第1節 生涯を通じた男女の健康の保持増進

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第1節 生涯を通じた男女の健康の保持増進

厚生労働省では,男女がその健康状態に応じて的確に自己管理を行うことができるようにするための健康教育の実施や,相談体制を確立するとともに,女性の思春期,妊娠・出産期,更年期,高齢期等各ライフステージに応じた課題に対応するための適切な体制を構築することなどにより,生涯を通じた女性の健康の保持増進を図る。

また,今後10年間の国民健康づくり運動を推進するため,がん,糖尿病等のNCDs(非感染性疾患)の予防等の具体的な目標等を明記した「21世紀における第2次国民健康づくり運動(健康日本21(第二次))」を平成25年4月に開始したところであり,これに基づき,国民の健康の増進の総合的な推進を図る。

たばこ対策については,がん診療連携拠点病院にたばこ相談員を設置し,面談や電話による無料の禁煙相談やたばこの健康影響に関する普及啓発活動を進めるとともに(たばこクイットライン),保健指導の場での禁煙支援を推進することで,たばこをやめたい人がやめられるように支援する。

さらに,毎年3月1日から同月8日までの「女性の健康週間」を活用し,国及び地方公共団体,関連団体等社会全体が一体となって,各種の啓発活動及び行事等を展開するとともに,地方公共団体が同週間に実施している取組を集約し,ホームページで公表し,女性の視点を取り入れた健康づくりを推進する。

乳がん及び子宮頸がんについては,引き続き,科学的根拠に基づくがん検診の推進を通じて,早期発見や死亡率の減少に努めることとし,「働く世代の女性支援のためのがん検診推進事業」にて受診勧奨(コール・リコール)及び過去に無料クーポン配布を受けたが未受診である者等の検診費用の助成により,がん検診の受診率の更なる向上を目指すことで,女性の健康の保持増進につなげていくこととしている。

医療提供体制の整備に当たっては,引き続き,重篤な救急患者を24時間受け入れる救命救急センター等への支援や地域医療に従事する医師のキャリア形成の支援と一体的に地域の医師不足病院の医師確保の支援等を行う地域医療支援センターの設置等を通じて,救急医療等の充実や地域医療の確保・充実に取り組んでいく。

文部科学省では,学校においては,健康診断や体育・保健体育の教科を中心として,健康教育を実施するとともに,アレルギー疾患やメンタルヘルス等児童生徒の現代的健康課題に対応するための体制づくりを推進する事業を実施する。

また,各地域において,教育委員会の指導の下に,栄養教諭を中核として家庭や生産者,PTA等の地域の団体と連携・協力し,各地域の抱える食育推進上の課題の解決を図る取組を支援する。