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平成14年度「男女共同参画グローバル政策対話」の開催

 内閣府では、平成12年6月に開催された国連特別総会「女性2000年会議」の成果を踏まえ、我が国と共通の課題をもつ諸外国の男女共同参画分野における有識者を招へいし、政策対話を実施することを通じて、グローバルな視点に立った男女共同参画社会の形成を促進することを目指して、標記の国際シンポジウムを開催した。
  昨年度から始まり、2回目となる今回は、平成14年12月4日から9日までの日程で海外より有識者を招へいし、東京と秋田の2か所において実施した。
 【東京会議】
  東京会議は約180名の参加者を得て、市ヶ谷にある国際協力事業団(JICA)国際協力総合研修所において行われ、米田建三内閣府副大臣からの挨拶により開会した。まず、坂東内閣府男女共同参画局長による基調講演「欧州における男女平等への取組」が行われ、欧州連合(EU)と欧州評議会(CE)における取組の経緯や施策などについて発表が行われた。
  その後、コーディネーターの目黒依子上智大学教授のリードにより、3つのテーマのパネルディスカッションと総括ディスカッションが行われた。
  まず1つ目のパネル「女性に対する暴力の根絶に向けて」では、男女共同参画会議「女性に対する暴力に関する専門調査会」委員の林陽子弁護士とチリ・女性の地位向上開発財団の地域プログラムコーディネーターのトロ・バリエントス・ロサーナ・ヒメーナ氏がパネリストとなり、日本における女性に対する暴力撤廃に向けた取組の進展報告やチリにおける女性への暴力の現状報告がされ、女性に対する暴力の根本的な解決には女性の地位向上が不可欠な点が指摘された。
  2つ目のパネル「ICT(情報通信技術)と女性の地位向上・エンパワーメント」では、国連アフリカ経済委員会元コーディネーターのナンシー・ジェーン・ハフキン氏より、途上国を中心に経済的理由や社会的固定観念により女性がICTへアクセスすることが限定されている現状について報告されるとともに、韓国淑明女子大学のキム・ギョ・ジョン教授から、韓国における男女間のデジタル・デバイド(情報機器によって生じる経済格差)の現状と政府の是正策を紹介。日本IBM魔フ渡辺善子理事からは自社女性社員の能力向上はもとより家庭と仕事の両立を目指した新しい働き方などの事例紹介があった。また、ICTは、社会・経済面での格差を縮め、女性の能力構築に最も有効な手段であることが主張された。
  また、3つ目のパネル「メディアへの女性の参加」ではパネリストとして、国際メディアコンサルタントのマーガレット・ギャラハー氏から、女性に関する固定観念をメディアが増幅しているなどの現状について事例をもって紹介。同じくパネリストの村松泰子東京学芸大学教育学部教授から主流メディアへの女性のアクセスについて日本の現状と課題、方策について報告があった。また、両氏からマスコミにおける意思決定レベルへの女性の参画率が低いことが指摘されるとともに、ポジティブ・アクションの必要性が指摘された。
  これら3つのテーマを包括した総括パネルディスカッションでは、会場からの質問を中心に、宗教という社会に深く根ざした価値観から生じるDV(ドメスティック・バイオレンス)に対する取組、理工系に進む女性が少ない理由と今後の望ましい対応、マスコミに対するガイドライン導入の必要性等の話題について、パネリストとフロアが一体となって議論が行われた。
 【秋田会議】
  秋田会議は、県民約320名の参加を得て秋田市文化会館において行われ、佐藤内閣府男女共同参画局総務課長と西村哲男秋田県出納長の挨拶で開会した。
  始めに、佐々木尚毅秋田桂城短期大学助教授のコーディネートにより海外パネリスト4名の基調報告が行われた。
  この後、会場を3つの分科会に分け、第1分科会を「女性に対する暴力の根絶に向けて」、第2分科会を「メディアにおける女性」、第3分科会を「情報通信技術と女性」と題してそれぞれテーマごとに討論を行った。
  第1分科会では山田正行秋田大学教授によるコーディネートで前述のトロ・バリエントス氏、藤盛節子秋田県男女共同参画審議会会長、佐藤重秀前秋田県男女共同参画推進懇話会会長がパネリストとして議論を行い、暴力は繰り返されるものとし「女性に対する暴力の根絶」には教育が重要なポイントであるとのまとめがなされた。
  第2分科会では澤井セイ子秋田大学教授がコーディネーターを務める中で、前述のマーガレット・ギャラハー氏、高橋浩丈秋田魁新報社論説委員、佐藤万里子秋田県女性議会の会事務局長がパネリストとして議論を行い、メディアにおける女性の地位向上を図るためにはメディアを使うマスコミ側だけでなく、受け手側も意識していなければならないとのまとめがなされた。
  第3分科会では武田和時秋田県立大学教授のコーディネートにより、前述のナンシー・ジェーン・ハフキン氏、キム・ギョ・ジョン教授、渡辺奈里子システムポート鱒齧ア取締役、前健一秋田県情報企画課長がパネリストとして議論を行い、女性が社会・経済的格差を縮めるために必要なICTスキル習得の必要性とその展開を模索、ICTは女性のエンパワーメントに有効な手段であるとのまとめがなされた。
  なお、秋田会議では、この日地元実行委員会による交流会が行われ、郷土芸能などの披露もあり、内外パネリスト、県民一体となって懇親が深められた。




女性に対する暴力に関するシンポジウムの開催

  内閣府では、女性に対する暴力をなくす運動の一環として、平成14年11月25日、イイノホール(東京都千代田区)において、「女性に対する暴力に関するシンポジウム」を開催した。当日は、全国各地から男女共同参画行政担当者、一般参加者等約400人が参加した。
  坂東内閣府男女共同参画局長による開会あいさつの後、島野穹子つくば国際大学教授から「『配偶者暴力防止法』施行後1年を振り返って」と題し、法律施行後の状況などについて基調講演が行われた。続いて、前田雅英東京都立大学教授から「女性に対する暴力をめぐる近年の動向について〜売買春を中心に〜」と題し、売買春の実情などについて基調講演が行われた。さらには、太田幸夫多摩美術大学教授より「女性に対する暴力根絶のためのシンボルマークについて」と題し、特別講演が行われた。(※)
  その後、林陽子弁護士をコーディネーターに、前田教授、「女性の家サーラー」の武藤かおり氏、弁護士で京都YWCA・APTでトラフィッキング問題に携わっている吉田容子氏をパネリストにそれぞれ迎え、「女性の人身売買(トラフィッキング)の現状と課題について」をテーマにパネルディスカッションが行われた。我が国における女性の人身売買取引の実態や被害者の保護、トラフィッキングの防止に向けた今後の課題などについて討論がなされ、会場からも熱心な質疑、意見が寄せられた。

女性に対する暴力に関するシンポジウムの開催

 (※)「女性に対する暴力根絶のためのシンボルマーク」
  内閣府では、本年6月、夫・パートナーからの暴力、性犯罪、売買春、セクシュアル・ハラスメント、ストーカー行為等の女性に対する暴力根絶のためのシンボルマークを決定した。
  同シンボルマークは、多摩美術大学の太田教授が補正を行ったもので、女性の表情、握りしめたこぶし、クロスさせた腕により、女性に対する暴力を断固として拒絶する強い意志を表している。
  内閣府では、同シンボルマークのピンバッジを作製し、広報等に活用している。

女性に対する暴力根絶のためのシンボルマーク




国の審議会等における女性委員の登用の促進について

 国の審議会等における女性委員の割合については、現在、平成12年8月15日に男女共同参画推進本部が決定した「国の審議会等における女性委員の登用の促進について」に基づき、「平成17年(西暦2005年)度末までのできるだけ早い時期に」「30%を達成する」ことを目指している。今回、内閣府男女共同参画局は、平成14年9月30日現在の国の審議会等における女性委員の参画状況について調査を行った。
  平成13年9月30日現在の結果と今回の結果を比較すると、審議会数は98から100に、委員数は1,717人から1,715人に、女性委員は424人から429人に増加した。国の審議会等において女性委員が占める割合は、25.0%となり、平成13年9月30日現在より0.3ポイント上昇した。
  審議会等のうち、女性委員を含む審議会等の割合は97.0%であり、女性委員の割合が30%以上の審議会等は25で、全体の25.0%(平成13年9月30日現在では21、全体の21.4%)となった。
  委員の種類別に女性の参画状況をみると、職務指定委員4.0%、団体推薦委員14.8%、その他の委員26.8%(平成13年9月30日現在は、それぞれ1.8%、14.4%、26.4%)であった。
  審議会等において特別の調査事項を調査審議するために通常の委員の他に置かれる専門委員等については、通常委員の目標(30%)には含まれていないが、女性委員の割合は11.5%(平成13年9月30日現在、10.6%)となっている。




国家公務員採用I種試験等による内定状況について

 国家公務員採用I種試験等による平成15年度の採用内定状況が平成14年11月7日に内閣官房長官から発表され、各府省の採用内定数は昨年度より3.9%増の632人となった(平成14年11月1日現在)。
  また、事務系区分(行政・法律・経済)における女性の採用内定数は増加し、事務系区分全体に占める女性の割合は、昨年度と同程度の18.3%となった。



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