第1節 意識改革と政策・方針決定過程への女性の参画の拡大

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第7章 活力ある農山漁村の実現に向けた男女共同参画の推進

第1節 意識改革と政策・方針決定過程への女性の参画の拡大

1 意識と行動の変革

農林水産省では,活力ある農山漁村の実現や固定的な性別役割分担意識の解消に向けて,女性の役割を適正に評価し,農山漁村に暮らす男女が,自分の生き方を自由に選択し,自分の人生を自身で設計・実現していくことができるよう,「農山漁村女性の日」(毎年3月10日)を中心とした関係団体による記念行事の開催,地域における優良な女性の取組や女性登用に積極的な組織の表彰への支援等,男女共同参画社会の形成に向けた普及啓発等を推進した。

また,「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し,栄養バランスにすぐれた「日本型食生活」の実践に結び付く食育を推進した。

2 政策・方針決定過程への女性の参画の拡大

農林水産省では,「食料・農業・農村基本計画」(平成27年3月閣議決定)や,農業協同組合法等の一部を改正する等の法律(平成27年法律第63号)による改正後の農業委員会等に関する法律(昭和26年法律第88号)及び農業協同組合法(昭和22年法律第132号)(平成28年4月施行)において,農業委員会の委員,農業協同組合の役員について,年齢及び性別に著しい偏りが生じないよう配慮しなければならない旨の規定が置かれたことを受けて,農山漁村における女性の政策・方針決定過程への参画拡大を促進するため,全国各地における女性農業委員の研修会や改正農業協同組合法に係る説明会の開催,女性の登用状況の調査・公表,女性の登用促進に向けた推進活動等を実施した。

また,農業・農村において重要な役割を果たしている女性の意見が,地域の方針決定に着実に反映されることが重要であるため,人・農地プランの策定に当たっては,集落・地域における話合いや,市町村における検討会への女性農業者の参画を義務づけるとともに,その割合を30%以上にすることを目指すなど,地域の方針決定過程への企画・立案段階からの女性の参画を促進した。