理工チャレンジ 女子中高生・女子学生の理工系分野への選択

先輩からのメッセージ

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先輩に質問!
池田つぼみさん プロフィール写真
  • 池田 つぼみ さん
  • PwCコンサルティング合同会社 テクノロジーコンサルティング部門

コンサルティング会社、システム開発会社でプログラミングを経験したあと、現職ではコンサルタントとして、システムセキュリティの評価や、セキュリティ強化のための組織的な取り組みの支援などを行っています。
大学・大学院では生物学専攻で、主に神経と行動・習性の関係に着目した研究を行っていました。

理工学系分野を選択した時期・理由

私の高校では、2年次に文理選択がありましたが、当時はまだ明確にやりたいことが決まっていませんでした。将来興味を持つ分野ができた時のために進路を狭めたくなかったため、「理系から文系への転向の方が逆よりも簡単」という話を聞き、理系を選択しました。このように選択した理系ですが、高校の授業で生物にすっかりハマってしまいました。生きているとはどういうことか、生命はどこから来たのか。漫然と過ごしている今この時にも、私の体の中では大小様々なメカニズムが絶えず動き、私を維持している。それは太古の昔から連綿と私に続いてきたものである。思春期の「自分探し」と相まって、「自分」という生命を動かしている論理を見出すことが最高にエキサイティングに思え、生物学を専攻することに決めました。

現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ

生物学とシステムは全く関係ないように思えますが、生命もシステムも、論理の集合で動く「系(System)」としての面白さを持っています。生命には自然科学としての複雑な論理の美しさがありますが、システムの素晴らしい点は、論理を自分で書いて動かせること、他の人が書いた論理からその人の意図や悩みが読み取れることです。システムは企業がやりたいこと、重要と感じていることを実現させるため、実際に動く力です。ビジネスの世界では、何を意図しているのか、実際に何が起こっているのかを把握することが難しいことが多々あります。システムを観察することで、ビジネスがどのように動き、何を成したいのかを明示的に読み取れること、またそのシステムを守るための論理を自分で構築できることが、現在の仕事の最大の魅力です。

女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ

好きな勉強、就きたい職業、悩み多き時期だと思います。理系の先輩として言えることは、文理の別や性別が活躍においてマイナスにはならないということと、今どのような進路を選んだとしても、他のことを学べなくなることはないということです。むしろ、理系だから、あるいは女性だからという枠にとらわれず、幅広い視点をもって色々なことを学んでいってください。いわゆる「学際」的な考え方とも通じますが、皆さんが何を学ぶにせよ、1つの(既存の)学問分野で描きたい世界を描ききれることは少なく、他の分野の力を借りることになると思います。逆に言うと、どういう分野でどのようなことをしているのかが分かってさえいれば、その分野の専門家の力を借りて自分のしたいことができる時代に来ていると思います。理系の進路を選んだとしても、文系の勉強も好きなら、どちらも捨てる必要はありません。好きなことを思う存分学んでください。

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