実質的な男女労働者間の均等を確保するためには，男女労働者間に事実上生じている格差の解消を目指す企業の自主的かつ積極的な取組である，ポジティブ・アクションが不可欠である。このため，厚生労働省では，企業が具体的な取組を行うことができるよう，必要な助言及び情報提供を積極的に行い，その一層の促進を図っている。具体的には，ポジティブ・アクションの取組や「ポジティブ・アクション情報ポータルサイト」⁷を活用した女性の活躍状況の情報開示についての個別の企業に対する働きかけを実施するとともに，仕事と家庭の両立支援に係るサイトである「両立支援のひろば」との統合を図ることを通じ，個別企業の取組が一覧性をもってより解りやすく情報提供されるよう見直しを行った。また，ポジティブ・アクションに積極的に取り組む企業に対する助成措置の実施，「均等・両立推進企業表彰」の実施，経営者団体等と連携した「企業経営と女性の活躍推進を考えるフォーラム」の開催等を実施している。

さらに，男女労働者間の格差について企業内での実態把握や気づきを促す「業種別『見える化』支援ツール」の作成・普及により，ポジティブ・アクションの具体的取組を支援するとともに，メンターの確保が難しい中小企業で働く女性労働者のネットワークを地域でつくるための事例集を作成した。

⁷厚生労働省委託事業　ポジティブ・アクション情報ポータルサイト　http://www.positiveaction.jp/