チャレンジ支援ネットワーク検討会(第1回)議事要旨

  • 日時: 平成15年4月21日(月) 16:00~18:00
  • 場所: 官邸南会議室

(出席者)

  • 福田内閣官房長官
    坂東内閣府男女共同参画局長
    上杉内閣府大臣官房審議官
  • (有識者委員)
    北村座長
    緒方委員
    小川委員
    上條委員
    日下委員
    河野委員
    桜井委員
    谷口委員
    広岡委員
    福留委員
  • (関係府省)
    内閣府
    総務省
    文部科学省
    厚生労働省
    農林水産省
    経済産業省

(議事次第)

  1. 開会
  2. チャレンジ支援ネットワーク検討会の運営について
  3. 「チャレンジ支援策について」(最終報告)について
  4. 「チャレンジ・ネットワーク」に関する今後の検討の進め方について
  5. 「チャレンジ・ネットワーク」の全体構成について
  6. 農林水産省説明
  7. 地域におけるチャレンジ支援拠点について
    • (1)桜井委員説明
    • (2)緒方委員説明
  8. 自由討議
  9. 閉会

(配布資料)

資料1
チャレンジ支援ネットワーク検討会開催要綱 [PDF形式:26KB] 別ウインドウで開きます
資料2
チャレンジ支援ネットワーク検討会運営規則(案) [PDF形式:4KB] 別ウインドウで開きます
資料3
「女性のチャレンジ支援策について」男女共同参画会議基本問題専門調査会 [PDF形式:1300KB] 別ウインドウで開きます
資料4
「チャレンジ・ネットワーク」に関する今後の検討の進め方について(案) [PDF形式:64KB] 別ウインドウで開きます
資料5
「チャレンジ・ネットワーク」の全体構成(イメージ図) [PDF形式:1260KB] 別ウインドウで開きます
資料6
「チャレンジ・ネットワーク」の構築について(論点メモ) [PDF形式:7KB] 別ウインドウで開きます
資料7
女性センター・男女共同参画センター等について [PDF形式:20KB] 別ウインドウで開きます
資料8
農林水産省説明資料 [PDF形式:10KB] 別ウインドウで開きます
資料9
桜井委員説明資料 [PDF形式:64KB] 別ウインドウで開きます
資料10
緒方委員説明資料[PDF形式:27KB] 別ウインドウで開きます

(概要)

  1. 初会合に当り、福田内閣官房長官からあいさつが行われた。

    各有識者委員から自己紹介と抱負の紹介が行われ、続いて関係府省より自己紹介が行われた。
    坂東局長よりあいさつがあり、続いて座長に北村委員が指名された。

  2. 座長より、検討会の運営規則に関して説明があり、原案のとおり決定された。
  3. 内閣府より、男女共同参画会議基本問題専門調査会「女性のチャレンジ支援策について」最終報告について説明が 行われた後、チャレンジ支援ネットワーク検討会の今後の検討の進め方及びチャレンジ・ネットワークの全体構成につい て説明が行われた。
  4. 農林水産省より女性のチャレンジ支援のための各種取組についての説明が行われた後、桜井委員及び緒方委員より 地域におけるチャレンジ支援拠点について説明が行われた。
    桜井委員
    横浜女性フォーラムは、横浜市の外郭団体である(財)横浜市女性協会が管理運営を委託されており、横浜 市の条例で男女共同参画の横浜市における拠点施設として位置づけられている。来館者は年間25~30万人、延床面積 6,000m2、職員数は財団事務局を入れて42名。情報交流事業やフォーラムの中にある様々な資源を活用した相談事業、 主婦やDV被害女性向けの再就職講座や起業創業講座、併せて自己確立講座等の就業支援等を行う学習研修事業等を 実施している。それから、市民活動支援事業として、NPO活動やボランティア活動に対する支援を行っている。各種事業 の実施に当たっては、学校、病院、生涯学習施設、NPO、ボランティア、民間企業等々と積極的に連携している。また、市 民活動支援事業として、市民活動に対する助成や自助グループへの支援を行っている。さらに、そうしたグループに対し て単に支援をするというだけではなく、その方たちが今度は市民対象の事業の実施主体になるような働きかけも行ってい る。このように、女性センターは様々な資源を有機的に使った事業を展開しており、特に最近は切実なニーズを持った地 域の女性にとって、身近な、一歩踏み出るための総合的支援の場所だというふうに考えている。
    緒方委員
    くまもと県民交流館パレアは県の直営で、生涯学習推進センター、しごと支援センター、NPO・ボランティア 協働センター、男女共同参画センター、観光物産交流スクエアという5つの機能があり、デパートの入ったビルの9、10階 に位置し、県民がより活動しやすいように最大朝8時半から夜9時半まで使用可能となっている。それぞれのセンターに対 応した県庁内のセクションとの連携も円滑に行われている。県民は男女ということを意識せず、各センターの事業を利用し ており、様々な形でそれぞれの事業がドッキングして活動している。「男女協働政経塾」では、国立大学、県立大学、私立 大学、企業団体、商工会等から講師を招いて実践的な市民講座や女性起業家支援、キャリアアップ、政治経済の問題等 に関する様々な講座を提供している。農林水産省とも連携しており、地方農政局の研修会に講師を派遣したり、年3階開 催している男女共同参画フォーラムの中で農業委員の活動や家族経営協定の推進等について情報を出し合って協力を 行っている。複合施設のメリットとして、男女共同参画センターで活躍していた女性団体がNPOボランティア協働センター を活用してNPO法人格を取得し、パレアを拠点として地域に密着した課題について活動を行い、高い評価を受けている。こ のようにパレアは、総合拠点施設として、県民の方々には大変喜ばれている。
  5. 本日の説明等について自由討議が行われた。その概要は以下のとおり。
    上條委員
    桜井委員から説明のあった再就職講座の実績や、受講料はどれくらいなのか。
    桜井委員
    受講料は11日間で1万円で、市外の方は1割増しだが、母子生活支援施設などにいるとの申請があった 場合には、減免措置も講じている。修了後の受講者については追跡調査が十分にできていないが、1ヶ月後の就業率は 3割程度。その後さらに職業訓練校等への通学や資格を取るなどして1年後に5~6割、3年後ぐらいに7、8割というとこ ろ。
    広岡委員
    各官庁からの情報提供が、エンドユーザーに届かずに途中で滞っている感じを受ける。委託事業などの情 報が、直接担い手に届くように考えることが大事ではないか。また、チャレンジに成功した人の顕彰だけでなく、地方公共 団体のおもしろい事例を知恵として紹介していく必要があるのではないか。
    緒方委員
    文部科学省の事業についての情報があったが募集期間が短いために、新規参入の場合期間内に条件が 整わないこともあった。教育関係の部署と女性団体での横の連絡が徹底していなかったため、縦に情報が流れていってし まったので、今は互いに情報を共有するようにしている。
    広岡委員
    情報が縦割りになっているため、女性センター等で利用者の意欲があるのに事業や助成金の情報が届い ていなかったのは残念だと思う。
    上條委員
    地方公共団体の委託事業への参入の際に、事業者登録やそのための実績が要求されることがあり、新規 に事業を立ち上げて参入しようとするのが困難である。新規参入者も排除せず、よいプロポーザルがきちんと評価される 仕組みを考えて欲しい。また、SRI(ソーシャル・レスポンジビリティー・インベストメント)のように、社会的に貢献する素質を 持っている団体に地方公共団体が委託事業を発注できるような仕組みも考えてほしい。事業への参入障壁ができるだけ 低くなり、実力で評価できる仕組みが重要だと思う。
    福留委員
    地域連絡協議会の役割に期待はあるが、今までは各省庁から良い情報が出ていても、それぞれの役所の 性格によって提供されていたので、うまくつながらなかった。チャレンジ支援というような共通のテーマで情報が提供され れば、いいきっかけになってつながってくる可能性もあるのではないか。また、目につくところで本当に身近な情報が届く仕 組みも工夫しなければいけない。地域連絡協議会は既存のものも多くあり、類似のものになったり重複したりしないよう、う まく機能するようにすることが重要である。
    河野委員
    情報を「ワンストップ化」することは大変有意義だと思う。その際、そのホームページを見れば何でもわかる という情報を提供していくのか、それとも個々人に注目してそれぞれフォローしていくというやり方をとるのか、これから協 議する必要がある。例えば、女性センターで、今まで再就職支援のテーマで教育を受けてきた人が、親の自営業を継ぐと か起業するという発想が出てきて、自分自身のキャリアの咲かせ方をチェンジしようとする場合、女性センターは引き続き そのようなサービスを提供できるのか、現状についてお伺いしたい。
    緒方委員
    就職やNPOなど相談窓口がいくつかあるので、自分の本当にやりたいことができる窓口を紹介するようにし ている。
    桜井委員
    「再就職講座」と言っても、まず、自分自身の興味や発揮できそうな力を知って、次に労働市場について知っ た上で、どのような仕事につくか自分で計画を立てることを目的に講座が構成されている。講座終了後は、同窓会や他の 講座への参加、ライブラリや相談窓口の利用など必要に応じて、施設の機能を様々に活用していただいている。
    河野委員
    それがキャリアアドバイスであって、重要。具体的にどうしたらいいかということやその支援もさらに各論あれ ばいいが、そこで情報がワンストップ化できるかというところがポイント。
    北村委員
    本日の議論を通じて、組織的な動脈情報がいかに末端に行くか、情報のタイムラグなどをどう処理するか、 その問題がシステムにあるのか人間にあるのかなど、今後の課題が具体的なキーワードとして出てきたと思う。
  6. 座長より今後の検討の進め方について各委員に対して確認し、了承された。