第1節 生涯を通じた男女の健康の保持増進

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第11章 生涯を通じた女性の健康支援

第1節 生涯を通じた男女の健康の保持増進

1 健康寿命の更なる延伸

厚生労働省では,健康増進法(平成14年法律第103号)等を踏まえ,今後10年間の国民健康づくり運動を推進するため,がん,糖尿病等のNCDs(非感染性疾患)の予防等の具体的な目標等を明記した「健康日本21(第二次)」を平成25年4月から推進するなど,生活習慣病対策の一層の推進を図っている。また,22年度から,運動,食生活,禁煙に焦点を当てた国民運動として「スマート・ライフ・プロジェクト」を実施し,民間企業と連携した職域における取組や,企業の経済活動等を通じた生活習慣病対策の更なる推進に取り組んでいる。

2 地域における医療体制の整備

厚生労働省では,地域で必要な医療を受けられる社会を実現するため,医師の確保や地域・診療科における偏在の問題や,救急医療等に対する不安の解消等に取り組んでいる(第9章第1節3(2)参照)。

3 生涯を通じた健康の保持増進のための健康教育,健康相談,普及啓発,健康診査・指導等の推進

厚生労働省では,全国の女性関連施設等が行う女性就業促進支援事業が効果的かつ効率的に実施され,全国的な女性の健康保持増進のための支援施策の充実が図られるよう,相談対応や講師派遣等を実施している。

また,生涯を通じた健康の保持のために,「女性の健康週間」を創設し,行政や関係団体等社会全体で女性の健康づくりを支援している。

文部科学省では,学校において,健康教育を実施するとともに,児童生徒の現代的健康課題に対応するため,地域の実情を踏まえた医療機関との連携等,課題解決に向けた計画の策定,それに基づく具体的な取組に対して支援を行う事業を実施している(第4章第2節2参照)。

4 女性の健康づくり支援

(1)女性の健康保持のための事業等の充実

厚生労働省では,平成26年度には,全国56ヵ所において女性健康支援センター事業を実施し,女性の心身の健康に関する相談指導や情報提供等の支援を行っている。

(2)成年期,高齢期における女性の健康づくり支援

厚生労働省では,平成25年から「健康日本21(第二次)」を推進するなど,生活習慣病対策の一層の推進を図っている(本節1参照)。

また,女性が生涯を通じて健康で明るく,充実した日々を自立して過ごすことができるよう,女性の様々な健康問題を社会全体で総合的に支援する必要があることから,毎年3月1日から同月8日までを「女性の健康週間」と定め,国及び地方公共団体,関係団体等社会全体が一体となって各種の啓発事業及び行事等を展開している。

さらに,生涯を通じた女性の健康支援事業では,保健所,保健センター等において,女性の健康をめぐる様々な問題について気軽に相談できる体制を引き続き整備するとともに,ライフステージに応じた健康課題について健康教育等を実施している。

5 食育の推進

内閣府では,ライフステージに応じた間断ない食育を推進するため,平成24年5月に作成した「食育ガイド」を通じて日々の食事の改善や生涯にわたって心と身体の健康を維持できる「生涯にわたる食の営み」等を示し,一人一人が自ら食育に関する取組を実践できるよう普及啓発に努めた。