女性に関するASEAN+3委員会(ACW+3)

女性に関するASEAN委員会(ACW:ASEAN Committee on Women)は、ASEAN(東アジア諸国連合、現在の加盟国はブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)に設けられている事務レベル会議の一つであり、2009年から、日本、中国、韓国の3か国を招いてACW+3会議を開催しています。

  • ■第15回会合(2023年9⽉ 議⻑国︓マレーシア、オンライン開催)
    • 「よりよい明日に向けた女性の活躍」をテーマに開催され、⽇本からは牧野将宏内閣府男⼥共同参画局総務課企画官が出席し、⽇本の取組等について報告を⾏いました。
      会合では、女性活躍推進を加速していく各国の取組やASEAN諸国における男女平等の推進と女性の活躍に向けた取組が共有され、今後もASEAN諸国が、ともにより良い社会の実現に向けて努力していくことが強調されました。
  • ■第14回会合(2022年9⽉ 議⻑国︓ラオス、オンライン開催)
    • 「女性に対する暴力撤廃における国際・地域という枠組みでの実施」をテーマに開催され、⽇本からは有松沙綾⾹内閣府男⼥共同参画局上席政策調査員が出席し、⽇本の取組等について報告を⾏いました。
      会合では、家庭内暴力やオンライン性暴力など女性に対するあらゆる形態の暴力撤廃に向けた各国の取組が共有されるとともに、暴力の要因となる社会規範や差別、偏見も取り除く必要性があることが強調されました。
  • ■第13回会合(2021年10⽉ 議⻑国︓インドネシア、オンライン開催)
    • 「ASEAN女性の競争力向上のためのデジタル経済と金融包摂」をテーマに開催され、⽇本からは有松沙綾香内閣府男⼥共同参画局上席政策調査員が出席し、⽇本の取組等について報告を⾏いました。
      会合では、デジタル分野における女性参画及び女性の経済的エンパワーメントの重要性が強調されるとともに、同分野における各国の取組等について知⾒の共有がなされました。
  • ■第12回会合(2020年12月 議長国:カンボジア、オンライン開催)
    • 「女性のリーダーシップと政治参画の促進」をテーマに開催され、日本からは新津茉莉花内閣府男女共同参画局上席政策調査員が出席し、日本の取組等について報告を行いました。
      会合では、女性の政治・経済分野への参画の現状や取組、好事例等についてASEAN各国も含めて知見の共有がなされました。
  • ■第11回会合(2019年10月ブルネイ・ダルサラーム・バンダル・スリ・ブガワン)
    • 「変化の担い手としての若年女性の強靭性の向上」をテーマに開催され、日本からは吉田真晃内閣府男女共同参画局総務課企画官が出席し、日本の取組等について報告を行いました。
      会合では教育、就業等幅広い分野における若年女性の活躍についてASEAN各国も含めて知見の共有がなされました。
  • ■第10回会合(2018年10月ベトナム・ハノイ)
    • 「女性と女児のための社会保障:ASEANヴィジョン2025に向けて」をテーマに開催され、日本からは吉田真晃内閣府男女共同参画局総務課企画官が出席し、日本の取組等について報告を行いました。
      会合では、ASEANヴィジョン2025に向け、複合的な困難に置かれている女性を含む全ての女性に対する更なる社会保障の強化についてASEAN各国も含めて知見の共有がなされました。
  • ■第9回会合(2017年9月 プーケット・タイ)
    • 「持続可能な発展に向けたジェンダー平等と女性・女児のエンパワーメントの達成」をテーマに開催され、日本からは石橋英宣内閣府男女共同参画局男女共同参画推進官が出席し、日本の取組等について報告を行いました。

      会合では、高齢女性への支援、様々なコミュニティにおける女性支援、職場における女性登用支援、ジェンダー予算の実施状況等についてASEAN各国も含めて知見の共有がなされました。

      (参考)日本からの資料 カントリープレゼンテーション [PDF形式:1.36MB]別ウインドウで開きます

  • ■第8回会合(2016年10月 シンガポール)
    • 「ASEANの社会規範の変更を通じた女性のリーダーシップ促進」をテーマに開催され、日本からは羽白淳男女共同参画局推進課積極措置政策調整官が出席しました。

      日本からは、女性の職業生活における活躍を推進するために、2016年4月に完全施行された女性活躍推進法などについて報告を行い、ASEAN諸国から高い関心が示されました。

      (参考)日本からの資料 カントリープレゼンテーション [PDF形式:1.39MB]別ウインドウで開きます

  • ■第7回会合(2015年10月 マニラ・フィリピン)
    • 「ASEAN地域ビジョン2015における男女共同参画と女性のエンパワーメントの成果について」をテーマに開催され、日本からは赤木外務事務官が出席し、日本の取組等について報告を行いました。

      会合では、ASEAN諸国から、世界でも先行して少子高齢化が進んでいる日本の状況について多くの質問やコメントがなされました。また、議長国であるフィリピンから、日本の「女性が輝く社会」に向けた取組への評価と、ASEANでも「女性が輝く社会」を構築していきたい旨の発言がありました。

      (参考)日本からの資料 カントリープレゼンテーション [PDF形式:915KB]別ウインドウで開きます

  • ■第6回会合(2014年10月 ミャンマー・ヤンゴン)
    • 「2015年以降のASEANにおける男女共同参画に向けた取組の加速」をテーマに開催され、日本からは澤井景子内閣府男女共同参画局男女共同参画推進官が出席し、日本の取組等について報告を行いました。

      会合では、テーマについて、会合参加国により議論が行われました。先だって開催されたACWにおける議論も踏まえ、2015年以降の優先課題として、災害時における男女共同参画、経済分野における女性のエンパワーメント、高齢女性の脆弱性、政治分野における女性の参画、女性に対する暴力等が挙げられ、各国より、自国においての経験やベストプラクティス等を紹介しました。

      我が国に対しては、総理のリーダーシップの下での積極的な女性活躍推進の取組、災害時における我が国の経験等について高い関心が示されました。

      (参考)日本からの資料 カントリープレゼンテーション [PDF形式:838KB]別ウインドウで開きます

  • ■第5回会合(2013年12月 マレーシア・クアラルンプール)
    • 「ASEANにおける女性の経済的エンパワーメントの強化」をテーマに開催され、日本からは澤井景子内閣府男女共同参画局男女共同参画推進官が出席し、日本の取組等について報告を行いました。

      会合では、テーマに基づいてASEAN各国から報告が行われ、課題として、社会制度や慣行の背景にある固定的な性別役割分担意識の解消が最重要であり、トップのリーダーシップ及びモニタリングの仕組みの重要性が強調されました。また、我が国に対しては、女性の活躍促進に取り組む企業へのインセンティブ付与等の仕組み(税制、公共調達等)、や経済界への要請の取組について関心が集まりました。

      (参考)日本からの資料 カントリープレゼンテーション [PDF形式:850KB]別ウインドウで開きます

  • ■第4回会合(2012年10月 ラオス・ビエンチャン)
    • 「ジェンダーの視点と環境の持続可能性に関するASEAN女性のパートナーシップの促進」をテーマに開催され、日本からは武川恵子内閣府大臣官房審議官が出席し、日本の取組等について報告を行いました。

      また、会合では、テーマに基づいて、ASEAN各国から報告が行われましたが、ASEAN諸国は、自然災害に見舞われる可能性が高いため、環境の持続可能性は、災害対策、気候変動対策に係るという報告が大勢を占めました。課題としては、エコシステム、エコフレンドリーの理解促進を含む職業訓練等能力技能形成、女性起業家のためのマイクロクレジット等資金へのアクセスの改善等が挙げられ、女性のおかれた状況に対する認識や女性のニーズ等に対する配慮が、災害時にはより必要となるため、トップのコミットメントは最重要だが、女性団体やNGOを巻込むことが重要等の情報共有が行われました。

      (参考)日本からの資料 カントリープレゼンテーション [PDF形式:248KB]別ウインドウで開きます

      なお、「第1回女性に関するASEAN閣僚級会合」も併せて開催され、同会合に、日本、中国及び韓国の閣僚級が招待されたところ、我が国からは中塚内閣府特命担当大臣(男女共同参画)が出席し、今後の東アジア地域における男女共同参画に関する閣僚級会合の整備を含む協力体制等について協議を行いました。

  • ■第3回会合(2011年10月 インドネシア・ボゴール)
    • 「ジェンダー平等に関する立法を通じたミレニアム開発目標(MDGs)達成加速に向けたジェンダー格差是正」をテーマに開催され、日本からは中垣陽子内閣府男女共同参画局調査課長が出席し、日本の取組等について報告を行いました。

      また、会合では、先だって開催されたACWにおいて、2010年までの前計画に続く2011~2015年のACW行動計画が策定されたことが紹介されました。同計画では、ASEANにおけるジェンダー平等の推進状況について、【1】国による差はあるものの概して成果の出ている分野(人口男女比等)と、【2】更なる挑戦を必要とする分野(ケアワーク・無償労働等)が混在している、と総括した上で、人間開発、社会福祉と保護、社会的公正と権利、環境の持続可能性確保、ASEANアイデンティティーの構築、発展格差の縮小を優先分野とする今後の具体的な活動が取りまとめられています。

      (参考)日本からの資料  カントリープレゼンテーション [PDF:248KB]別ウインドウで開きます カントリーペーパー [PDF:167KB]別ウインドウで開きます

  • ■第2回会合(2010年11月 カンボジア・シェムリアップ)
    • 「ジェンダー主流化とジェンダー予算化、その成果、格差、挑戦」をテーマに開催され、日本からは高村静内閣府男女共同参画局男女共同参画分析官が出席し、日本の取組等について報告を行いました。

      また、会合では、テーマに基づいて、ASEANの会合参加各国から報告がされましたが、ASEAN諸国からは、女性のおかれた状況に対する認識や女性のニーズ等に対する配慮が、政治分野や司法分野、また経済社会計画の中に取り入れられるよう努力がなされてきたことによって、特に国連ミレニアム開発目標(MDGs)に盛り込まれた教育や健康分野において女性の状況が改善してきた事例などが報告されました。課題としては、男女共同参画を定める法的枠組みの欠如や、根強く残る性別役割分担意識、また男女の置かれた状況を把握するためのデータや分析力の不足などが挙げられました。

      ジェンダー予算化に関しては、海外からのODA基金の相当部分を男女共同参画支援のために確保・活用し、施策の事前・事後の監査を行う取組(フィリピン)や、男女共同参画の推進のために必要な施策を検討する調査を行った上で、女性の職業能力の開発や育児休業制度導入支援などの重点施策への予算を確保する取組(マレーシア)などが報告されました。

      (参考)日本からの資料  カントリープレゼンテーション [PDF:367KB]別ウインドウで開きます カントリーペーパー [PDF形式:62KB]別ウインドウで開きます

  • ■第1回会合(2009年11月 ブルネイ ダルサラーム・バンダルスリベガワン)
内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
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