第1節 教育をめぐる状況

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第1節 教育をめぐる状況

(女子の大学進学率は長期的に上昇傾向)

平成27年度の学校種類別の男女の進学率を見ると,高等学校等への進学率は,女子97.0%,男子96.2%と,女子の方が若干高くなっている。大学(学部)への進学率は,女子47.4%,男子55.4%と男子の方が8%ポイント高い。女子は全体の9.3%が短期大学(本科)へ進学しており,これを合わせると,女子の大学等進学率は56.6%となる。近年,大学(学部)への女子の進学率が上昇傾向にある一方で,短期大学への進学率は6年度の24.9%をピークに低下傾向にある。

大学(学部)卒業後,直ちに大学院へ進学する者の割合は,平成27年度では女子5.8%,男子14.8%となっている(I-6-1図)。

なお,文部科学省「学校基本調査」によると,平成27年度における高等教育段階の女子学生の割合は,大学(学部)44.1%,大学院(修士課程)30.4%,大学院(博士課程)33.1%となっている。

I-6-1図 学校種類別進学率の推移別ウインドウで開きます
I-6-1図 学校種類別進学率の推移

I-6-1図 [CSV形式:3KB]CSVファイル

(修士課程及び専門職学位課程における社会人の学び直しの状況)

修士課程の社会人入学者に占める女子学生の割合を見ると,平成27年度は半数近い48.6%を占め,12年度からの15年間で10%ポイント以上上昇している。

一方,仕事により直結した学位と言える専門職学位課程への社会人入学者に占める女子学生の割合は,平成27年度は26.4%であり,16年度以降,おおむね横ばいとなっている(I-6-2図)。

I-6-2図 社会人大学院入学者数(男女別)及び女子学生の割合の推移別ウインドウで開きます
I-6-2図 社会人大学院入学者数(男女別)及び女子学生の割合の推移

I-6-2図 [CSV形式:1KB]CSVファイル

(高等教育在学率の国際比較)

我が国の女性の高等教育在学率は,他の先進国と比較して低い水準になっている。また,多くの国では,男性より女性の在学率が高くなっているが,我が国,韓国及びドイツでは男性より女性の在学率が低くなっている(I-6-3図)。

I-6-3図 高等教育在学率の国際比較別ウインドウで開きます
I-6-3図 高等教育在学率の国際比較

I-6-3図 [CSV形式:1KB]CSVファイル

(専攻分野別に見た男女の偏り)

平成27年度における専攻分野計での大学(学部)及び大学院(修士課程)における女子学生の割合は,それぞれ44.1%,30.4%となっている。専攻分野別に見ると,人文科学,薬学・看護学等及び教育等では女子学生の割合が高い一方,理学及び工学分野等では女子学生の割合が低く,専攻分野によって男女の偏りが見られる(I-6-4図)。

なお,文部科学省「学校基本調査」(平成27年度)によると,博士課程では,人文科学や教育分野を専攻する学生に占める女子学生の割合が高い。また,法科大学院では28.5%が女子学生となっている。

I-6-4図 大学(学部)及び大学院(修士課程)学生に占める女子学生の割合の推移(専攻分野別,平成27年度)別ウインドウで開きます
I-6-4図 大学(学部)及び大学院(修士課程)学生に占める女子学生の割合の推移(専攻分野別,平成27年度)

I-6-4図 [CSV形式:1KB]CSVファイル

(上位の職で少ない女性教員の割合)

初等中等教育について,平成27年度における女性教員の割合を見ると,小学校では全教員に占める女性の割合が6割以上となっているが,中学校,高等学校と教育段階が上がるにつれて,その割合は低くなっている。また,教頭以上に占める女性の割合は上昇傾向にあるものの,教諭に比べると依然として低い。

さらに,平成27年度における大学及び大学院,短期大学の全教員に占める女性の割合を見ると,短期大学では52.1%であるが,大学及び大学院では23.2%にとどまっており,特に教授等に占める女性の割合が低い(I-6-5図)。

I-6-5図 本務教員総数に占める女性の割合(教育段階別,平成27年度)別ウインドウで開きます
I-6-5図 本務教員総数に占める女性の割合(教育段階別,平成27年度)

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