コラム5 「理工系女子を目指そう!~Robogals Kagoshima~」

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コラム5

「理工系女子を目指そう!~Robogals Kagoshima~」


(独立行政法人国立高等専門学校機構 鹿児島工業高等専門学校)

Robogalsのロゴ

(C) 2017 Robogals Kagoshima

独立行政法人国立高等専門学校機構鹿児島工業高等専門学校は,昭和38(1963)年4月に鹿児島県に設置された高等専門学校である。1,073名の学生のうち,女子学生は124名1と少ないが,理工系女子を増やすため,Robogals(ロボギャルズ)の活動に学校を挙げて取り組んでいる。

Robogalsは,工学分野に興味を持つ女子を育てることを目的に,平成20(2008)年にオーストラリア・メルボルン大学の学生が設立した国際的ボランティア団体である。オーストラリアに本部(RobogalsGlobal)があり,ヨーロッパ,アフリカ,北米,アジア太平洋地域など世界中に30を超える支部が設立されている。Robogals Kagoshima(ロボギャルズ鹿児島)は,平成29(2017)年5月に,日本で3番目の支部として鹿児島工業高等専門学校の女子学生13名によって発足した。現在2は,本科2年生から専攻科1年生までの13名の女子学生が活動に参加している。

Robogals Kagoshimaの主な活動は,技術者を目指す理工系女子を増やすことを目的とした,小中学生対象のワークショップの開催である。発足以来,鹿児島県内の様々なイベントに参加をし,男子・女子を問わず小中学生にロボットのプログラミング等について教えている。参加した小中学生や保護者には好評であるが,中には「内容が難しい」という声が寄せられることもある。そのような声を受けて,参加者の年齢に応じて分かりやすく教えるように心がけたり,同じ内容のワークショップを複数回行う場合に面白い取組になるように工夫を重ねたりしながら,学生自身がワークショップの方向性について話し合い,より良い取組になるように日々模索している。

Robogals Kagoshimaの活動は鹿児島県内に留まらず,海外との交流も行っている。平成29(2017)年9月には,代表として3名の学生が,オーストラリアのシドニーで開催されたRobogalsの世界会議(Robogals SINE 2017)に出席し,新支部設立から4か月間の活動に関する報告を行った。また,平成30(2018)年11月には,2名の学生が英国を訪問し,小中学生の理解を助ける発問の仕方やプログラミングの新しい教え方について学んだ。

メンバーがRobogalsに参加したきっかけとしては,ロボットへの興味の他に,海外との交流がある点,子供達に教えることができる点に魅力を感じたことが挙げられた。Robogalsの活動はボランティアであり,また他の部活動等に取り組んでいる学生も多いため,活動を継続的に行っていくことは決して容易なことではない。しかしながら,Robogalsの活動は学生自身にとってもより良い経験になっており,小中学生の将来の選択肢を広げる機会に携わるという貴重な体験でもあるので,メンバーそれぞれが,誇りを持って活動をしている。

今後,Robogals Kagoshimaは,理工系女子を増やすことだけでなく,全国各地にRobogalsの取組を広げていくことを目標に,活動を続けていく。

Robogals Kagoshima(ロボギャルズ鹿児島)のワークショップの写真1

Robogals Kagoshima(ロボギャルズ鹿児島)のワークショップの写真2

1本科(1~5年生)及び専攻科(1~2年生)の平成30(2018)年4月現在の学生数。

2平成31(2019)年2月現在。