第56回国連婦人の地位委員会について

  • 内閣府男女共同参画局
  1. 第56回国連婦人の地位委員会が2012年2月27日から3月9日まで(3月15日閉会式)国連本部(ニューヨーク)で開催され、日本政府からは橋本ヒロ子日本代表をはじめ、NGO代表、内閣府、農林水産省、文部科学省、厚生労働省、国連日本政府代表部、JICA、NWECからなる代表団が出席した。
  2. 委員会期間中は、「農山漁村女性のエンパワーメント及び貧困・飢餓撲滅・開発・今日的課題における役割」をメインテーマとして、各国代表や国連の関係機関、NGO代表等によるステートメントの実施、ハイレベル円卓会合や対話型専門家パネルの開催、合意結論や決議についての協議等が行われた。
  3. 橋本日本代表は3月2日にステートメント(英語 [PDF形式:125KB]別ウインドウで開きます/仮訳 [PDF形式:171KB]別ウインドウで開きます) を行った。ステートメントでは、第3次男女共同参画基本計画において「活力ある農山漁村の実現に向けた男女共同参画の推進」を重点分野として掲げていること、「家族経営協定」の普及、「6次産業化」の推進、「女性起業家枠」の設定等、女性の活躍に向けた支援の充実強化等を述べた。また、国際機関との連携によるジェンダー主流化への支援も重視し、UN Womenの活動に対し、積極的に貢献していく考えを表明した。
  4. 我が国のNGOも積極的に参加し、国際婦人年連絡会、国連NGO国内婦人委員会、日本女性監視機構主催、国連日本政府代表部後援で、3月1日、「災害・復興とジェンダー平等―東日本大震災と津波」と題するサイドイベントを開催、また、(社)農山漁村女性・生活活動支援協会主催で、3月1日、「食料の安全保障と持続的な発展における女性の役割:農村と都市の協力」と題するパラレルイベント、(財)アジア女性交流・研究フォーラム主催で、3月2日、「日本の農村女性のエンパワーメント―経済のグローバル化と東日本大震災の影響下でー」と題するパラレルイベント、特定非営利法人ヒューマンライツ・ナウ、日本弁護士連合会主催で、3月7日、「3.11から1年 東日本大震災と原子力発電所事故の影響を受けた地方女性たちの現状」と題するパラレルイベントをそれぞれ開催した。
  5. 今回の委員会の主な成果として、以下の決議等が採択された。なお、合意結論については、会期最終日になっても協議が終了しなかったため、翌週も協議が続いた。しかし、一部につき各国間の意見の相違が埋まらず合意に至らなかったため、今会期の合意結論は不採択となった。

決議等

ア)
自然災害におけるジェンダー平等と女性のエンパワーメント(日本提案、日本を含む50か国が共同提案国)(英語 [PDF形式:155KB]別ウインドウで開きます/仮訳 [PDF形式:130KB]別ウインドウで開きます)
  • 女性の参画や子ども、高齢者、障害者等の脆弱な人々への配慮の必要性とともに、新たな社会の再構築プロセスにおいて、それらの人々が参画することで包摂型の社会づくりを行うことの重要性を強調。
  • 女性や子育て家庭の視点やニーズへの配慮、ジェンダーに配慮した復興プロジェクトの策定・実施。
  • 女性に対する暴力への特別な配慮と人身取引を含む搾取の予防。暴力被害者の保護、法的その他のサービスの提供。
  • 性別や年齢別での調査を行い、データを整備し、記録し、好事例を共有するとともに、防災計画やマニュアル等に活用。
  • 女性ニーズに配慮するための女性ボランティアの役割の重要性を認識。
イ)
女性性器切除(FGM)の撲滅
ウ)
パレスチナ女性の状況及びその支援
エ)
紛争下で捕虜とされた女性・児童及び拘置された者の釈放
オ)
女性のエンパワーメントを通した妊産婦死亡・疾病の撲滅
カ)
先住民女性:貧困及び飢餓撲滅のための重要なアクター
キ)
女性、女児とHIV及びAIDS
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