関連予算の取りまとめ」という項目を入れました。「各年度において、男女共同参画の推進に関連した予算額を取りまとめる。取りまとめにあたっては、男女共同参画の推進に特にかかわりの深い事項と、それ以外の事項に区分して行う」といたしました。こちらの方は、国民からの意見募集の中でも、予算額について、特に高齢者等について年金等の額が入っているということから誤解を生みやすいという御意見等を踏まえまして、事務局の方で文案をつくったものでございます。
 それから、数値目標という資料もお配りしてあるかと思います。数値目標につきましては、私どもの方で各省の方に呼び掛けをして、出していただきたいということでお願いをしたのですが、資料としてまとめておりますのは、現在中間整理に入れてあるもの及びほかの政府部内の基本計画等で記載をされている数値目標でございまして、この辺りについては今後答申あるいは計画の中で記述をしていくことが可能なのではないかという資料でございます。説明のほうは以上でございます。
岩男会長
ありがとうございました。それでは、前半、後半に分けまして検討をしていきたいと思います。
 まず前半といたしましてIの「取りまとめに当たっての考え方」及びIIの第1の「政策・方針決定過程への女性の参画の拡大」から第6分野、つまり「高齢者等が安心して暮らせる条件の整備」までの分野について検討したいと思います。修正あるいは追加などの御意見がございましたら、御発言をお願いします。
佐藤委員
12ページの上から3つ目のポツの黒丸で「常勤の国家公務員の短時間勤務制度の導入について早期に検討する」ですけれども、これは3ページから4ページの重点事項で特に抜き出してあるところですが、4ページのivの後半部分でも取り上げているということで、今後重視しようという課題の一つになっているんですけれども、12ページの記述を見ますと早期に導入を検討するということで、これだけだとわざわざなぜ短時間勤務制度を導入すると書いたのかがわかりにくいのではないか。現行の部分休業制度等の区別がつきにくいですし、現行の部分休業制度のままでなぜうまくいかないのかということが十分伝わらないだろうと思います。
 何が問題かといいますと、民間企業と同じような短時間勤務制度を入れた場合、8時間の人が1日6時間だとか5時間勤務になる。ただ、公務員の場合、定員管理の方で6時間、5時間になっても1とカウントされてしまう。そうすると、定員の方の管理がありますので、短時間になっても定員を増やせないわけです。6時間の人でも8時間働くものとしてみなされてしまう。その結果、提供するサービスが減少しますし、減少したからといってどこかで雇えるのかというと、8時間の人が5時間になれば給与は8分の5になるわけですけれども、その財源は現場に来るわけではないんです。
 そういうことがありますので、導入するためには定員管理の仕組み自体を変えないとできないんです。ですので、「早期に検討する」のところに従来の人員数による定員管理を、例えば総時間管理みたいな形に変えるというようなことを書いていただかないと伝わらないのではないか。
岩男会長
そうですね。ですから、具体的にどういう形にするかは別として、合わせて定員管理制度を検討するというようなことを書き込まないといけない。その実現のためにはということですね。
佐藤委員
部分休業を単に短時間勤務制度にただ読み替えるだけみたいな形になってしまうと、事実上制度は入っても使えないということになってしまいますので。
 それから、影響調査の報告書には既にこのことが書かれていまして、定員管理の仕組みを変えるということで総時間管理にすることが望ましいと書いてありますので、初めて取り上げるということではありません。
岩男会長
これは、参画会議でも例として私は取り上げてお話をしてあって、反対も特になかったと思うんですけれども。
 ほかにどうぞ。
五條委員
第4分野の農山漁村に関して、国民からの意見募集の中で出てきた論点を読み返す中で、2点この中間整理の中で必ずしも盛り込まれていない課題があります。その点を申し上げたいと思います。
 10ページの「女性の経済的地位向上」の3行目以下のところで、共同経営者としての地位の明確化ということは言っているけれども、ここでは女性の経営主としての地位の明確化のことが必ずしも指摘されていないという面があって、これはワーキングチームのときなどでは少し議論をさせていただいたわけなのですが、最終的にクローズアップされていない部分の一つになってしまったのです。例えば兼業農家で女性が実質的に一人で経営主でやっているというようなケースがあるわけです。そうすると、夫のサラリーマンとしての給与と、その家の農業所得が合算所得になって申告されていたりすると、ほとんど女性が農業を担っている社会的な経営主としての地位というのは明確にされてこなかったという問題があって、1つここで課題を加えるとすれば、例えばですが、兼業農家の女性も含めて実質的に女性が経営主となっているケースについての実態把握と、その支援対策の強化を図るといったような趣旨を入れていく必要があるのではないかということが1点目であります。
 それからもう一点なんですけれども、国民からの意見募集の11ページの(6)の「高齢者」のところに関連して、農業者年金は夫が受けることが将来できるけれども、女性御自身は受けることができないと書いてあるんですね。これは、平成14年に現行の農業者年金になってから基本的にすべて解消されて、男性でも女性でも農業に従事している者ならば加入できる年金の形になったわけですね。従来の政策年金から、現在は老後保障を中心とした積立方式の年金になっておりますので、女性の方が加入できます。しかし、この辺の周知徹底がまだ不十分ではないかということからこういう意見が出てきますので、特に5年前と比較して明らかに制度が変わって以降のことですから、この点についても強調していく必要があるのではないか。
 例えばですが、平成14年に制定された現行の農業者年金の周知徹底も含めて、男女が同等に老後保障を受けられる各種制度の普及拡大を図ることといったような老後保障についての仕組みの男女の活用、その普及拡大ということを、あえて農業者年金の文言も含めながら強調していく必要があるのではないか。この点が2点目であります。
 それから、もう一点だけ付け加えさせていただきたいのですが、この間、議論をいろいろな方としている中で、どうしても女性の負担軽減という書き方でいろいろな施策を強調するあまり、固定的な役割分担ということを前提にしているのではないかという意識をもたれがちだということを言われる指摘もありました。このため、全体の文言を通じて固定的役割分担意識をもっと払拭していく取組を進めていくことを強調することが重要と考えます。以上です。
岩男会長
修文案をいずれお出しいただくということでお願いいたします。
古橋会長代理
今、五條委員が最初に言われた、女性が税金の関係で経営者として認められないからということがあったけれども、それはどういうことなんですか。
五條委員
それも含めてなんですけれども、例えば兼業農家の女性でその方が実質的に経営主として担っているというケースがあります。そういう方々は、多くは農地を権利名義として持っていないなどの背景から、社会的に経営主として認められることがなくて、例えばその方が何か資金を借りようとしたときに必ずしも支援体制が整備されていないといったようなことが起こり得ることがあって、共同経営者とか、経営参画とかという形での女性の位置付けは中間整理では強調しているのですが、女性が一人で経営主で頑張っているケースについての課題を必ずしも強調していないということです。
古橋会長代理
それでは、そういう実態をまず調査をして、更に次の政策マターを考えるという意味ですか。
五條委員
そうです。
岩男会長
家族経営協定を強調しているけれども、2人で一緒に農業をやっているわけではないので、その協定を結ぶというような必要もなくなっている。そういう人たちのことですね。
古橋会長代理
そういう人たちの実態を調査しろということですか。
五條委員
そのほか、経営主として女性で一人で頑張っているケースにはいろいろなケースがあって、例えば新規就農で女性で頑張っていこうという場合もそれに該当してきますし、それから必ずしもケースとしては多くありませんけれども、夫がもうおられないというような中で経営主で頑張っている方がおられます。女性の農業経営者の方々が参集される各種会合で議論すると、多くは共同経営者としての地位の向上を言うわけですが、中に数名必ず1人で頑張っておられるという方がおられます。
古橋会長代理
女性がある程度収入があれば、農業所得の主体として女性だけが別個に課税されるんじゃないですか。
五條委員
評価されないことが現場で非常に多くあります。それは、一定の農業経営の面積以下ですと、夫はサラリーマンであっても一緒に農業に関わっているだろうと想定されることによって、女性が固定資産を持っていないために税務申告で女性が行うということが非常に難しい場合があります。
原委員
今、五條委員がおっしゃった「経営主」という言葉ですけれども、実態は中心になってやっているけれども、「経営主」という言葉を使ってしまうと、逆に誤解が生じることがあるのではないでしょうか。それはどうなんでしょうか。
五條委員
「経営主」という言葉を使うと、家族の中で経営者が1人で……。
原委員
お役所に出す書類などに「経営主」と書くような欄ができた場合には夫の名前がおのずと「経営主」として書かれてしまうけれども、今お話になっているのは実質的に中心になって農業を担っているのが女性である場合ということですよね。だから、「経営主」という言葉を気軽に使い過ぎると逆に混乱が起こるかなということでちょっとお尋ねしたわけです。
五條委員
そうですね。趣旨はそうでなくても、「経営主」という言葉をあえて使うことで受け止め方によって課題が出てくる場合があります。ここで国民からの意見の中で経営主という言葉を使っていて、この言葉をそのまま使うことがどうかということは原先生がおっしゃるとおりです。
 ただ、ここで強調したいことは、女性が実質的に経営の中心を担っている。共同参画者という位置付けばかりではなくて、特に女性が一人で担っているようなケースにここで焦点を当てていく必要があるのではないかということで、この部分の支援体制の強化を図ることの趣旨を盛り込む必要があるのではないかということです。
古橋会長代理
文章をつくっていただけますか。
岩男会長
農山漁村のところが今、議論になっているので、1つ私は変えたらどうかと思っていますのは、要するにタイトルなんです。表題といいますか、32ページでもいいんですけれども、第4分野が「農山漁村における男女共同参画の確立」という分野なんです。それで、ここの「目標」が「農山漁村における男女共同参画を確立する」ということで、ほかのところは皆もう少し中身が書いてあるのに、ひどく素っ気ないんですよね。どの分野でも男女共同参画を確立するのは当たり前なんですけれども、確立し、例えば農山漁村における暮らしの改善を図るとか、もう少し中身を説明するようなことを目標に加えたらどうでしょうか。
定塚推進課長
32ページの「目標」につきましては、事務局の方で現行のとびらページ、「目標」と言っているページを要約しているものです。
岩男会長
では、実際に書くときにはもっと……。
定塚推進課長
実際に書く「目標」は、むしろ36ページ以降の括弧内の「目標」、その四角でくくられたところです。
岩男会長
この36ページの「目標」は「男女共同参画の確立」ではないんですか。
定塚推進課長
そうですね。36ページから37ページにかけてのものを見ると「男女共同参画の確立」ということなんです。ですから、この「目標」の文言を変えるというお話ですか。
岩男会長
これがちょっと素っ気ないので、これにもう少し……。
定塚推進課長
36ページの表題を変えるというお話でございますか。
岩男会長
今、4となっておりますよね。私はここが少し気になっておりましたのは、前から説明のときなどに使っているA3の資料などを見ましても、ほかのところは目標が少し詳しく中身がわかるような書き方になっているんですね。ですけれども、農山漁村のところだけは「男女共同参画の確立」だけしか書いていないものを今までずっと使ってきて、ちょっと素っ気ないのではないか。
 例えば高齢者のところですと、「年齢や障害の有無にかかわらず、男女がいきいきと安心して暮らせる社会を目指す」とか、そういうふうに書いてあるわけですね。
五條委員
ほかの書き方を踏まえて、ちょっと肉付けをしていかないといけないと思います。
定塚推進課長
今、申しました32ページの「目標」という欄は私どもの方で要約しているところなので、計画自体に反映するものではないのです。それで、おっしゃっているのがタイトルのことであれば……。
岩男会長
タイトルのことなんですけれども。
定塚推進課長
タイトルのことであれば、例えば高齢者であれば「高齢者等が安心して暮らせる条件の整備」となっております。
岩男会長
何か少しここだけ素っ気ないような感じがしたんですけれども。
原委員
岡山の公聴会のときに農山漁村に関して出た御意見だったのですが、この資料の6ページです。
 それは、高齢者が安心して活動し、暮らせる条件の整備ということは書いてあって、それも確かに大事だけれども、若者が安心して活動し、暮らせる条件が農山漁村に整うことが農山漁村の活性化や持続可能性につながるのである、どうしてこれが抜けているのであるかという御意見がありました。それで、私は、本当にそれは大事なことだから、この専門調査会で私が御報告しますと申したところです。
 そうなると、高齢者・若者の男女が安心して活動し、生活できる農山漁村とか、そういうような表現で、高齢者だけではなくて若者のことも、そうすると大分大きくなるから農林水産省との調整がまた大変になるかもしれないんですけれども、岡山の方の御発言は本当に迫力があったんです。私もかねがね農山漁村に行く度に、若者が本当に生き生きと暮らせるようになれば、お年寄りもおのずと安心できる。消防団だって災害のときだって年寄りにとってもっと安心が増えると思ったんですけれども、とても大きな課題かもしれません。
岩男会長
よろしいのはないでしょうか。要するに、若者にも魅力がある農山漁村ということで。
原委員
それがこういうふうに高齢者も若者もと出るといいですね。そんなふうにしていただきたいと思います。
岩男会長
何かちょっと付け加えた方がという、それだけのことなんですけれども。
五條委員
追加をさせていただきたいんですけれども、この「目標」のところで今、原先生がおっしゃったような趣旨と、それからやはり農林水産業の持続的な発展を実現するということは、その背景に男女共同参画ということがないと、これから持続的な発展をしていかないんだ、男女共同参画というのはそういう積極的な意味を持っているという趣旨を盛り込む必要があると考えます。
原委員
書く作業は五條委員にお願いしたいです。
定塚推進課長
再度確認のために申し上げますと、この「目標」は私ども事務局の方で四角内の「目標」を要約して書いているものなので、基本的には四角内のものにある文言を使ってここに書きたいと思っております。
岩男会長
今、言っていらっしゃるのは36ページの一番下の四角ですね。
佐藤委員
37ページの四角の中のキャッチフレーズをつくれればいいということで、ここに書いていないことを書くわけにはいかないということですね。
定塚推進課長
タイトルはタイトルとして別のお話としてございまして、36ページの一番下に書いてある「4.農山漁村における男女共同参画の確立」、これがもし寂しいということであれば別のものを何か考えてということでございます。
桜井委員
今のところですけれども、4のタイトルはやはり「農山漁村における男女共同参画の確立」がよろしいかと思いますし、それから「目標」のところも37ページの四角のリライトということなんですけれども、女性を高齢者とか若者とかで区切ってしまうのではなくて、男女共同参画の確立をすすめていくための何か修飾語を付けるということができればなおいいかと。
 ここはやはり農山漁村においても男女共同参画を確立していくということを表現する方がいいかと私は思います。
原委員
最終的には会長にお任せになる部分かと思うんですけれども、少なくとも岡山で御発言になった農業者の方は今、桜井委員がおっしゃったように(5)の高齢者のところに若者も入るような気持ちでの御発言だったと私は理解したんですけれども、ほかにあちらにいらしていた方がどうお感じになっていたかということは知りたいところです。
 ですけれども、もう一つはこの文章のどこかに農山漁村の持続可能な発展ということの文言が、37ページの四角の中などには入る方がいいように私は思います。最終的に素っ気ないと会長がおっしゃっているところがどうなるか、私はお任せです。
岩男会長
それでは、ほかにもまだまだ検討しなければならないことがございますので、今の点は原委員がおっしゃったように農山漁村の持続的な発展ということが伝わるような文言を工夫するということで。
古橋会長代理
男女共同参画の確立による活力あり、かつ持続可能な農山漁村の振興とか、そんなような形にして「活力ある」と入れれば若い人も入ってくるということがわかるんじゃないですか。活力と持続可能性でしょう。
山口委員
表現の方法から言ったらメディアだって同じですよね。メディアにおける男女共同参画と、この辺は少し加えて新しい感じを少しでも出されたらいいと思います。
岩男会長
今の古橋委員の御提案でよろしいと思います。
佐藤委員
さっきの数値目標と関わるんですけれども、6ページの「計画期間中に実施した主な施策」で丸の4つ目のところに公務員のI種試験事務系区分について30%の目安と、この数値目標とも関わるんですけれども、これは中身はあるんでしょうか。なぜI種だけなのかということがあって、I種のところだけ3割というとまたキャリアの人だけの女性の進出という議論で。
岩男会長
これは、指導的地位にというのが2020年30%のほうであるものですから、それでI種と。
名取男女共同参画局長
あとは、II種は30%にかなり近いのです。III種になるともう30%を超えています。
佐藤委員
そちらはもう目標を立てなくていいからということですか。
定塚推進課長
技術系はまだ目標を立てていないと思いますが。
名取局長
技術系は余りにもその母数が少ないので。
佐藤委員
技術者とか、女性のそちらはどうするかということになりますね。そこはちょっと御検討いただきたいと思います。
神田委員
文言ですが、28ページのところで「具体的な取組」の黒ポツの3番目で「女性の研修やメンターの設置を」ということですが、メンターというのは先輩の意味だから、「設置を」というのはちょっとおかしいですね。
岩男会長
それから、私がここでちょっと引っ掛かりましたのは、「設置を呼びかける」というふうに事業体に何でもしてくださいとお願いするのか。むしろ、メンターを見出すことを奨励するということで、もっと働く人自身の問題として主体的にこういうことを考えてほしいとするのか。実は、私はそちらの方がいいのではないか。何でも人にやってもらいましょう、つくってもらいましょうというのはいかがなものかという感じなんですけれども。
神田委員
今、看護指導士などはメンター制度を取り入れてやっているんですけれども、制度という形でやった方がいいのかどうか。
岩男会長
それよりも、自分自身の問題として自分からという期待なんですけれども。
神田委員
いずれにしろ、ここはちょっとおかしいですね。どちらにするかの問題と、それから文言の問題と。
林委員
出された意見で28ページで了承された事項ではあるんですが、もう一度読み直しますと、出された意見の中では同一価値労働同一賃金の問題が出ていて、そして間接差別という観点からパートタイム労働の問題やその他育児介護とか、それからすべての短時間労働者にも、非正規と言われる労働者にも育児・介護休業法などが適用されるようにしてほしいということが結構たくさん出ているんですね。
 その観点から考えると、28ページの「施策の基本的方向」というところに、実質的な男女の均等確保を実現し云々するためには、制度上の均等が確保されるだけでなく、事実上生じている格差を解消するポジティブ・アクションが不可欠である、というつながりになっているんです。ここは、事実上の格差を解消することはポジティブ・アクションだというふうにつながってしまっていいのかという疑問が今ちょっと出てきているんです。そうではないものが一つ要るなという気がするんです。間接差別の禁止というのは検討しているということでその次のポツには入っていますが、若干ここは今すぐに文言が浮かばないので、検討をして、同一価値労働同一賃金というものをここにはめ込んでいくことで何とかするか、間接差別というものを入れるか、どちらかを入れ込んでいった方がいい。
 というのは、27の四角の中の真ん中の方に「国際規範・基準とも調和した」という表現があるので、それの中身を受けたものとして基本的方向を出していってもよいのではないかと思うんです。文言整理できていませんので、後ほどそういう形で出させてもらいたいと思います。
古橋会長代理
それは、「具体的な取組」の2番目の「マル」のところでいいんじゃないですか。「100 号条約の趣旨を踏まえ、男女間の賃金格差の解消を図る」ということは、短時間労働についてもああいうような問題はこれで全部対応していきますよという趣旨だと思うんですけれども。
林委員
そうですね。「趣旨を踏まえ」とあるからそれでもいいかと思ったのですが、間接差別という観点からいくと、ここはこれを検討しているところである、検討が進められているところであるという範囲に入っているのみなんです。そのことは少し弱いかと思って、今、均等分科会の中で議論になっているのが、格差を是正するのはポジティブ・アクションでいいではないか。間接差別を禁止する必要はないんだという主張と、間接差別を法律で定義し、禁止することによって新たな事実上、生じている格差をなくすことができるんだということ。そこのところが大きな争いにもなっているんですね。
古橋会長代理
間接差別とポジティブ・アクションの関係については、前の中間報告の中できちんと分けて書いてあるでしょう。そうじゃなかったですか。
定塚推進課長
間接差別につきましては28ページの今、林委員の御指摘の1番目のポツの中に均等法の改正、検討事項ということで間接差別の禁止、ポジティブ・アクションの効果的推進方策等を列記してあるというものでございます。
古橋会長代理
それで、そのときにポジティブ・アクションとの関係も間接差別の中間報告のところで言及しなかったですか。
定塚推進課長
ポジティブ・アクションとの関係というのは特に……。
 この上の「施策の基本的方向」に書いてあるのは、ポジティブ・アクションというものは既に法律上、位置付けられて進めるべきものとされているので明確に書いていますが、間接差別の禁止についてはまだまだ議論が途上であるということから、基本的方向には書かずに「具体的な取組」の1つ目のポツに入れているということでございます。
林委員
ここに書いた経過は私も知っているんです。それで今、読んでみてどうも格差の解消がポジティブ・アクション1個のように受け止められるなと、改めて今、均等分科会での大きな争点を合わせて読んでみると、ちょっと別の表現が必要かと思ったんです。
竹信委員
恐らくそれはここの文言が、男女労働者間の格差を解消するためにはポジティブ・アクションだけでいいというふうに読まれないようにすればいいということが1つと、それから「公正な仕事の評価」のようなものが要るだろうというような御意見だと思うんです。だから、そういう形で検討をしていただければと思います。
岩男会長
そうですね。後半のところも公正な評価というのは2番目の具体的な黒丸の方には入っておりますので、それを上の方に。
竹信委員
もっと広い形で入れるというのが多分いいのではないかというのが1つ。
 それからメンターですが、岩男委員のお言葉ですが、私は制度の方がいいと思います。自分で探せというのはもちろん大事なことなんですけれども、探せれば探しているわけでそれができないから何らかの措置が必要なのだと思います。やはり制度の方がいいのではないかと私は思います。
山口委員
修文というよりも、もう少し書き足した方がいいのではないかと思うところがございます。先ほどの4の「農山漁村における男女共同参画の確立」の項の36ページですが、これはむしろ五條先生に伺いたいのですが、家庭経営協定と家族経営協定ですが、私は余り家庭経営協定の方の認識がないんです。これは2つ書き分けてあるんです。
岩男会長
最初の丸の方は間違いじゃないんですか。家族の間違いだと思います。
古橋会長代理
これは誤字です。家庭経営協定という言葉はないです。
山口委員
間違いですか。私は、これはこちらは堅調に増加しているものの、家族経営協定を含むものは1割に満たないと読んだんですが、違うんですね。わかりました。
岩男会長
これは間違いで、ほかにも幾つかそういうミスはあったように私は思いましたけれども。
山口委員
わかりました。では、家族経営協定に関してはJAだとか、そういう組織は全面的に推進の柱にしているのかどうかということです。なぜならば、今度のパブリックコメントの中にもあれはなじまないという批判がありますし、やはり私は農業とか漁業というのはこれから自給自足もできないような日本ではいけなくて、すごく大事だと思っているんです。それで、もっと強調して書いていくべきではないか。家族協定がとてもいいんだけれども、まだ1割に満たない。もっとこれを普及するためにというところへ続くのですが、もう少し家族経営協定のサポートと、それから実は大きな組織であるということ。それからもう一つはその効果ですね。それをどこかに入れる必要があるのではないだろうか。五條先生はどういうふうに思われますか。
五條委員
もちろん一番強調してきたことですから。
山口委員
家族経営協定のいいところというのは、男女共同参画につながっているということをもっと強調しなければいけない。しかしながら、1割しかいない。でも、その1割を更にこれから押していくということですね。その裏付けとしてはJAだとか、JA女性グループだとかいろいろなところが支援しているという背景が一つあると強いんですね。
五條委員
家族経営協定を締結することによる効果というのはあるわけで、特にここで強調してきたのは農業経営の改善に結び付くということであったり、それから協定締結当事者個々人の農業に対する就農意欲が現実に高まっているという評価があるわけです。それは国民から寄せられた意見の中にもしっかり入っているわけで、その辺のことはこの会議でも繰り返し申し上げたんですけれども、家族経営協定と農業経営を改善していくことと男女共同参画は一体のものであって、そこを強調していくのが大事なことだということで、その辺の文言は含まれていると思うのですが、なお強調していく必要があるということであればそれについてはまた提案させていただきたいと思います。
山口委員
わずか1割に満たないけれども、その1割の中で非常にいい効果を発揮しているという部分が欲しいと思います。
古橋会長代理
その前の評価の方で少し書いておくだけであって、実際に家族経営協定を推進する一番の問題は、やはり農業委員の中における女性の割合を増やすことなんですけれども、今、市町村合併によって農業委員の女性の割合は非常に減っているんです。
 したがって、私は本当に農水省が昔、市町村に対する補助金を出すときに農業委員の中における女性の割合というものをちゃんと条件にしますよと言ったことが実質的に進んでいれば家族経営協定が増えていくと思います。
 しかし、今は徹底していないと思うんです。前にも何度も農水省の方に、3局長の通達は生きているんですかと聞いたら、生きていますと言っているけれども、実際にはやっていないと思います。だから、いくらいいですよと言っても農民にはわからないんです。やはりお酒を飲みながら夫婦で会合に参加して、家族経営協定によって経営が活性化した農家の話を聞くとか、そういう地道なことが必要なんです。
 それで一番いいのは、補助金を出すときに農業委員の女性の割合を増やさなければだめだということでもやらない限り、私は無理だと思います。
山口委員
私は、1割の中でこれだけの成果を上げているという部分を取り出したいと思います。
岩男会長
大分時間が予定より遅れておりますので、後半の部分も合わせて御検討いただければと思います。それで、簡単な修文については、例えば先ほどの誤字のようなものは御指摘を後ほど事務局へお知らせいただければと思いますので、むしろ中身の問題でお願いします。
寺尾委員
58ページで修文されたところですが、性教育のところです。いろいろ公聴会等で御意見があったりしてここを入れられた御趣旨はわかるのですが、このままですと、これまでにすでに実際に発達段階を踏まえずに行う性教育がなされてきたという認識を私どもが持っている、そういう前提として書かれていると読まれかねないと思います。いかがなんでしょうか。そういうことは実際に現場であったのでしょうか。その辺のところを教えていただかないと、これは簡単に了解しない方がよろしいのではないかと思います。
原委員
石川委員に、ここのところは寺尾委員のお話を踏まえてお書きいただけないでしょうか。私もこの書き方は同じようなことを言うにしても、これはいろいろな意味での配慮をした上でここの文書が入っているとは思うんですけれども、ここのちょっとした表現をもう少し工夫する必要があるかと私も思っていました。
古橋会長代理
私は、その点について、文部省が発達段階に応じて具体的にどのような性教育の内容を指導するのかということを検討すべきではないか。現場において一番何を性教育していいかわからない。したがって、内容ということを私は言うべきだと言ったのに対して、「性教育の在り方等」と直してきたのに私は非常に残念に思います。
 在り方と言ったら発達段階においてやるというのは当たり前のことであって、また同じことを文部省がやるのではないかという気がしますので、適切な性教育の内容についてもっと文部省が国際的にもいろいろなことを勉強しなさいというような趣旨のことを私は書くべきだと思っております。したがって、在り方についてということを文部省が直してきたことについて、私は非常に残念に思います。
山口委員
「在り方」というと、今差し迫っている性教育から退く感じになります。
古橋会長代理
今、末端で困っているのは、発達段階に応じた性教育と言っても何をどういうふうにやるかということがわからない。そして、性教育学者が2派に分かれて対立している。こういうようなことについて、国としてきちんと方針を出すべきだということなんです。だから、そこのところを重視して書いていただきたいと思います。
定塚推進課長
今の古橋先生の御指摘なんですが、文部科学省の方としては内容というよりも性教育がどのように行われるかといった点プラス内容という意味で「在り方」という表現にしたいということです。
古橋会長代理
発達段階において適切なものを指導するというのが「在り方」なんです。その考え方は現在も指導されていますが、具体的内容が示されなければいけないという気がするから、ちゃんと「内容」と書くべきだと。「在り方及び内容」と書いてもいいですよ。
寺尾委員
男女共同参画を進めると過激な性教育がはびこって云々という見方に立った論説やチラシなどを見て感じるのですが、そこでの取り上げ方が、子どもの目からではなく大人の目で見て「いやらしい」、「行き過ぎだ」と早合点している傾向が強いと思います。
 この文章の前の方に、家庭教育を含めて社会教育を支援する学習機会を云々とあるんですけれども、まさに大人の教育をもっとちゃんとやらないといけないという感じすらいたします。そういうことを含めて性教育の問題が変な政治的闘争の道具に使われないようにきっちりやっていただく、もう少ししっかりした姿勢が必要なのではないかと思います。難しいところだとは思うのですが、そういうことが気になりました。まさに大人の教育の方が必要だという感じがします。
岩男会長
そうですね。大人の教育の関連で、先日ある懇談会である先生が、今配布されているパンフレット等に使われている写真は全部人形の下着などをわざわざ脱がせて写真を撮っている。学校にあるときはちゃんとお人形さんは下着を付けて上にちゃんと洋服を着ている。こういうひどいことをするんですと非常に憤慨しておられました。
 今、非常に誤解が広がっているという事実がありますので、慎重に書かないといけないと思います。
林委員
こういう議論になっているというのは、物の見せ方がすごく偏っていまして政治的に利用するように仕組まれているように思います。性教育に人形を使っているということで、その人形がどのようなものかという展示会があったんです。そこでは、全部スカートをめくってすべての人形が展示されていました。学校に置いてあるときは洋服を着ていて、それを授業で使うときには必要な部分で必要な使い方をしていると思うのですが。
 一部には「性教育というのは自然におれたちは覚えてきたから、こんなものを使ってすべきではない」と言う人もいます。性教育というのをセックスの仕方だと置き換えてしまっている、そういうことを強調する人たちがいる。私たちが必要とする性教育はそういうものではありません。今必要な性教育というのは二重の課題を持っていると思うんです。基本は男女の関係性の問題であり、その上で、とりわけ避妊だとか、性感染症だとかといったような課題が、今必要なんだということで、それは自然にはわからないんです。セックスをすることは覚えることができても、性感染症、避妊という問題と人間の関係性のつくり方ということは自然には必ずしも覚えられない。そういう問題がすごく短絡的に言われ、そして異常な見せ方の中で過激な性教育というふうに結論づけている。そういう政治的な手法が用いられていることを私はその場に行き、その説明をしている人と聞いている人の会話を聞きながら強く感じました。
古橋会長代理
では、ここのところはどういうふうに書いたらいいですか。
林委員
不適切であるということを……。
古橋会長代理
だけど、発達段階を踏まえずに行う性教育というのはやはり不適切なんでしょう。
林委員
そうなんです。だけど、これを前に持ってきてしまうということは何かポジティブじゃないという感じなんです。いかにも今こう言われているところにかぶせていっているようで。
寺尾委員
これだと、あの人形のイメージとか、非を認めてしまったような印象を持たないかと思うんです。
 それで、子どもたちがお人形さんを見て教わる知識というのは、その人形を見て大人が思うこととは全然違うということが大人にはわかっていなくてという感じがとても強くいたします。
竹信委員
実際に行われている教育の文脈を踏まえないで論評しているんですね。それは間違いないんですけれども、ではどう直すかということですね。
山口委員
時間がないようだから申し上げます。報告書(案)の77ページですが、「具体的な取組」の黒ポツの下から2番目です。やはりGEMにも現れているように、日本における女性の社会的進出は大変遅れている。その他にも国際的な基準から比べれば遅れていると思うところはいっぱいあるんですが、そういう観点から言いますと、やはり国際規範とか基準の国内の浸透とか普及というのはもっと強調していくべきだと思います。
 そういう観点から言いますと「国際規範・基準の翻訳・普及を積極的に検討し」と、これはないと私は思います。むしろもっと翻訳だとか、そういうものは積極的にやって取り入れていくという意味で、国際規範・基準の翻訳・普及を積極的に行い、ないしは取り組むといったようなことで、この「検討」という言葉は直すべきだと私は思います。
岩男会長
「検討」ではなくて、積極的に行うという意味の言葉に変えると。
山口委員
そうです。
岩男会長
先ほどの58ページのところは非常に大事な点なので、何人かの方の目を通して案をつくった方がよろしいと思うんです。ですから、まず石川委員につくっていただき、そしてそれを何人かに見ていただいて、今のような御懸念をうまく解消したいと思います。では、そんなことでお願いをいたします。
桜井委員
71ページの新たな部分、「男女の性差を否定しようという考え方は、本来の男女共同参画の趣旨とは全く異なるものであることにつき、教育関係者等に対し周知徹底を図る」ですが、これでは逆に何がよくて何が不適切かわかりにくく、現場が混乱するのではないかと思われますが。
原委員
桜井委員のおっしゃっていることを配慮として文言を作る必要があると思います。表現をどうするかが大事だと思います。
古橋会長代理
79ページの上から2行目ですが、「研修の内容は国際的な潮流も意識しつつ改善する」と書いてありますが、私は研修の内容というものは例えば「国際的な潮流も意識しつつ」というのは何を言っているかわからない。私は研修の内容についてはあらゆる上の方の幹部まで受講しなくてはいけないよとか、あるいは意識が非常に低い機関があったならばその機関にだけ徹底的にその部分についてだけやるとかが大切で、研修の内容を「国際的な潮流も意識しつつ」というのがよくわからないんです。そこのところは、研修の内容は適時、常に見直すと書いたんですけれども、そこを「国際的な潮流も」と外務省が直してきたことについて非常な疑問を持ちます。
岩男会長
今のところについて、原委員どうぞ。
原委員
そこも外務省に何を含意しているかということを聞いていただきたいということが1つで、やはりOECD/DACの会議などに出ている方々のお話を聞くと、ここのところは日本が特に遅れていて、プロジェクト案件だけが先に決まっている。ともかく、案件のつくり方もさることながら、国際協力に際して国際会議などに出てくる日本のお役人の方々や担当者の「ジェンダーと開発(GAD)」に関する認識がかなり遅れているから、もうちょっとこの部分を……。
岩男会長
だから、それくらいの意味にこれを直したらいいと思います。ちょっとこのままでは誤解を招きます。
古橋会長代理
もう一ついいですか。82ページで、真ん中辺りで最後のポツで「研究機関の管理職を対象とする男女共同参画のための意識啓発を行うともに、男女共同参画の推進のためのネットワーク形成支援、相談窓口、メンター等の活用」と、私は「メンター制度の整備及び活用」。「活用」だけだと、あるところだけ活用と考えていらっしゃるから、まずそれを整備することが現状において必要なのではないかという気がするものですから、「整備及び活用」というふうに。
 ただ、ここのところは上からやることについては御意見があるかもしれませんけれども。
岩男会長
結構でございます。
古橋会長代理
現実はメンター制度なんか知らない人がいっぱいなんです。
 それからもう一つ、89ページの予算の取りまとめのところで、これは皆さんの意見を伺いたいのですが、「男女共同参画の推進に特にかかわりの深い事項と、それ以外の事項に区分して行う」。年金だって特に深いんです。だから、男女共同参画の推進の見地から当面、特に留意すべき事項とそれ以外の事項と、例えば年金はうちの方でも注意しているんだけれども、あれは年金問題としてやってくれているからそれは外しましょう。男女共同参画の推進の見地から当面特に留意すべき事項とそれ以外の事項に区分して行うというふうにした方がいいのか。ここの書き方をどうするか、ひとつ御意見を伺いたい。
岩男会長
私は今、古橋委員がおっしゃったような書き方の方がいいと思うんですけれども、1つある意味では基本的なことを指摘させて下さい。公聴会に出ましたときに男性の聴衆からの御意見で、男女共同参画の基本計画も男女共同参画社会と言いながら女性のことばかり言っているではないかというご指摘がありました。
 ですから、重点の中で男女共同参画社会の実現が男性に対してどういう意味があるのか、メリットがあるのかというようなことを広報するというのも大事なんですけれども、私はやはりこの中でわざわざ女性と言わなくてもいいところ、あるいはむしろ男女と考えるべきところはできるだけ両方ととれるように直す。場合によっては特に女性と書く必要がないというようなところもあるわけで、そういうところは女性をむしろ外して両方に当てはまるんだというニュアンスを強くするという目で見直す必要があるのではないかと思うんです。
 反論があることはわかるんですけれども、特に今ある意味では逆風が吹いている中で政府としての施策を推進するという場合、政府は国民全体を対象にしているわけで、積極的推進派だけではないんです。できるだけ多くの人の納得を得て進めるかということを考えたときに、もう少し私は書き方で今、言ったような視点で直すところは直した方がいいのではないか。
 例えばスポーツなどでも女性がもっと積極的にスポーツをやるようにとあって男性のことは何も書いていないわけですけれども、やはりその場合には女性の参画が遅れているという現実にかんがみというような意味合いのことを言わないと、男性だってスポーツをしたいのに忙しくてできないんだという話にもなるわけで、そういったようなことをもう少し意識しながら見直す必要があるのではないかという気がするんです。
山口委員
一言よろしいですか。私は、本当に岩男さんはいろいろなところにいらしているから会長の立場で何とかまとめなければならないという気持ちはわかるんですけれども、もう一方のこととして私たちの目指す社会というのは男女共同参画社会ですね。それに向かっているんだけれども、余りにも男女の格差がある。したがって、その格差の低い方を上に上げるということが今の課題です。
 それで、男女共同参画という言葉のため、女性の状況を引き上げるということがむしろ薄くなるという心配が一方ですごくあるわけです。したがって、収拾策としては、「はじめに」の中に、例年出される白書によればまだまだ女性の地位はこれだけ低い。したがって、男女共同参画社会に向かっているけれども、この底上げをしなければ実現しないということを私は明記すべきだと思います。
 それで今、地方では男女共同参画ということで男の人にいかに参画してもらうかということで具体的な取組をやっています。特に基本計画の中では男性の相談コーナーが出てきたんです。男女共同参画に関して男の人も性別役割分担で悩んでいるから相談するというのはわかるけれども、男性の相談は女性の相談数より少ないと思う。むしろしっかりと女性の状況に問題が多いのだということを明記しなければいけないと思います。
 それで、関連してですけれども、このページの中でここはちょっと私も悩みなんですが、79ページです。下から2つ目の黒丸のところですが、「方針決定過程への女性の参画を促進する」と書いてあります。次に、「国際会議の日本政府代表などに、女性及び男女を問わず」と書いてあるんです。この「女性及び男女を問わず」というのはおかしい。もし書くならば、上は女性が書いてあるから男女を問わずなのか、あるいは「女性及び男女を問わず」は取ってしまって、男女共同参画社会基本法の精神とか理念について「深い識見を有する者とか」はっきり書くべきではないか。「女性及び男女を問わず」というのは直すべきだと思います。
岩男会長
そうですね。私もそこは気が付いておりました。
神田委員
今のところですが、私はやはりまだ女性が参画という点からすると、より多く問題を持っているというところにこの基本計画の必要があると思うのです。ですから、もし男女ということを入れていくような方向でこれをもう一度見るということであれば、細かく見ていかなければいけない。ここならばいいかもしれないし、ここはだめだというふうに一言一言見ていかないと、私は問題が残ると思います。
原委員
もう一つよろしいですか。専業主婦の方でまじめにこの中間整理をお読みになった方が、「私のことは何も書いていないじゃないか」と思ったという御発言も公聴会のときにあったと思うんです。それで、専業主婦の方のこともきちんと書かれていることがわかる配慮というものをする必要があるかとは思いました。
岩男会長
書いてはありますけれども。
原委員
そこのところは初めの方にも書いてありますよとするのか、それともどうするか。これが今の男女のことと同じように全体を通して見ながら考えるべきことかと思って会長にお任せしたいです。
岩男会長
公聴会などで男性から言われたのは、女性センターというものがいっぱいあるというわけです。それで、自分も男女共同参画に加わりたい、推進をすべきだ、そうしたいんだけれども、自分がどこのドアをたたいていいかわからないというわけです。どこへ行っても、いざ参画しようとすると女の人たちばかりがいる。それが現状なんだろうと思うんです。
寺尾委員
男性自立のための料理教室とかやっているところはないですか。
山口委員
ありますね。でも、センターは皆、名前を変えつつあるんじゃないですか。男女共同参画センターとかですね。それはありますね。
原委員
たまたま公聴会においでになった方の地域に女性センターしかなかったりすると、そういう御発言になりますね。
岩男会長
もう時間がきておりますので、またお気付きの点がありましたら大至急ということになると思いますけれども、修文の案を事務局の方にお出しいただくということで、余り大幅な基本的なところでの修文はなしということだと思いますけれども。
神田委員
一言よろしいですか。女性センターの意味というのはやはり今は大きいので、むしろきちんと書くべきだと思っているのです。女性センターはどういう意味を持っているのか。男女共同参画センターと名前を変えても、男性を排除しているようなイメージがつきまとうところが非常に問題なんです。もう少しいろいろな形でしっかりと広報しなければいけないと思っています。
山口委員
センターの所長に男性がなるくらいの……。
古橋会長代理
これから報告書案に基づいていろいろなところで広報活動をやらなくてはいけないんですけれども、そのときに最近のバックラッシュを考えてみると、私は非常に受け身になっているのではないか。防戦ばかりで言い訳的なことをやっている。私はそれはおかしいと思います。
 そうではなくて、男女共同参画でこんなにいいことがありますよ、今までに女性に対する暴力防止対策が整備され、女性に対する暴力に関心が深まったことなどのように、女性がこれだけ幸せになったでしょう、というプラスの面をもう少し出していただいて、それをいろいろなところで説明するときに使っていただけないだろうか。この報告書の評価のところをずっと見ていけばある程度わかるので、もっと庶民にわかりやすく報道関係の人に書いてもらった方がいいかもしれない。そういうふうなことをやらないといけないのではないかという気がいたします。
岩男会長
それから最後に1点だけ、先ほど数値目標について資料もお配りいただきましたけれども、各省から余り挙がってきていないというような御報告もありました。したがって、その数値目標につきましては資料に掲載されたものだけでは十分ではないので、これ以外にも積極的に検討していく必要があるのではないか。
 例えば、第2分野の「男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革」というところで、内閣府が男女共同参画に関する世論調査をずっと行っておられますけれども、この男女共同参画社会という言葉の周知度を、最初の基本法を考えていたころは本当にささやかだったというか、ネグリジブルだったと思うんですけれども、それが現在16年度で52.5%という調査結果がございます。
 したがって、例えばこの周知度を100%に近付けるというような数値目標とか、あるいは第10分野で「男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする教育・学習の充実」のところですけれども、これもやはり内閣府の世論調査で、学校教育の場における男女の地位の平等感を聞いておられますが、16年度は平等と回答した人が66.8%なんです。これを100%に近付けるといったような数値目標を挙げるとか、少し事務局で掲げられるものを検討していただくということではいかがかと思いますけれども、そういうことでよろしゅうございますか。もしアイデアがあれば、もちろん事務局の方にお知らせいただければありがたいと思います。
 事務局の方から何かございますか。
定塚推進課長
先ほど会長からございましたほかに修文意見、あるいは今日御発言いただいたものの修文意見ということですが、できましたら来週の月曜日、4日までに私どもの方に出していただくと助かりますので、よろしくお願いいたします。数値目標についても同様にお願いをいたします。
 それからもう一点、御紹介でございますが、机の上に「男女共同参画社会について」という資料を置かせていただいております。これは大変急ではございましたが、私どもの方で検討をいたしまして男女共同参画局ホームページに男女共同参画社会の理解を深めるためにということで掲載を数日前にいたしたものでございますので、是非御一読いただきたいと思います。
 それから、この報告書は副題をまだ決めていないものですから、副題につきましても御意見がありましたらお寄せいただきたいと思います。以上です。
岩男会長
それから、局長から一言ということでございます。
名取局長
一言、御礼申し上げたいと思います。
 この公聴会でございますが、全国5か所のうち、東京は希望者が多くて、遂に午前、午後2回の開催となり、本当に過酷なスケジュールでした。会長、会長代理、その他の先生方、御出席くださいまして本当にありがとうございます。お陰様で1,600人くらいの方々が御参加されたと聞いておりまして、じかに先生方に御意見を聞いていただいたということは大変有意義であったと思います。
 また、先ほど御紹介いたしましたように、今回は御意見もたくさんございましたけれども、推進すべしという御意見が圧倒的に多かったということもこの場でご披露させていただきたいと思います。今後も自信を持って進んでいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
岩男会長
では、ちょっと超過をいたしましたけれども、本日はありがとうございました。これで終了させていただきます。

(以上)