男女共同参画白書(概要版) 平成25年版

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第4章 高齢男女をめぐる状況

(単独世帯で暮らす高齢者の増加)

単独世帯で暮らす高齢者は,未婚の者や離婚が増える中で,男女共に今度も引き続き増加を続けるものと推計されている。単独世帯で暮らす者が65歳以上人口に占める割合については,平成22年時点で女性が男性の約2倍の水準にあるが,女性より男性の増加ペースがわずかに上回ることから,単独世帯で暮らす高齢女性と男性の差は少しずつ縮まっていくものと見込まれる(第26図)。

第26図 65歳以上人口にしめる単独世帯数の将来推計(男女別)

(家計の内訳で見た高齢男女の生活状況)

高齢無職単身世帯の家計収支の状況を見ると,実収入に占める公的年金等の社会保障給付の割合は,男性で93.5%,女性で91.1%となっている。また,実収入及び可処分所得は男性の方が女性よりも多いが,消費支出は女性の方が男性をやや上回っている。可処分所得を100とした場合の消費支出は男性が109.5であるのに対し,女性は119.7となっており,女性の方が貯蓄の取り崩し(個人年金の受取り等も含まれる)により依存する傾向が見られる(第27図)。

第27図 高齢無職単身世帯(65歳以上)の1ヶ月平均家計収支の構成(男女別)

(介護の状況)

介護時間が「ほとんど終日」の同居の主な介護者を見ると,全体の約4分の3が女性であり,また,全体の3分の1以上を要介護者の妻が占めており,男性の方が平均寿命が短いことなどを背景に,配偶者間の老老介護の負担が女性に偏っている状況がうかがえる(第28図)。

第28図 介護時間が「ほとんど終日」の同居の主な介護者割合(男女別)